ウルトラマンジード第2話見ました。

ウルトラマンジード2話視聴しました。

今回の敵勢力は、一部の人間に宿る超自然的な力「リトルスター」を狙っていることが明かされました。
リトルスターは「光」とも呼ばれており、抽出できるのは人間がウルトラマンへ「祈る」行為をしたときのみ。「光」は主人公リクの所有するウルトラカプセルを活性化させる作用があり、これによって新フォームが増えていくようです。おそらく今後は、その獲得合戦が、戦闘における要素のひとつとして加わってくるのでしょう。

ところで、人間の「祈り」「願い」が、ウルトラマンに光の力を与えるという陽の展開は、平成シリーズでは幾度も描かれてきました(光となった子どもたちがティガと融合する、ウルトラマンティガの最終回などは有名な例でしょう)。
子どもに夢を与える特撮作品としては、大事な普遍的テーマであり、とりわけ近年では、TVシリーズの終盤や、劇場版などの盛り上がりにおいてほぼ間違いなく採用されています。理解はしつつも年齢を重ねた視聴者としては、必須科目のような差し込み方に、やや食傷気味になっていたのも正直なところでした。

しかし本作ジードでは、人間の持つ「光」を、逆に敵勢力が追い求めているモノであり、そしてウルトラマンはそれを防衛するという、物語に駆け引きを与えるキーアイテムとして設定しているのが非常に新しいです。もはや展開上の”アタリマエ”となっていた「光」という概念を作劇の主軸に起き、真っ向から描く姿勢に、制作スタッフの意欲が伺えます。
更にそれを防衛するリクことウルトラマンジードは、かつての災厄の原因=ウルトラマンベリアルを連想する風貌であることから、民衆からの印象は最悪と言っていい状況。大勢の人間からの応援が届くことはなく、彼は人間のために戦いながら、自身も少しずつ「光」を得て強くならなければなりません。
近年のシリーズにおいて、もはや前提としてあった人間との絆=光の力。人間から疑いの目を向けられているウルトラマンが、それらを如何に守っていくのか。
ひょっとしたらジードは、平成ウルトラマンの集大成的な作品になっていくのかもしれません。今から期待が止まりません。


ーーーーーーーーーーーーーーーーー


もう一つ、2話で印象的だったのは、リトルスターの影響で発火能力を手にした少女を、避難所から無慈悲に追い出した作業員風の男でした。
派手なパフォーマンスをする如何にもな悪役ではなく、『普通に暮らすうちに自然とこの価値観を獲得し、今現在もそれに何の疑いも持っていない一般人』という質が悪く、一番胸糞悪くなるキャラクタを、短いセリフと態度だけで示す表現力。俳優さんの演技力もさることながら、脚本担当の安達 寛高=乙一氏の筆力の成せるところだと感じました。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?