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バスボムの作り方と発泡の仕組み

お湯に入れると泡を出しながら溶ける「バスボム」タイプの入浴剤。
色んなところで作り方が紹介されているので「何度も作ったことがある」という方も居られるでしょう。

バスボムには主に2つの作り方があります。
どんな作り方で、どのようにして発泡しているのか解説します。

まず、ルミカさんから出ている「シュワシュワあわボール」で作ってみます。 シンプルなパッケージに袋が2つ入っています。

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パウダーAとB。中身は重曹とクエン酸です。
この2つをボールなどに入れます。

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そして、大さじ一杯の食塩を加えます。

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軽く混ぜたら、霧吹きやなどを使って水を吹き付けます。
混ぜながら水をかけるのがポイントです。
水をかけたまま長時間放置すると、重曹とクエン酸が反応してしまいます。

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今回は100円ショップで購入したスプレーボトルを使いました。

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写真のように、手でギュッと握って固まるまで水を加えながら混ぜます。
水を入れすぎると発泡してしまうため、時折手でつまんで確かめながら混ぜて下さい。

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手で握って固まるまで混ぜたら、シリコーンの型やカプセルトイの容器などに詰めます。
強く押し固めるのがポイントです。

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型から取り出し、3~4時間ほど乾燥させます。
型崩れし易いため、綺麗に取り出すのは難しいです。
写真の3つ以外は壊滅しましたw
水が少し足りなかったかもしれません。

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お湯にいれてみます。

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シュワァ-っという音と一緒に泡が出てきます。

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完全に溶けると、お湯が透き通った青色になりました。

キットを使わずに作る場合は、
重曹:クエン酸:塩=2:1:1
この割合で混ぜます。
例えば、重曹100g、クエン酸50g、塩50gという感じです。
塩はバスソルトを混ぜても良いですね。
色を付けるときは、オイルを混ぜて下さい。水性のものを混ぜてしまうと、重曹とクエン酸が反応して発泡してしまいます。
色のついたバスソルトを混ぜる場合は、着色の必要はありません。

そして、塩ではなく片栗粉を使うバージョンもあります。
作り方は 重曹:クエン酸:片栗粉(or コーンスターチ)=2:1:1で混ぜます。
塩が片栗粉に変わっただけです。

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霧吹きで少しずつ水をかけながら混ぜます。

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手で握って固まるようになったら、シリコーンの型などに入れて押し固めます。
今度はそのまま3~4時間置いた後に取り出し、乾燥させます。

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お湯に入れて発泡する様子は同じですね。

発泡するのは重曹(炭酸水素ナトリウム)とクエン酸の中和反応が起き、二酸化炭素が発生するためです。

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二酸化炭素と一緒に水も生成します。
市販の入浴剤も、炭酸ガスを出すタイプには必ず重曹(炭酸水素ナトリウム)が入っています。
酸の方は、クエン酸以外の酸を使用していることが多いです。

本来なら、水を加えずに固めるのがベストですが、水がないとバスボムを作ることが出来ません。
加えた水が蒸発することで生じた隙間を、重曹やクエン酸、片栗粉の粒が埋めてギュッと固まります。
水によって塩や片栗粉、重曹に粘性が出ることもポイントですね。

入浴剤を混ぜてバスボムを作る方法もありますね。
そのときは、片栗粉や塩の量を半分にして、もう半分を入浴剤にすれば良いと思います。
入浴剤の種類にもよると思うので、量を変えて試行錯誤してみて下さい。

ちなみに、重曹とクエン酸を使って泡を含んだスライムを作ろうとしても、上手くゲル化しません。
酸性条件だとホウ砂による橋掛けが外れてしまうためです。

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重曹を混ぜた洗濯糊にホウ砂水溶液を加えてスライムを作ります。
ホウ酸イオンがポリビニルアルコールを橋架けすることでゲル化します。

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クエン酸を加えると発泡しますが......

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ゲル化が解けてしまい、重曹と洗濯糊のカタマリが残ります。
その部分は弱塩基性なので、ゲル化したままです。

泡を含んだスライムを作るときは、シェービングフォームや泡ハンドソープを使った方が良いですね。

重曹とクエン酸は百円ショップでも購入できます。
片栗粉と塩も売っていることがありますが、スーパーやドラッグストアでも安く購入できますね。
型さえあれば、すぐに作ることができます。
綺麗に作るのは慣れが必要なので、あまり完璧を目指さず、気楽に作ってみて下さい。




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