大安場史跡公園まで歩く①田植えをひかえた畦道に可憐な花咲く
5月10日、5世紀にこの地をおさめた豪族の古墳がある郡山市田村町の大安場史跡公園まで歩きました。
そろそろ田植えがはじまるかという季節。水を張った田んぼの周囲には、おなじみのヒメジオンにタンポポ、ここんとこ増えてきたマーガレット、オオデマリが揺れる。
民家の塀には、モッコウバラが甘い香りとともにこぼれ落ちる。
いずれがアヤメかカキツバタかショウブか知らないけれど、濃い紫色の花が咲く。木々の中で揺れる薄紫は、藤の花房か桐の花か。
日あたりのよい道も、緑陰も心地よい。
緑陰に入ると、木漏れ日が廃車のトレーラーに不思議な影を差す。その足元には、ニョキニョキ芽吹いたフキが葉っぱの下に広がるコロポックルの世界へと誘う。
伐り倒されたまま放置された木も、同意するかのように微笑む。緑陰には、何かが潜んでる気がする。
「イタズラが過ぎるよ。人間が怯えているよ」と笑いながらいさめるのは、生まれたばかりの葉っぱがツヤツヤしい柿の木だ。
そうそう、そういえば…と思い出す。
子どものころ(私がおてんばだったころ)、よく柿の木に登ったっけ。うちの畑の端には3本の柿の木があり、左と右は渋柿で、真ん中が黒いゴマいっぱいの甘柿だった。秋になると、柿の木に登って(パンツ丸見え!)、ツヤツヤしい(柿はツヤツヤしいのだ)実をもいで、表面をぬぐいもせず、そのままガブリとかぶりつき、口の中いっぱに頬張り、甘い果汁を味わった。当時のわたしはワイルド女子だった(それは今も変わらず?)
一番登りやすかったのも真ん中の木だった。畑の端っこにあった3本の柿の木。なぜ、あの木を伐ってしまったのだろう?
崩れかけた土塀と道路の間に、おそらくハセ掛け用の竹竿。昔の農家には、かならず竹竿をしまう小屋みたいな場所があった。そこにもちょくちょく入って、這うようにして冒険を楽しんだものだ。※ハセ掛けとは、収穫した稲を竹竿などに掛け、乾燥させること。
冒険家だったワイルド少女。やっぱりパンツ丸見え。膝小僧はいつも傷だらけ。真っ赤な赤チンが染みていた(赤チンは金色にも輝く)
②へ続く
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