トランジットでシンガポール爆速観光〜ヨーロッパ0日目
目が覚めたのは朝の5時半、ここは福岡空港の近くのネットカフェ。睡眠時間4時間とかにしては深い眠りをしていたようだ。起き上がろうとすると頭上で充電していたコードに引っかかって色んなものが落ちてきた。借りていた漫画を返却し、料金が上昇する1分前にチェックアウト。歩いてバス停に向かった。まだ暗い空に雲はなく、ビルの隙間から少しづつ白んでいる。
同じ年頃の男4人組が、まだ眠い自分たちとは違って随分気合いの入った服装で同じバスを待っている。ひとりひとつずつ小さなスーツケース、彼らは韓国にでも行くのだろうか。同じバス停で降りたので、勝手に彼らを道案内にして、空港に到着した。
何事もなくイミグレを通過し、搭乗口でのんびりしていると放送で呼び出された。もともと隣の席では無かったのだが、搭乗30分前にして隣の席を用意してくれたのだ。どうやったのかは知らないが、とてつもない配慮だ。ウキウキで333の大型機に乗り込む。モニターが壊れている席だがそんなことはもうどうでもいい。
この会社の凄い所はまだまだ続く。ごはんがすごいのだ。手始めにドリンクサービスと共にスナック2袋。お昼ご飯は定食屋並の美味しさ。デザートはハーゲンダッツ!この旅で1番のご馳走の可能性すらある。量もかなりあったので、保存できるものは袋に入れてお持ち帰り。ちなみに今日の夜も、明日の朝も機内食。計20時間のフライトは伊達じゃないぜ。それでも映画も引くほどあるから暇しない。一本見ているうちにもうチャンギ空港に着陸してしまうだろう。
シンガポール。赤道直下の経済都市。罰則の多さから、fine countryと呼ばれることも。大きさは東京23区と同じくらいで、2日もあれば国中を回れてしまう。今回の観光時間は飛行機乗り継ぎの間の8時間。しかし15時着陸の23時離陸とかなので、実質は夜までの数時間だけだろう。
めちゃくちゃにきれいで派手なチャンギ空港の装飾を見に道草したら、メトロに乗り込んで中心部へ急いだ。ちなみに今回支払いは全てクレジットのタッチ決済なので、両替どころか為替レートすら知らない。
メトロから歩いて15分ほど、本日最初の目的地アラブストリートに到着。多民族国家シンガポールで、19世紀からマレー系のアラブ民族であったこの地区には、国内最大のモスクをはじめハラル料理屋など異国情緒溢れる雰囲気が漂う。しかしよく見てみると、お土産にはトルコのお守りナザールボンジュウ、店もトルコ料理屋が目立つ。国旗も似てるし何かあるのかと思ったが、調べても特にないみたい。観光用だな。モスクも訪れようと思ったが、時間外で入れなかった。トランジットだし仕方ないね。
お店を巡っていると、アラブのお菓子屋さんを発見。美味しそうだったが、お金をセーブしたいため断って出ようとしたら
「試食だけしていく?」
ああありがたい……!四角くカットされた砂糖菓子は貴重なエネルギー源だ。少し歴史も触れられるしまた来たいと思ってしまうなあ。
ここからは歩いてマーライオンを目指す。しかしこちらはイギリスを意識した冬用のズボン。それにシンガポールの街は工事中だったり歩道が狭かったりで歩くのには適していない。ちゃんと寝ていないのもあって思ったより体力が削がれてしまう。次の目的地に向けて少し急いだ。
シンガポールの有名どころ、マーライオンとマリーナベイサンズは、かなり近くにあるため見るだけならマーライオン側で事足りる。マーライオンの期限は11世紀のマレーシアの伝説によるものだが、像ができたのは1970年代の頃。シンガポールの超有名どころは基本歴史は浅いと思う。なので見るだけ見たら涼しいところに撤退!
再びメトロに乗って、チャンギ空港に戻る。チャンギ空港はとにかくでかいし何より涼しいので、遊ぶには苦労しないだろう。空港の近くにショッピングモールがあるので行ってみると、写真でよく見る滝が!
人工の滝としては世界最大のものらしいこの滝は、実はこの写真の下の方まで続いているので見かけ以上に落差がある。店は結構日本に馴染みのある雰囲気で、スシローとかトイザらスとかドンキホーテとかもあったりする。スーパーも雰囲気は似ている印象。夜になると、1時間おきくらいで映像ショーも見られたり、あとは空港のターミナル間を繋ぐ電車からも滝が見れたりするので、意外と面白い。
ひとしきりショッピングモールを見て回ったら、搭乗の4時間前とかにはもうターミナルに行ってしまった。寝不足での長時間フライト→ロンドンとなるここからは体力配分が鍵になると踏んだのだ。というか結構疲れてたし。
無事に搭乗口に着いたと思ったら、ここから大変なことが起きたのだった……
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