フランス人はパンを大事にします。キリストの肉であるパン、これまた血であるワインと両方を保持するパニエはさながらマリアのような存在でしょう。(男性名詞ですけど。)

老若男女が使う道具のひとつがパニエです。売っているところでも天井からぶら下げたり、梁に引っかかっていたりするのですが、家に持って帰っても同じように収納するようです。パニエはものすごく場所を取り片付かないので、高いところにあるのでしょう。そういえば、床にモノを置くとどんなに広い家でも狭苦しくなります。日本の天井が低い高級うさぎ小屋にはパニエは到底似合いません。

精神の豊かさ、伸び伸びした生活感を得るには、このパニエをぶら下げられるくらいの天井高で暮らさなければいけないのではと思うばかりです。