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ランチでつながる人々

子どもが生まれてからずっとかかっている小児科に久しぶりに行ったら、私の同期だった人が働いていた。
その人は同じ病院で働き、一緒に看護学校へ行っていた、私より20歳年上の人。
いろいろあって、40歳から看護学校への道を選んだ彼女は、とても頑張り屋さんで成績はトップでした。
高卒で遊んでばかりの私なんてどうやっても太刀打ちできない、強い芯のある心を持っていた。

彼女とはの結婚とともに疎遠になったけど、彼女の夫が亡くなったときなど、自宅にも行っていたので、とても懐かしいと思える人の一人でした。
小児科で会ったときは、私は全く気付かなかったのに、彼女は私の声で気付いて名前を呼んでくれました。
あの頃と変わらない「ちゃん」付で。
アラフィフでもちゃん付けで読んでもらえる喜び。
そういえば、私の知り合いには年上の方ばかりだな。

挨拶代わりに出てくる言葉といえば、
「今度ランチいこうよ!」
なんですよね女子って。
もうすぐ70を迎える彼女は、月に一度私も勤めていた病院の元同僚とランチに行っているのだとか。
だからメンバーは私も知っている人ばかり。
年齢がみんなかなり上なので、ちょっとはなしは合わないけど、たぶん可愛がってもらえる空間だと思う。

そんなこんなでまずは彼女と二人でランチに行ってみた。
数十年ぶりに彼女の家に行ってみたけど、方向音痴の私は見事に迷子になり、助けてもらいながら無事に到着。
ランチは大好きなお魚料理で有名なお店。
数量限定の海鮮丼は争奪戦となるため、オープン前から列ぶことに。
もう何度も足を運んだという彼女は、それでも初めて食べるかのように美味しそうに笑っていた。
お互いお魚が好きなんだねって、あの頃と違う一面を見つけて嬉しくて、私も笑った。

とにかく美味しかった海鮮丼。
あの頃と変わらない彼女と、懐かしい雰囲気の中完食。
そして久しぶりに彼女の家に行き、近況報告やら思い出話やら長々と2時間以上滞在し帰りました。
私が高卒で出会った彼女は9人の孫のお婆ちゃんとなっていて、それでもパートで看護師を続けている、本当にパワフルな人。
早くに夫を亡くし、親戚の人たちとの摩擦も経験しながらも、4人の子供を育てた肝っ玉母ちゃん。
そんな人と同期で学校と職場が一緒だったなんて、今だから分かる幸せってやつを噛み締めちゃいました。

人生の先輩は、かけがえのないものだなと実感。

どう生きるかで周りの世界も変わっていくんだな。

きっと今後の人生、人との結びつきはランチで繋がっていくんだろうな。

今日も私の世界は平和です。

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