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Reminiscence

3/15にアルバム「Dialogue 1991」をリリースしたばかりなのですが、
4/2に更に「Dialogue 1991」には収録されていない「Reminiscence」という曲をシングルでリリースしました。

この曲は過去、約20年くらい前に「Sentimental」というアルバムに収録されていた曲で、ライブイベントなどでも歌ってきた曲ですが、今回、リリースにあたり、打ち込みから全部リメイクしていて、オリジナルを出したとき、そしてMyspaceで公開していたときに続いて3度目の新録になります。

なぜ、この曲を急遽リリースすることに至ったのか?

まず、「Dialogue 1991」の曲目リストを公開したとき、アルバムを聴いてくれた方のリアクションの中で、数件、「『Reminisence』は入っていないんですか?」という問い合わせがあったことが直接の理由です。
あと4/22に開催されるライブで歌うセットリストに入れたかったことも理由の1つです。

福岡で僕の歌う姿を見ている人にとっては

和装+扇子で歌うイメージ???

画像のようなパフォーマンスのイメージが先行した感じが否めなくて、
それはそれで悪くはないし、自分の曲を聴いてもらえる1つの手段だと思い、そのスタイルを否定もしないのですが、そうなればなるほど、
「Reminiscence」のような、本来のYu Katsuragiの「王道」である”正調葛城節”が少し影を潜めた感じがあったことに、少しもどかしさを感じていたのも事実でした。

僕は基本的にステージで楽器を持たないので、その分、楽器を持つ人とは別の何かで、その時ステージ立った時の記憶を「爪痕」として残したい気持ちがあって、自分で選択しているスタイルではあるのですが、自分で曲を作るものとして、やはり音楽、そして曲に触れて欲しいとも思っています。

実は、元はこの曲、自分が歌うためではなく、他の人が歌うことを想定した作った曲でもあり、歌詞は歌う人から聞いた恋愛の体験談を元に書いていったものです。

同時並行して、「作曲者のセルフカバー」的なコンセプトで先述した「Sentimental」というアルバムの収録曲として自分で歌うバージョンも作ったのですが、結局、提供した人が歌ったものは日の目を見ることもなくデータも消失し、Yu Katsuragiの持ち曲のうちの1曲として残りました。

先日、「Reminiscence」をリリースした際、各SNSにこの曲への思いをこう書きました。

”僕が今まで曲を作り続けてきた中で、一番好きな曲で、Yu Katsuragiの代表曲中の代表曲と言いたいくらい思い入れのある曲で、今後も声が続く限り歌い続けていきたい曲です。”

僕は音楽面のみならず、ビジュアルや性格と言ったものも含めて、自分の中で設定している「Yu Katsuragi」の持っているキャラクター像というものがあるのですが、この「Reminiscence」が完成したときに、
僕は「『Reminiscence』 = Yu Katsuragi」だと思ったのです。

だからなのか、僕はこの曲について好意的なリアクションをもらえると、一気に自分の中の自己肯定感が爆上がりするのです。

僕が影響を受けたアルバムの1つに必ず挙げたい作品として、Paula Coleの「This Fire」という作品があります。

このアルバムからはラストを飾る「I Don’t Want to Wait」という曲がヒットしていて結構有名なのですが、まず1曲目の歌い出しから背筋が凍りました。

この影響から自分のボーカルに「がなり」と「しゃくり」の表現が加わったのですが、本人は割と大袈裟にやったつもりでも、録音してしまうと意外と普通に聴こえてしまうものだと、この曲のレコーディングでわかりました。
いや、録音でなくても、ライブ歌唱でも同じかもしれませんね。

今回再録したバージョンでは、最初に作ったオケのイメージを極力損なうことなく今の技術でグレードアップしたかったこともあって、音源はオリジナルを作った20数年前と違って、全てソフトシンセでVSTプラグインになりましたが、SC-88proやKORGのM1ピアノのように、当時の音源を再現できるプラグインをそのまま使いました。

あとは、この曲で使う、少しフォルマントが高めの声をどう維持していくか…が課題になりますが、正直、そこには加齢というハードルが大きくのしかかっているのも事実で、そういう年齢になってきてしまいました。
でも、大切に歌い続けていきたい曲なので、ずっと歌えるようにランニング同様に日々精進したいと思います。

さて、次からはいよいよアルバム「Dialogue 1991」について、いろいろ書いていきたいと思います。

Reminiscence / Yu Katsuragi  配信は画像をクリック


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