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K-135 獅子冠女神胸像(ヘラクレス)

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石膏像サイズ: H.60×W.28×D.22cm(原作サイズ)
制作年代  : 古代ローマ時代(原作は紀元前5世紀頃)
収蔵美術館 : ルーブル美術館
出土地・年 : 

この石膏像は、旧来から“女神”の名で呼ばれてきましたがそれは誤りで、正しくは「獅子の皮を被ったヘラクレス」の彫像です。

ヘラクレスは古代ギリシャ神話上の英雄です。ヘラの策略によって狂気に陥ったヘラクレスは、自身の子供たちと妻を死へと追いやります。その罪を償うため、神託に従ってミュケナイの王エウリュステウスから提示される10の難題に立ち向かうのですが、その中の一つが「ネメアの獅子」を退治することでした。刃物を通さない皮をもっていた獅子をヘラクレスは棍棒で殴り退治し、以降はその毛皮を被って鎧としました。この毛皮を被ったヘラクレスの頭部は、ローマのアルバーニ枢機卿(考古学者のヴィンケルマンが仕えた)のコレクションに由来するものです。

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パリ・ルーブル美術館収蔵 「ネメアの獅子の皮を被るヘラクレス」 ローマンコピー


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