妄想というあてを肴に
『ティロン♪』
PCから意識をはがしスマホに目を落とす。
「仕事おわた!!これより帰宅いたします(*´з`)」
つい口元がゆるむ。
「おーけー、じゃあ駅まで迎えにいくわー」
作業を切り上げ、いそいそとコートを羽織り、家を後にする。
駅へ向かう中、今日の夕飯をなににしようかとぼんやりと考えながら歩を進める。
ほどなくして到着。さして待つことなく改札を抜けた彼女がちょこちょことした足取りでこちらに向かってくる。
「お待たせっ!」
「おー、遅くまでお疲れ様」
彼女のコロコロとした笑