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マルチプロダクト戦略で効果的な4つのコンテンツタイプ

※ この記事は、B2Bマーケティング Advent Calendar 2023の記事です。 アドベントカレンダーの記事や感想に関してはXのハッシュタグ「#B2Bマーケアドベント」をご覧ください!

やっほー、みんな息してる?(©てんちむ)どうも、SmartHRでインハウスエディターをしております、がーこ(@garkotune)です。

以前、マルチプロダクト戦略をとるSaaSにおいて、どのようにコンテンツで差別化していくか、について下記のnoteにてお話しました。

本記事では、具体的にどのような切り口で差別化を考えていくべきか、4つの型にまとめてみました。ぜひ参考にしてみてください!

マルチプロダクトの強みは星取表では伝わらない

各社それぞれの機能について、ウェブサイトや各種コンテンツで紹介していますが、

  • ラインナップの紹介

  • それぞれの機能の紹介

だけでは強みは伝わらないよ、という話は前回も書きました。

機能の充実度ではなく、「シリーズ全体で何ができるか」「組み合わせで何ができるか」を知ってもらわないと、真の価値は伝わらないのです。

その背景について少し掘り下げます。

一つひとつの機能で解決できる課題はシンプルですが、組み合わせで生まれる価値は、組み合わせの数だけあります。まさに「着回しコーデ」企画で、決まった洋服のラインナップから、その日のシーンや気分によってさまざまな組み合わせが提案されるようなイメージです。(前回のnoteでもコーディネートの例を出したので今回も😊)

お客さま側が持っている課題も、さまざまで複雑です。つまり、どのような組み合わせが適切なのかは、お客さまによって異なるのです。その前提で「このシリーズにしたい」と思っていただくには、提供できる価値のバリエーションをできる限り提示しなければなりません。

よって、マーケティングからセールスまでのプロセスの間で、お客さまの課題を聞き、プロダクトで実現できることをすり合わせていく過程が重要となり、その際にさまざまなコンテンツが武器として必要となるのです。

マルチプロダクトにおける4つのコンテンツタイプ🧩

組み合わせといっても、パターンも粒度もさまざまあると思います。弊社でも過去たくさんのパターンを模索してきましたが、おおよそ下記4つの型のどれかに当てはまるなと思っています。

4つのコンテンツタイプのイメージ

1. 世界観、思想

  • なぜこのラインナップなのか

  • シリーズ全体を通してユーザーに何をしてほしいのか、どうなってほしいのか

例えば「タレントマネジメント」と一言でいっても、どのような課題を解決し、お客さまにどうなってもらいたいか、という点を掘り下げていくと、各社に違いがあります。

多くの選択肢のなかから選んでいただくためには、「私たちはお客さまにどうなってほしいのか」というスタンスを共有することがとても大切です。

「どのような課題を解決したいのか」はもちろん、その先にある「どのような会社になってもらいたいか」「どのような社会を実現したいか」ということもあわせて伝えられると、より理解が深まり差別化につながっていきます。

2. 違い、強み

  • 他社と比べてどういう強みがあるのか

同じ機能のラインナップだったとしても、各社強みは異なります。実はこの「強み」が、お客さまの視点からだと理解しにくいのですが、お客さまにとっては重要なポイントであることが多く、丁寧に伝えていきたい切り口です。

弊社であれば、労務領域の効率化によって、タレントマネジメントに必要な「工数の確保」と「人事データの整備」が実現できる点が強みの一つであるため、その切り口のコンテンツを多数用意しています。

(イメージでは競合の存在を見せていますが、私たちは「ほかの選択肢を相対的に下げる」コミュニケーションは避けているため、コンテンツ内で直接比較して差分を提示するような表現をすることはありません)

3. トレンド、課題との接点

  • こういう課題に対して、このような組み合わせで解決できる

近年各社で課題となっている「離職率改善」「リスキリング」「サクセッション」や、法改正や義務化による対応のような、顕在化しているニーズと機能をつないでいく切り口になります。

弊社では、SmartHRの機能のかけ合わせに加え、グループ会社との掛け合わせで可能な解決策も提示しています(下記はSmartHRの「従業員サーベイ」と、Smart相談室の事例です)。

4. ユースケース

  • こういう使い方ができる

  • 実際にお客様はこのような使い方をしている

「できること」ベースでお客さまにお伝えしていく切り口です。これは新規のお客さまに加え、既存のお客さまの活用促進などにも効果的です。

▼「配置シミュレーション」と「従業員サーベイ」の例

▼「配置シミュレーション」と「文書配付」の例

また、実際にお客さまが使いこなしている事例をお伝えすることで、「本当に解決できるんだ」「うちの会社でもできそう」という信頼感・安心感の醸成につながります。

今年は人的資本開示の義務化がトレンドでしたが、人事・労務の業務効率化を行いながら、人事データを活用して開示まで行ったお客さまの事例もご紹介しています。

「優位性」と「ニーズの強さ」で優先度をつける🔥

「マルチプロダクト戦略において、こういうコンテンツの方向性があるんだな」ということはご理解いただけたと思います。しかし、取り組むべき課題や組み合わせがたくさんあり、どれから手を打てばいいのか……と悩んでしまいますよね🤔

実際に私たちも、どのコンテンツが事業にインパクトがあるか、という観点で日々模索しながら制作を行っていますが、その中でも、

  1. 独自の強みを出せる

  2. トレンド・課題との結びつきが強い

  3. セールスからの要望が多い

このあたりを特に意識して優先度を整理しています。

2や3はお客さまが自覚しているため、短期的には効きやすいですが、シリーズトータルでの価値や差別化も併せて伝えていかないと、長期的には消耗してしまうと思います。

1はお客さまには伝わりづらいメッセージなので、さまざまなアプローチで、繰り返し伝えていく必要がありますが、少しずつ理解と信頼を積み重ねていくことで唯一の存在になれるよう、コンテンツをできる限り活用していきたいと思います。


お読みいただきありがとうございました!

明日12/12(火)のB2Bマーケティング Advent Calendar 2023 は、mappu-さんによる「MAツール選択の決め手は「愛」 。LayerXが取り組んだMA移管プロジェクトの全貌」です!
MAツール移管したんですね……! すごい気になります👀

もう一つ告知です。
あさって12/13(水)に、LayerXさん主催の「マーケターのキャリアNight」というイベントに登壇します。LayerXさん、Ubieさんのマーケターのかたと、キャリアについてお話する予定です。弊社のイベントスペースでおこないますので、ぜひお気軽にお越しください!💁‍♀️ 


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