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疲労Maxで日帰りのロンドンを楽しむ

 5:30到着予定の飛行機は、無事1時間遅れで着陸。計15時間超えのフライトであった。ろくに眠れなかったし、その前日もちゃんと寝ないまま6時間のフライトだったしで、満身創痍の中地下鉄でヒースロー空港をあとに。果たしてこんな状態でロンドン観光を楽しめるのだろうか。。。そんな不安の中、世界一の歴史を誇る地下鉄に乗り込んだ。

 古いトンネルに対応するためだろうか、地下鉄はとにかく小さく狭かった。1時間ほど乗り通し、最初に見たのはセントパンクラス駅。我々がまともに見た最初のヨーロッパの景色は、期待に違わぬ立派さを持つレンガの駅である。でけえ、すげえ。そして今から進む道を見てみる。タバコの吸殻多すぎ。石造りの家に住む彼らは多分タバコの不始末で火事になることを知らない。



 帰りはここからパリへ向かうため、駅の中で荷物を預け、シェアサイクルを借りる。信号や交通マナーを知らない状態の運転はとても怖い。ヨーロッパの人は信号が赤でも行ってるイメージ。そうして向かったのは、大英博物館だ。
 大英博物館の展示は、とにかくでかい。無料で入れるとは思えないほどの規模の館内には、アテネ、エジプト、メソポタミア、モアイなど色々な歴史物が展示してある。イギリスに来て最初のものが諸外国の勉強とは如何なものかとも思うが、それだけイギリスの影響力が世界に広がっていたのだと、間接的に理解するのがいいだろう。2時間の滞在で有名なものをざっと紹介。

外観
ロゼッタストーン。ローマ字?もあったの。
エジプト文明らしからぬ写実生。
アテネエリア。
ヴィーナス。
パンテオンの復元図。もとは神殿で、中にアテナがいるらしい。
屋根部分にあった彫刻らしい。
メソポタミア。



 さて、旅で重要なご飯であるが、イギリス料理というのはとにかくいい評判を聞かない。そんななかでも美味しいとして有名なのが、フィッシュアンドチップスだ。物価の高いロンドンで2000円と手の届かない範囲では無いこの料理、我々日本人には分けて食べるのがちょうどいいサイズ。タラの半身揚げとフライドポテトにソースをかけて食べる。見た目通りの味と言ったところだろうか。タラのような食感の魚は身がふわふわでうまい。でもフィッシュアンドチップス以外の料理やレストランを見なかったので、やはりイギリス料理の需要は少ないのだろう。

手前のなんだっけ。トルティーヤかなにか。



 レストランを後にした我々の次の目的地は超有名、ビックベン。その移動手段には、ロンドンバスを使うことにした。ほぼ全て赤い二階建てなので探すのはとても簡単。狭いロンドンの道をゆっくり走るので、バスの信号待ちに追いついて飛び乗った。急いで2階に上がると、なるほど目線は上がったが、周りも二階建てだし建物はもっと高いのでそこまで景色は変わらない。
 ふたつ先のバス停、ウエストミンスター寺院で下車し、テムズ川を渡っているとちょうど1時になった。ビックベンから学校で聞くようなメロディのあと、1時を知らせる鐘が1回だけ鳴る。本初子午線に最も近いだろう鐘の音。世界の中心たる音がした。

2階から。まあ、高いなーくらい。
バスはほとんど最新型で、ほとんど二階建て。
レトロなバス。超レア物。


ウェストミンスター寺院。中にも入れるが4000弱かかるので断念
実物を見ても、ヨーロッパにいるという実感が湧かない。夢のような、映像を見ているような、不思議な感覚だ。



 その後は再び自転車で、かの有名な跳ね橋を目指す。ロンドン橋の案内に従って進み、坂を登って橋を渡ると、左手に跳ね橋を発見。どうやら例の橋はタワーブリッジらしい。知らなかった……。対岸からもう少し進み、今度こそタワーブリッジを渡った。

ロンドン橋から見るタワーブリッジ
いい景色!
ロンドン塔



 タワーブリッジの建造目的は、下に船を通すため。ほかの橋の欄干は狭く、タワーブリッジのそばに城があることを見るに、いかにもここが船の終点、水運でのロンドンの入口である。鉄道や飛行機が盛んな今は一転して目的地となっているが、テムズ川を中心に栄えていることがその面影を存分に残している。やはり歴史的な街は川を中心に見るべきだと思った。


 その後はレドンホールマーケットへ。ハリーポッターで魔法の世界に行ける場所なのだが、肝心の撮影地は見つからない。ので撤退。ギリギリ時間的に本初子午線の通るグリニッジ天文台にも行けたが、さすがに体力が尽きた。もともとのコンディションもさることながら、この日は29000歩も歩いているのだ。


 セントパンクラス駅に戻り、スーパーで食べ物を買ったらパリ行きの新幹線に乗った。背もたれが大きく、あまりフィットしないが座れるだけありがたい。車内で夕ご飯をとるが、イギリスとはいえ、スーパーの食材は手が入っていないので普通だ。日本ほど時間に正確でなく遅れることもあるこの列車はヨーロッパ1の乗降客数を持つパリ北駅に20分早く到着した。なんでや。

ユーロスター。機嫌悪そうな顔。
パリ北駅




 結論として、疲労MAXでもロンドンはたのしめる。しかし、グリニッジ天文台や、オックスフォードなど、行きたいところはまだまだある。足りないのは体力より時間だった。

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