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試写会でぐっときた「ソウルメイト」

キム・ダミとチョン・ソニ主演で、10数年の絆を描くドラマです。
キム・ダミといえば個人的にはサイキックアクションの傑作「魔女」シリズで主人公のク・ジャユンを鮮烈に演じていたことで印象に残っている俳優です。チョン・ソニは今回初めて名前を知りましたが、ドラマや映画ですでに活躍されているようで。これからが楽しみな存在感の俳優でした。

ストーリーは、絵画展で対象に選ばれた無名の新人、ハウン(チョン・ソニ)を探すため、モデルとなったミソ(キム・ダミ)にギャラリーの担当者がコンタクトを取るところから始まり、彼女たちが出会った小学生の頃から現代に至る半生を辿っていく、というもの。

ミソの回想を軸にしているものの、ハウン視点の描写も多く、そしてどちらの回想や述懐でも、お互いに伝える言葉と実態が乖離してる描写も多いです。そのため、見る側にもきちんとその時点での彼女たちの心情、置かれた状況を把握する力が求められます。そしてその描写はラストシーンまで続きますが、そこで描かれる一つの真実に、心をえぐられました。

オリジナルは中国映画「ソウルメイト/七月と安生」で、本作は舞台を韓国に移したリメイクとなります。私は未見なのですが、オリジナルは絵画の部分がネット小説とのこと。そうなるとかなり本作と印象が変わると思いますし、こちらも機会があれば鑑賞したいと思っています。

本作、現代韓国の女性が置かれている境遇や生きづらさを描いていますが、それはもちろん隣国である日本でも他人事ではなく(多少重みの違いはあれど)、国を超えて心に残る物語になっていたと思いました。

テーマ性が優れているのはもちろん、二人が学生時代を過ごした済州島の美しさや、ソウルや釜山の喧騒、都市の雰囲気を切り取ったような撮影も見事で、ずっと見ていたくなる映像が満載でした。

2月23日公開とのことで。良質な友情映画を見たい気分の方におすすめできる名作です。


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