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良質な再生産的続編「コードギアス 奪還のロゼ 第1幕」

「復活のルルーシュ」の5年後を描いた作品。テレビシリーズフォーマットで全12話構成で描かれ、映画館では全4幕で毎月上映される本作。

第1幕では今回の新主人公たちの描写が中心で、今までのシリーズキャラはほぼ登場していませんでした。

その分次からは成長した既存キャラが活躍しそうな雰囲気。まずは奪還のロゼから参戦するキャラクター達のお披露目回といったところでしょうか。

まずは主人公でタイトルにもなっているロゼ。二人組の名無しの傭兵を名乗るブリタニア人の一人という触れ込みでしたが、正体がまさかメインキャラクターとして紹介されていた皇サクヤだったとは。1幕冒頭でサクヤに似た少女が二人で逃走しているシーンがあってあれ?と思ったのですが、まさかロゼがその人で、作品で囚われている方がもう一人で影武者だったとは。サクヤ=ロゼは某国の姫であり、しかもギアス能力者で、まさに本作のルルーシュ枠でした。
本作ではサクヤも影武者のサクラも上田麗奈さんが演じていますので、なかなかの上田麗奈まつりになっていました。
ギアス能力は絶対遵守と記憶操作なのかな?ルルーシュとシャルルの能力を併せ持った最強の能力ではないですか。
最初姿が変わるのもギアス能力?と思っていましたが、こっちはボイスチェンジャーも用いた巧妙な変装の様子。サラシ外したらスタイルも激変するなど、ベタな描写も楽しかったです。

もう一人の主人公、アッシュはロゼの兄、という触れ込みでしたが、こちらはカグヤのギアスによって彼女を弟のロゼと思い込んでる元殺し屋。卓越した運動能力とナイトメアフレーム(以下KMF)操縦技術は、スザクを彷彿とさせますね。仮初の弟はロロのよう。

そして彼らと行動をともにする日本人レジスタンス七煌星団のメンバーも、カレンっぽい少女や玉城っぽいうるさいお調子者がいたり、反逆のルルーシュ要素を意図的に配置しているように感じました。

ただ、3話まで見た印象だと、決して旧作の焼き直し的な作品だとは思えず、アッシュの動物好きで女性に奥手なギャップや、サクヤのオフ時の伸び伸びした様子など、本作ならではの魅力も十分に加味されていたと思いました。

また、配信アニメで話題になったObsoleteでも有名な武右ェ門が手掛けたKMFのクオリティは非常に高く、セルルックかつ激しく動くアクションは、今季シンカリオンくらいしか無いロボットアニメの醍醐味を伝えまくってくれました。特に第1幕では地上戦が中心で、ランドスピナーを駆使した高速移動など、地上を縦横無尽に動きまくる主人公機Zi-アポロは、アッシュのコクピットを正確に狙う戦い方も含め、見どころたっぷりでした。

その他、声優陣に水星の魔女でシャディクを演じていた古川慎さんやチュチュを演じていた富田美憂さん、閃光のハサウェイでギギを演じていた上田麗奈さんなどがメインを演じているなど、今のサンライズロボットアニメ声優が沢山出演しているのも注目ポイントだと思いました。ロロ役の天崎滉平さんも地球寮のティルだし、ネオブリタニア皇帝はスレッタでしたね。登場してすぐ暗殺されましたが。

あ、あとルルーシュもちゃんと登場しました。復活から繋がる展開で、やはりあんたが噛んでたんだね、な感じで。彼を始め従来のメンバーは、第2幕以降活躍しそうな印象でした。

大筋自体は北海道を舞台にした小規模な戦いを描く印象ですが、キャラクター配置の絶妙さや見応えのあるアクションなど、今後も見続けたくなる魅力を感じる作品でした。上映時間は70分くらいとやや短いですが、入場特典も豪華なので、劇場で見る価値のある作品です。

パンレットは1,100円、第1幕3話の画像付き解説に、昨年急逝された木村貴宏さんの修正原画集も掲載してあり、見応えのある内容でした。

来月の第2幕が今から楽しみです。

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