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パッと見ていい加減な決算書だとわかる資料(貸借対照表)

こんにちわ、皆様と一緒に成長していく公認会計士・税理士のガッツです。

会計事務所として業務従事していると、お客様以外の過去の確定申告書を見せてもらうことがあります(初めてのお客様の過去の申告も含めて)。

パッと見て、これおかしいなあと思うことがあります。
特に、青色申告書に添付する「貸借対照表」でそう思うことがあります。

今日はいくつか紹介したいと思います。

ポイント3つほど

1.現預金でおかしいなあというポイント(赤枠)

・現金が異常に多い(現金って手元の現金を指しますが、それが100万円以上だと普通おかしいと思います)。
・現金にせよ、預金にせよ、マイナスの残高となっている。
・(これはパッとみて誤りかはわからないですが)たぶん、預金は通帳や金融機関の記録とあわせていない(預金は必ず合うはず)

2.売掛金、買掛金、未払金、預り金でおかしいなあと思うポイント(緑枠)

・売上や仕入が前年とそんなに変わらないのに、売掛金や買掛金や未払金の残高が1月1日と12月31日で異常に増減している(異常に増加している方が多い感覚)。
・売掛金、買掛金などがマイナス残高となっている。

3.固定資産でおかしいなあと思うポイント(黄色枠)

・設備や備品がまあまあある業種なのに、固定資産が全く計上されていない。
・青色申告決算書に添付する固定資産台帳と金額があわない。

4.それ以外にも典型的な誤りが見られる

・棚卸資産の金額が異常な増減(もしくは増減が全くない)、マイナス残高、0であることが不自然。
・(これはパッとみて誤りかはわからないですが)貸付金や借入金が返済予定表の残高とあっていない。

貸借対照表は会計ソフトで自動作成してそのまま出すことがほとんどかと思いますが、そもそも会計ソフトへの入力が誤っていたら、出てくるものは誤りです。
ご自身で作成されたりする場合は、このあたり大丈夫か確認されてはどうでしょうか(プロに依頼されている場合は、さすがにプロはそのあたりやらかさないと思います)。
このあたりやらかしていると、パッと見て、この申告書や決算書どうなのかなあという疑念を抱かせることになります(パッと見て疑われるって何とかしたいですね)。


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