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基本情報技術者試験に合格しました

基本情報技術者試験(FE試験)はIPA(独立行政法人 情報処理推進機構)が実施している国家試験です。昔は名称が第二種情報処理試験?でしたか。

自分は本業がほぼ情報技術とは関係なく、この資格が業務上の評価に加味される職種ではありません。多趣味な中年が興味本位で受けた体験談で、学生の方やIT系に勤める新卒の方、業務指示やキャリア形成のために受験する方とは、背景が少し違いますので、悪しからず。

本業関係ないのになんで受けたのよ

普通自動車と中型自動二輪以外に資格らしい資格もなかったので、人生で国家試験の一つくらい受かっておきたいなーとなんとなく思って。

取るなら興味があって知識がある分野なら効率がいいのと、ライブコーディングやってて情報系の仕事と思われがちなので、持ってたらネタになるかと思ってFE試験にしました。理系出身だし、音楽活動で長年PCもインターネットもいじってるし。

過去問を本屋で立ち読みしてみたら、半分くらいは解るかなーという感触で、あと半分勉強すれば受かるか、と軽い気持ちで受験計画を立てました。21年2月のことです

出願

この試験はもともとマークシート方式の一斉開催でしたが、このご時世で予約した受験日と提携試験会場で、パソコンとマウスでポチポチやる方式(CBT)に変わりました。令和3年前期は5〜6月の開催だったので、6月中旬に横浜駅近くの会場で予約。自分の都合に合わせて受験出来て良いですね。

一斉開催の名残りで試験区分が午前、午後となってますが、午前午後の順で受ければ、時間も場所も日程も会場予約枠の範囲で自由選択です。自分は2回行くのも面倒だったので同日の午前に午前試験、外でお昼を食べて午後に午後試験という段取りで受験しました。

受験勉強をした

だいたい4か月位受験勉強しました。まずは電子書籍テキストを買ってざっと読みました。知ってるつもりで結構曖昧な知識も多かったので、そこを修正。

さすがにストラテジ、マネジメント、法務分野はほとんど知らんので、適当に読み流した。一番面白くない分野だし。っていうか範囲が理不尽に広い…。

午前試験は6割程度過去問とほぼ同じ問題が出るので、過去問をひたすら反復。主に仕事の行き帰りの電車でスマホを使って、過去6年分約1000問くらい潰し込みました。

過去問以外は最近のIT業界の話題をネットニュースなんかで拾っておけば大体。過去問で8割取れるくらいを目指す感じでやれば、ケアレスミスとまったくわからない問題があっても、合格ラインの6割は超えられる感じです。

午後試験は問題文が長文で複数のセンテンスにまたがるので、一問15〜30分くらいはかかる。こちらの対策は休みの日に1、2時間くらい過去問をやってました。時間測って解いて回答と解説を読む流れ。あと午前試験の計算系は電車で暗算だとキツいので、午後試験対策の余力でやりました。

午後問題の難易度と選択

午前はほぼ4択クイズなので勉強しやすいんですが、午後はかなり試験らしく、基本的な知識と読解力と応用力が必要です。特に読解力が大切で、この手の文に慣れてないと、読むだけに手間取ります。さらに把握する、考える、計算する、となると読んで反射的に傾向を掴めないと時間に余裕がない。結局これも過去問の反復でなんとかしました。

最初の5分の2の選択問題はソフトウェア・ソフトウェア設計で選択しました。分野によって解きやすさは違うんですが、得意な分野かつざっと問題を読んでピンとくるのを選ぶのが良いと自分は思います。

選択する分野を絞って勉強するのが効率的ですが、問題によって結構相性が出るので完全に2つに決め打ちするのは危険かも。自分はソフト・ハード・ソフトウェア設計だけ勉強しました。

プログラム言語選択をどうしたか

わたくし習熟してるプログラム言語は一つもないんですが、以前「Human Resource Machine」というゲームをクリアしていたので、アセンブラを選びました(笑)

いや、マジで仕様が違うだけでこのゲームはアセンブラの勉強には最高です。これをクリアしてると、ポインタとかスタックとか前分岐後分岐とかすんなり理解できます。リンクはSwitch版ですがいろんなOSで出てます。

まぁ今役に立つの?と言われがちなアセンブラですが、コンピュータがどうやって計算してるかと、アルゴリズムの概念を学ぶのには一番いいんじゃないかなぁ。単純に仕組みがわかるのは楽しいし。プログラム未経験者は表計算が良いとか、せっかくなら人気と実用性があるからPythonがいいとか色々言われますが、自分は遊んで身につくアセンを推します(笑)

受験の雰囲気

先述の通り、予約日に横浜の試験会場(提携のビジネススクール)に行きました。15分前くらいに手続きして、簡単な試験ガイダンスを受けます。身につけられるものは身分証と受験票、あと開いて確認されたハンカチのみ。他は全てロッカーにしまいます。

入室してパソコンの前に座ってマウスでクリックしたらすぐ始まります。会場はその他の試験にも並行で利用されいるので、同じ試験を受けてるとは限りません。周囲の人の雰囲気や退出時間はまちまちです。

メモ用紙一枚とシャーペンは備え付けてあります。計算やアルゴリズムの処理手順とかでかなり使いますが、自分は午前も午後も一枚で足りました。3桁のユークリッドの互除法を手計算とか普通にミスって焦りますが、意外と足りた。ファミレスボタンで係の人を召喚すれば追加の紙はもらえます。

時間が無くなるか、時間前でも終了ボタンを押して退出できます。メモ紙は提出で持ち帰れません。受付で確認したら試験終了です。

CBT試験のシステム

細かい難点はあるにしてもよく出来ていて、使ってて不満はなかったです。マークシートと違ってマークミスが発生しないし、回答状況ステータスと設問ごとのフラグ管理ができるので、進捗管理がラク。紙ベースの試験だと面倒な行ったり来たりがマウスのホイールでクルクル飛ばせます。

午後試験の選択問題、解答した問題を自分で指定する選択方式なんですが、解答してない問題を間違えて指定してしまい、その設問ゼロ点という悲劇が起こってました。実際このミスで不合格になる人はある程度いたようで、今後改善されるっぽい。確かに自分も怖くて退出前に5回くらい見直した(笑

無事合格

退出直後に採点速報がメールで飛んできます。午前受かってないと午後受けても話にならないので、ランチの店に向かいつつすぐ確認。得点で表示されますが、普通に60超えてれば大丈夫。

午後試験も速報が出るんですが、こちらは配点の違う選択問題の全てを採点するので、設問ごとの正答率で出ます。選択してない設問は解答してないので当然ゼロ%。また解答した設問の正答率を平均して60%超えてても、ギリだと正確な得点と誤差が出るのでやばい感じです。自分は多少余裕があったけど、落ちてたら恥ずかしいし、正式な合否発表があるまで怖くて誰にも受験したことすら話してませんでした(笑)

正式な合否発表は試験期間終了一ヶ月後くらいに、IPAのウェブサイトで公示されます。官報扱いなんですよね。なんと昔は新聞に名前が載ってたらしい…。その後ヘッダー画像に載せたような証書が簡易書留で届きます。

おわりに

この試験、広くて浅いので合格してもIT業務の即戦力にはなりません。その割には結構勉強コストも必要な難度の試験で、IT系の人の間でも意味あんの?って言われがちです。たぶん採用したり教育したりする人の立場だと感じる価値が違うのかなぁと思います。一応国家試験だし、パソコンよくわからんひとに自分の知識レベルを説明するのって結構難しいですが、そいういう試験に受かってますというのは、ひとつの指標になると思います。

自分としては感覚で理解してた中途半端な知識を再確認できたのと、久しぶりの試験勉強が結構楽しかったので、それだけでも受けてみてよかったです。箱根の温泉旅館で一人で合宿したり(笑)


…そして調子に乗って、直後に情報セキュリティマネジメント試験も受験して、合格しました。範囲かぶってるので、せっかく勉強した知識を覚えてるうちに活用しておいた。

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