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〜象がいない〜 色即是空空即是色

昨日の陰陽調和の続きです。

二極性の統合には、まず、陰極まれば陽となり、陽極まれば陰となる、という真理を体得する必要があります。

陽単独では存在できず、陰単独でも存在できません。陰は陽があるからこそ成り立ち、陽は陰があるからこそ成り立ちます。

陰陽、つまり物事は、相互依存関係にあるということです。

これは、色即是空 空即是色 と同じことです。ただそれだけで独立して存在するものはない。モノとモノとの関係性によって、物事は存在している、ということです。

例として、「象がいない」ということを考えてみましょう。

象がいないというには、まず象というものがどんなものかを知る必要があります。

象を思い浮かべるときには、ウサギでもなく、カメでもない、私たちが象と認識しているモノを想像します。私たちのモノサシが象と決めた存在、私たちが象だと把握して認識しているのです。

ここでは、私たちと象という二つの対象が存在していて、象と呼ぶのは私たちのモノサシで決めているに過ぎません。

では、その象がいないとなると、その関係性はどうなるでしょうか?

私たちが認識している象というものが、そこには存在しない。象を知っているからこそ、そこに存在していないと言えるのです。

いくら象がいないといっても、知らないものが存在しないとは言えないのです。知っているのは私たち人間のモノサシによってです。モノサシがないのならば、対象を象だと認識することもできません。

よって、私たちと象の関係性において、象単独では存在できないのです。

その関係性とは、モノサシです。対象のモノにはモノサシがついていません。私たち人間が勝手にモノサシを持っています。

ひとまず、陰陽は相互関係にあるということについてはここまでにしたいと思います。



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