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シリーズなウォーゲームの面白さ

『The Skirmisher』の第4号に掲載されたシナリオ『Battle for the Gaps』。

南軍がブルラン山脈を越えてマナッサスに向かう場面は、『Stonewall Jackson's Way』で何度となく見てきた。今回は同じ地域で、マナッサスから西側を偵察しようとする北軍の騎兵を南軍が妨害する。

見慣れたマップで見慣れた名前のユニットたちが、全然違う動きをするのを見ると、こういうところがシリーズなウォーゲームの面白さだなと思う。

マップにVPを書き込み。北軍はアシュビーズ・ギャップとスニッカーズ・ギャップそれぞれに向かう道にある町か、ミドルバーグを踏めばVP。トータル2VPで勝ちなので、ちょっとしたスキやミスが勝敗を分けかねない。スリルとサスペンス。

北軍は第3ターンにミドルバーグを攻撃して南軍を追い出したものの、このターンから移動制限が解除されたロングストリートの反撃であっさりミドルバーグを失う。この戦闘で歩兵1個旅団が壊滅してしまい、この失点が結果的には致命傷になる。

ミドルバーグは南軍の歩兵1個師団が居座って難攻不落になったので、北軍は騎兵の機動力を活かして両方のギャップにゆさぶりをかける。VPを得られるヘクスが分散しているので、歩兵が騎兵を捕捉するのは骨が折れる作業。これはとてもよい「キャット&マウス」シナリオ。

北軍の騎兵は南軍の歩兵に捕捉されればひとたまりもないのだけれど、騎兵退却せずに戦闘に持ち込むと、大兵力で正面攻撃している南軍に損害が出ることが結構ある。

最終的に北軍は町を踏んで2VP、南軍が攻撃時に被った損害で2VP。ミドルバーグで歩兵が全滅したことで-3VP。あと1VP足りなくて南軍の勝利。

この記事を書いている途中で、南軍の歩兵には移動制限があってミドルバーグを攻撃できないことに気づいた。マップにVPを書き込んだときに、ちゃんと赤い縦線も引いているのに、なんとも惜しい。この見落としがなければミドルバーグでの失点はなくなり、北軍が勝っていたかもしれない。

とても面白いシナリオなので、遠からずちゃんとしたルールで再度プレイしよう。『Brandy Station』(傑作シナリオ!)が好きな人には刺さると思う。

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