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ズームアウト、大事

『Goose Green』のシナリオ『Darwin Hill』。

開始時の状況。イギリス軍は赤く囲んだ目標(OBJ)にアルゼンチン軍が存在せず、かつ自軍の歩兵小隊が壊滅していなければ勝利。

両軍の兵力を記号で書いたもの。4個中隊 vs 2個中隊弱。イギリス軍は兵隊の量と質で優越しているものの、アルゼンチン軍は準備防御でありかつ、残弾の心配なく砲撃できる。

戦力を二分してふたつの目標を同時に攻撃するのは、何度か試してうまくいかなかった。塹壕は正面だけから攻撃するには硬すぎる。ほとんど遮蔽物のない戦場ゆえ、正面攻撃は攻撃側の損害がかさむ。

ダーウィン・ヒルだけを攻撃すると事態は改善する。ボカ・ヒルのアルゼンチン軍が塹壕から出てこなければ(普通は出ないと思う)ダーウィン・ヒルの側面に回り込むのは難しくない。左翼の小隊が入り江を渡って逆側の側面に回り込めれば言うことなし(入江の橋は2≦1d6を出さないと通行不能になる)。

TCSのマップに4倍の大きさのヘクスを重ねてみると、なるほどダーウィン・ヒルを西から攻撃するよなと思う。ボカ・ヒルへの攻撃はダーウィン・ヒルを片付けた後だ。1ヘクスが425ヤードの『Red Winter』を思い浮かべると想像しやすい。

ヘクスをTCSの8倍、BCSのスケールにしても同じこと。BCSはZOCからZOCに直接移動できるけれど、この状況ならボカ・ヒルへの攻撃は後にして、まずはダーウィン・ヒルの攻略だろう。

TCSをプレイすると、ついつい一番近い敵に戦力をドカンとぶつけてしまう気がする。細かいスケールのゲームは全体の展開が劣勢でも、小さい範囲を切り取って見れば「命中した」「壊滅させた」という成果があって、何となく達成感を得てしまうのかもしれない。

ズームアウト、大事。「木を見て森を見ず」というのはこういうときに使っていいのかな。「木も見るし森も見るよ」なジイさんになりたいもんだ。

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