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A-371 アテナ神全身像(アテナ・プロマコス)

石膏像サイズ: H.30×W.7×D.6cm(縮小像)
制作年代  : 紀元前456年
収蔵美術館 : アテネ・アクロポリスの丘(現存せず、基台のみ残る)
作者    : フェイディアス

現在のパルテノン神殿建造以前のアクロポリスの丘に、彫刻家フェイディアスが制作したとされる巨大なブロンズ製のアテナ・プロマコス(“プロマコス”とは重装歩兵を指す言葉で、槍と盾を持つた姿からの呼称)と呼ばれる彫像です。高さが9mもある巨大なもので、左手に盾、右手に槍を持っていたと伝えられています。およそ一千年の間アクロポリスの丘に残されていましたが、465年に東ローマ帝国によってコンスタンティノープルに移設されました。その後1205年にコンスタンティノープルが十字軍によって破壊・占領されると、人々はこのアテナ神像の存在が不幸を招いたと信じ、彫像を破壊してしまいました。現在はアクロポリスの丘に、大理石の基礎の部分だけが残されています。原作彫刻が現存しないため、右手の槍の位置、左手の盾の
様子など様々なバリエーションの複製彫刻が残されています。

(イラストはWikimedia commonsより)


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