「お行儀をよくしなさい」
とは小さいころ耳にたこができるほどきかされてきた言葉である。

『この言葉をすなおに受けるほどおとなしい僕ではない』

しかし、心の声とは裏腹に、どうやら僕は育ちはよいらしい
(これを書く時点で育ちよくないだろ！という声はきこえない)

平日のランチタイムは会社の固定メンバーで赴くことがほとんどだ。メンバーは僕を含めた3名。たあいもない議論をしたり、会社のはなしをしたり、週末の出来事などをはなす。

至ってふつうの昼休みである。この時点でだれかが多大なストレスを受けていたり、いきたくもないのに、つきあわされたり。ということは、おそらくない。先輩の「今日何たべる？」という質問にたいしては「そうっすね...」
明確な回答をしないのも常だ。

しかし、このあとぼくは強烈なストレスに身をさらすことになる。

食事処にはいり、各々がすきなものを注文する。食事が提供されるまで5分くらいあるだろうか、それぞれおしぼりで手をぬぐったり、みずでのどを潤したり、スマホをいじったりしている。

「いただきます」
料理が配膳され、食事をはじめる。右手は、お箸をもっている。
左手は、どうだろうか。
ぼくを除くふたりは、食事中にもかかわらず、スマホをいじっているときがある。

え、普通に行儀悪くない...？
食事中になぜスマホを...？ソーシャルゲームのレベリングにいそしんでるならまだわかるが、そんな気配もないし、緊急な連絡が来ているようすでもない。食事中にスマホを操作する必要性が全く分からない。もはや親の顔がみてみたい。

なんなの？子供のころからそうなの？食事中に漫画とか読んでOKな家だったの？将来子供が同じことしてたらなんていうの？「お行儀悪いからやめなさい」っていうの？自分がやってるのに？それを行うことで子供と大人の理不尽さとか不条理さをおしえるの？なんなの？

食事中は食事に集中して味わおうよ？

とかいいつつ、ぼくは毎朝、あるきスマホをしながら駅のホームに入り「あるきながらのスマートフォンの操作は大変危険ですのでおやめください」と注意をうながす駅員さんをにらみつけてる。