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あの日の1歳児は中学受験生になりました

10年前のことを書きます。

あれは、ゼタ(是太郎。息子)が
1歳になるかならないかの頃…

突然どうしたの。怖い話なの?

雪女かよ。

※雪女:若者は雪女に「見たことを誰にも話してはいけない」と言われたのに、勝手に「もう時効だろう」と判断して話してしまった相手が雪女だった話。

noteでPOLAさんをスポンサーとして
「#やさしさに救われて」のお題で記事を募集しているから
参加しようと思ってね。

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ゼタは歩き始めるのが早くはなかったわ。
今思えば遅くもなかったけれど

ゆすらはゼタが歩けないことを
気にしていたのだなぁと思います。

1. 歩かない1歳児

ゼタ(是太郎。息子)1歳頃。

ゆすらはゼタをベビーカーに乗せて
信号待ちをしています。

隣で同じく信号待ちをしていた
ゆすらと同年代くらいの
スーツの男性。

その男性と
どういう経緯で会話を始めたのか
忘れちゃったけれど

子供の靴の話になり
男性がふとゼタの足もとを見ます。

靴下に包まれている足もとを。

ゼタの身体は
靴をはいていてもおかしくない
大きさだったから

ゆすらは
「まだ歩けないんです」と言いました。


2. 歩かなければならない大人


男性:
いやぁ、まだまだいいよ。
まだ歩けない方がいいよ。
大きくなったら嫌になっても
歩かなきゃいけなくなるんだから

って。
とってもありがたかったわ。

出会いから別れまで30秒ほど。

この方は
ゆすらが気にしていることに気づくと

ご自身の現状に絡めてユーモアを醸し出すとともに
ゆすらの視点をゼタの今から将来に移し安心させ

かつ

歩くことと人生の重みをかけることで
哲学的な余韻を残して去っていくという
エレベーターピッチの達人でした。

10年後の今も覚えているものね。

あの日まだ歩けなかった1歳児は
中学受験のガチ勢になりましたよー。

おしまい。

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