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3歳の娘から教えてもらった、「子どもへの伝え方」

■お風呂での出来事

我が家のお風呂は、ワンオペです。
ある寒い日の夕方。
3人(3歳の娘、1歳の息子、私)で、お風呂に入っていました。

子ども2人は、暖かいお湯の入った浴槽の中で、じゃれ合っています。
ケラケラと楽しそうに笑っている、子どもたち。
シャンプーをしながら、幸せな気持ちで子ども達を見ていました。

ドン!!!! ジャボ、ジャボ、ジャボ

一瞬の出来事でした。
息子が浴槽のお湯の中で、溺れかけている。
娘が息子の上に、覆いかぶさっているように、見えました。

1歳の息子は、溺れた時は自分で立ち上がれません。
突然の出来事に驚いて、私は必死に息子の手を引っ張り、引き上げました。
お湯を飲み込んで、咳き込む、息子。

「もう危ないじゃない。押したらダメでしょ」
私は咄嗟に、娘を叱りました。

「押してないもん」
と、娘は言い張ります。

娘は、まだ3歳。
遊びに夢中になると、力の加減ができません。
そのため、1歳の息子に配慮して欲しくて、娘を叱りました。

「弟は、まだ赤ちゃんでしょ。押してはだめ」

娘は、納得のいかない顔をしています。
でも、また同様のことが起こっては、大変。
娘に理解してもらいたくて、再度強く言いました。

「あなたはお姉ちゃんでしょ。弟は、まだ赤ちゃんでしょ。
お姉ちゃんだから、弟を見てあげないと、死んでしまうでしょ。」

娘は、大きな声を出して泣き出しました。

「赤ちゃんのための、お姉ちゃんじゃないもん」

この言葉にハッとしました。

産まれた順番が先だから、お姉ちゃんになった、だけ。
弟のお世話をするために、お姉ちゃんになったわけでは、ない。

3歳の娘の言うとおり。

■幼い頃の出来事

自分の幼い頃のある出来事を、思い出しました。
その日、ダイニングテーブルに食器を置いたまま、私はテレビを見ていました。

父は、私にこう言いました。
「女の子だから、自分が使った食器は、片付けなさい」。

この発言に違和感があり、反抗しました。

「女の子だから、使った食器を、片付けるのではない。
食べた人が、食器を片付けるんじゃないの?」

父が伝えたかったことは、「食べた後は、食器を片付ける」。
しかし私は、「女の子だけが、片付けるのはおかしい」と反抗。
そして、食器の片付けに嫌気がさしました。

父と、受け取り手の私は、焦点がずれています。
そのことに、自分にも子どもができて、気づきました。

幼い頃の自分の出来事と、同様のことが、今回も言えます。

私が、娘に伝えたかったこと。
「浴槽では、ふざけて覆いかぶさってはいけない。
あなたの弟は、しっかりと立てないから、危ない」

このように、伝えたいことだけを、端的に伝えるべき。
【お姉ちゃんだから】と言ったことで、娘には本来伝えたかったことが伝わっておらず、反抗されただけでした。

■子どもへの伝え方

「お姉ちゃんだから、○○しなさい」
「もう3歳なんだから、〇〇しなさい」

日常生活で、何気なく、子どもに言ってしまいます。

本来伝えたいことは、「〇〇」の部分です。
それなら、「お姉ちゃんだから」といった、「〜だから」は不要で、
伝えたいことだけを、端的に伝えるべきだ、ということを娘から教わりました。

そして、3歳の娘は、しっかりと「私は弟のためのお姉ちゃんじゃない」と反抗しました。

3歳とはいえ、自我をしっかり持っている。

適当に叱ったり、適当な言い方だと、娘に伝えたい事が伝わらない、と思った出来事でした。

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