確定申告書:これをやるだけでもミスの確率を減らせる

1.街で確定申告相談をしていていつも思うこと

確定申告の時期になると、税理士は自らのお客様へのサービス提供がメインになるのは当然なのですが、何日かは確定申告会場で申告書の書き方を指導することが義務として求められます(正確には、税理士が所属する地域によるのですが)。

私もホームページで案内されているような出張サービスに行くことがあります。
税理士のついている納税者はここに来ることはないですが、税理士をつけていない納税者が相談に訪れます。

高槻市だとこんな感じで案内が

そこで、「これをすれば、結構な部分ミスが防げるのになあ」と思うことがあります。

それは、以下です。これしてくれるだけでも全然違うのになあと思います。

前の年の確定申告と、今年の確定申告書を見比べることです(もしくは前の年の確定申告をもとに、今年の申告を作る)

2.前年の確定申告と比べるって(数字の増減をみる)

申告書には基本的には数字を書きます。
もし、前年とそんなにやっていることや状況が変わらないのであれば、それほど数字は増減していないのではないでしょうか(増減しているのなら、どこか間違えている?)。
もしくは、増減しているのなら、理由をきちっと説明できるでしょうか(理由を説明できないのなら、どこか間違えている?)

3.前年の確定申告と比べるって(項目の漏れがないかをみる)

確定申告書ではいろいろな項目の記載が必要です。
以下の画像みててもいろいろあるのがわかります。

申告書の一部

数字の増減と同じく、前年と同じ状況なのであれば、書く欄もそれほど変わっていないはずです(変わっているのなら理由があるはず)。
前年書いていたのに、今年書いていなければ、漏れていないかなあとチェックすることができます。

税理士として相談していて困るのが、前年の確定申告書を持ってこられない場合、前提となる項目が漏れてしまうことがあるんです(相談来た方が、配偶者がいるのか、医療費たくさんかかっているかなんて見た目でわかりませんよね)。

4.ミス防止で前期比較が必要といってますが、結果的には効率化だったり、比べることで無駄がわかったりもしますよね。

このような前期比較は、ミス防止だけではなく、前のものをみて作りますから見ないよりは効率化しますし、前と比べることで無駄があった経費とかもわかったりもする点で効果があります。

前期比較するだけでミスをなくすことはできない(例えば、新しい事象がでれば新しい記載がいる)ですが、これをするだけでもミスの確率は減ります。
税理士が関与している場合は、税理士としてもこのような確認は行います。
前期比較とはいえ、プロの勘がいるところもありますから、事業される方とかはプロに頼るのも一つの選択肢です。


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