2023/10/29【Trying to be the ONE 彼の地へ辿り着くために】 

10月29日 (日) 15:00開演 / 14:30開場
【Trying to be the ONE 彼の地へ辿り着くために】 
出演・選曲 安東京平(ユーフォニアム)、
客演 加藤亜祐美(ピアノ)

第一部
演奏 バッハ チェロ組曲3番 (1717-1723)
   伊藤康英 幻想的変奏曲 (1990)
   スパーク 協奏曲 (1995)
   スティーブンス Soliloquies (2001)
   安東京平 One (2023)
第二部
対談 安東京平(ユーフォニアム)
   田中美登里(パーソナリティ)

https://peatix.com/event/3644862


バッハの無伴奏チェロ組曲第3番が聴きたくて伺いました。
お芝居のような劇のような演出で、より演奏にも引き込まれ、とても楽しくて大興奮でした。曲の途中(それもスパークのユーフォニアム協奏曲)で演奏者に促されて拍手するとは思わなかったです。めっちゃ楽しかったです。

オーケストラには座席がなく、クラシックの作曲家が生きていた時代にはまだなかったのでユーフォニアムのために書かれた曲は少なくて、ユーフォニアムを吹かない人でも誰もが知っているような代表曲が現状ないユーフォニアムの「彼の地」を探すという演奏会のテーマ自体、普段からほんとそうだよな…と思っていることなので、100回頷きました。
バッハにユーフォニアムの曲書いて欲しかったです!!!!!(無理

以下は自分の話です。
これは恥ずかしいからまだ口に出して言ったことはなくて、初めて書くのですが、いつかユーフォニアムでバッハの無伴奏チェロ組曲を吹きたいと思っています。かっこいいからです。
今は、ヘンデルを練習してます。でも、ひとたびYouTubeを見たら、オーボエでもバイオリンでもチェロでもピアノでも、とても綺麗な演奏があって、「え…今更ユーフォニアムでやる必要ある…」って思うときがあります。
弦がたくさんあったり、息継ぎが要らなかったり、1人で和音が出せる楽器がやってることをわざわざやる必要ある??って意味です。レッドオーシャンも甚だしい。
趣味だからやりたければやればいいし、やりたいからやる(予定)んですけどね。
かっこいいからね。
自分の話終わり。

今日の安東先生の演奏会は演奏の後にアフタートーク(司会の田中美登里さんと安東さんとピアノの加藤亜祐美さんと演出の武田佳さん)がありました。

特に印象的だった話は、以下です。覚えている範囲で書いているので、ニュアンスは多分同じですが、言葉は違うと思います。

演奏に感情を乗せすぎないようにする。音楽に自分が乗ってしまうから。
お客様に音楽を受け取って解釈してもらうために、自分の感情を演奏に乗せすぎないようにしている。

というようなことをおっしゃっていました。演奏って自分の感情を乗せるものだとばかり思っていたので驚きました。演奏者が感情を乗せすぎると聴く側のが音楽を受け取って解釈するのに邪魔になるという考え方自体が自分にとっては新しかったです!
(↑の文章を書いた翌日に思いついたのですが、確かに私もこの時に、自分の感情を乗せすぎた演奏をした自覚があります。同じ意味で安東先生がおっしゃっているのかはわかりませんが、この時自分の演奏に対してとてもアマチュアっぽい行いだなぁと思ったことを思い出しました。※私はもちろんアマチュアなので、アマチュアっぽい行いは堂々としています。

今日の演奏会はユーフォニアム奏者以外にユーフォニアムの魅力を伝えたいという趣旨が、それが本当に叶っている演奏会だなと感じました。(なんか上から目線の表現になってしまったけど、本当に会場が盛り上がってました!クラシックとは思えなくらい!)
初めてユーフォニアムを知った方にとって最高の体験だと思いました。
ユーフォニアムを初めて聞いたというわけではない私も楽しくて美しくて、幸せでした。

ユーフォニアムのことを少しでもたくさんの人に知ってもらうために、私も「何の楽器吹いてるの?」って言われた時に「うーん…ラッパの大きいの」(←楽器のこと全然知らなさそうな方用)とか「チューバの小さいの」(←楽器のこと少し知っていそうな方用)とかいうのはやめようと思いました。

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