新人シナリオライター明野玄の自己紹介
(2023年5月26日23時半。必要な文をカットしているのに気付いたため修正しました)
(執筆料については最下部に記載してあります)
ご挨拶
みなさんはじめまして。明野玄と申します。
「誰だよお前」と思われる方しかいないと思いますが、タイトルにある通り、シナリオライターとしては新人なので当然です。ただ現在WEB制作会社様から執筆依頼を恒常的に受けていますので、ライターとしての仕事自体は現在進行形で行ています。
今の仕事は名前が表に出ない所謂ゴーストライターに近いものですし、シナリオの仕事はこれから始めるので、まずは認知されるためにポートフォリオが必要になりnoteに登録しました。
ここに投稿する作品は、ポートフォリオ兼、純粋に誰かに楽しんでもらうためのものとして制作していく予定です。
作風
私はこれまでに小説なども執筆しており、複数の方にご意見を伺っています。シナリオ関係のプロの方にも何度か見ていただきました。ここではそれら他者からの評価と自身の評価の二軸で、私の作風について分析、開示していきます。
他者からの評価
他者からの評価で多かったのは、文章が分かりやすくテンポが良いというものです。要所以外はかなり簡潔な文章になっているとも言われました。これは私自身、意識してそうしています。
この特徴の裏返しとして、粘っこさや癖が少ないというご意見もいただきました。これもその通りで、良くも悪くも地の文で癖の強い文体や表現を用いることは、重要な場面以外では多くありません。これはジャンルによっては淡泊と捉えられるかもしれません。
登場人物に関しては三枚目な男性キャラクターが好評で、女性キャラではプライドが高いタイプが好評でした。またプロの方にいくつか読んでいただいた際、暗い物語の中に微かな光が、明るい物語の中に微かな影があるという評価をいただきました。これは登場人物についても何度か似たような指摘を受けています。
自身の評価
自身の評価も概ね他者からの評価と一致しています。一貫してつかえの少ないスムーズな文、ゴテゴテしない文になるよう意識して書いています。
描写に関してはまず登場人物の不安や葛藤を擦る癖があり、そういった描写を差し込める余地があれば積極的に差し込みます。
不安や葛藤は嫉妬や怒りなど問題の引き金になる感情と隣り合わせで、同時に期待や承認欲求と表裏一体でもあるため物語を動かしやすい。しかもそれらは人間が当たり前に抱く感情です。より多くの人に刺さるよう受け手の共感性に訴えかける手段として、私はこれらの感情を中心にストーリーを構築することが多いです。
得意ジャンル・苦手ジャンル
得意ジャンルと苦手ジャンルに関しては、苦手ジャンルの方がはっきりしているのでそちらから先に書きます。
私の苦手ジャンルはサスペンスです。このジャンルの全体的な特徴として感じられる、ドロッとして重い雰囲気が若干苦手です。読めないわけではないのですが、書く方は難しいかもしれません。それ以外のジャンルにはこれといって苦手意識はありません。強いて言うならホラーがやや苦手なぐらいで、理由はサスペンスとほぼ同じです。
得意ジャンルは、具体的なジャンルというより人と人が影響し合い成長していく要素のある物語が得意です。基本的に人にフォーカスして物語を構築していくタイプなので、そういった要素が強ければ世界観に関係なくイメージが湧きます。
ちょっとしたこだわり
その他のこだわりポイントについても書いておきます。これは一般によく使われる手法だと思いますが、私はメタファーを多用するのが好きです。
よくある古典や童話、歴史上の出来事をモデルに物語を構築する手法もメタファーの一種ですが、私が癖でよくやるのは、関係性の部分だけ転写する手法です。
たとえば歴史上の出来事から転写する場合、明の初代皇帝朱元璋の晩年を元に「猜疑心から次第に狂って行く皇帝」と「粛清を恐れる重臣、役人、一般庶民」の関係を持ってくるといった具合です。元ネタの人物や出来事を匂わせるのではなく、構造のコアだけ拝借して再構築するイメージです。
また作中での出来事や関係性を繰り返し転写する手法も好んで使います。たとえば「親子関係が上手くいっていない家庭」が登場したら、そこから「親子関係が上手くいっている家庭」や「信頼関係が築けていない主従」を登場させて対比し、先に挙げた不安や葛藤と併せて繰り返し擦るようなやり方です。
これはあくまで好みの話なので、メタファーの多様を避けるべきシナリオでは当然控えますが、ある程度裁量で入れても大丈夫そうなら頻繁に入れると思います。
個性か、チームワークか
次に、作家の個性とチームワークについて私の考えを簡単に示します。なお現実が完全にこの通りだとは思っていません。実際はもっと複雑で例外も多くあると考えています。
個性について
作家に個性は必要不可欠だと思います。イラストやライティングの業務が一部AIに置き換わり始めている中、以前と変わらず大きな案件をいくつも受けている絵師やライターが少なからずいるのも、作家の個性に価値があるからでしょう。その個性がAIでは完全に再現できないもので、かつ十分な数の人に刺さるのであれば必要とされるのは当然だと思います。
一般社会人である出版社や芸能事務所の人間が、しばしば社会経験が浅い人や常識はずれな人をクリエイターとして育成するのも、稀に代わりの利かない極めて有用な個性を持った人がいるからでしょう。奇抜な感性であれ、人から愛される性格であれ、飛びぬけた賢さであれ、代替が困難な魅力はあるに越したことはないですよね。
また商業としてやっている以上、投資したリソースをペイしてより多くの利益を得なければならないわけですから、飛びぬけた個性の持ち主は(商業的な利益に繋がる限りにおいて)稼ぎ頭として必要です。消費者側だってより面白いコンテンツに可処分所得と可処分時間を割きたいわけですから、その点は作家と企業と消費者の利害が一致しています。
何よりクリエイティブな仕事に好きで関わっている人なら、より魅力的なコンテンツを生み出したい欲求は常にあるはずです。そこで「このシナリオライターの個性が一番作品の世界観に合っている」という状況は当然考えられます。
代えがたい魅力があり、かつ多くの人に受け入れられる場合、作家の個性はコンテンツにとって疑いようもなく重要な要素の一つです。
チームワークについて
とはいえ現実的にシナリオはコンテンツ全体から見れば一部分に過ぎませんから、裏を返せば作家の個性もあくまでコンテンツの要素の一つに止まります。
物書きの中には「コンテンツが売れる要因の大部分は作家にあり、売れないのは周りの人間がその才能を活かしきれていないからだ」と遠回しに言う人がごく稀にいます。確かに作家がいなければ無から有は生まれませんし、作家に個性がなければ作品が人気を博す確率は下がるでしょう。小説やマンガ、アニメなど、物語自体がコアになっているコンテンツならなおさらです。
ただゲームシナリオなど、シナリオが「なくてはならないものだが他にも重要な要素が複数ある」ぐらいの位置づけにあるコンテンツでは、そのような考えは正しくないと思います。
コンテンツ産業に限らず、大勢の人が制作に関わるプロジェクトでは、ゼネラルプロデューサー、ディレクターを中心とした組織構造が上手く機能している必要がありますし、シナリオに関してもシナリオディレクターの統制下でライターが担当箇所のシナリオを制作すると聞いています。
このような状況下で、プロジェクト全体の枠組みやシナリオ全体の方向性を無視してコンテンツに合わない個性を無理やり投入するのは、仕事を進める上で適切とは言えないでしょう。大きなプロジェクトの中でシナリオライターがすべき行動は、与えられた枠組み(レーティングや社会情勢も含む)の制約内で魅力的なシナリオを書くことだと思います。全体を察してチームと連携をとりながら与えられた業務をこなす。これに尽きます。
どんな仕事にどのポジションで関わるにせよ、性格も認知も専門も異なる人の集団の中で仕事をするわけですから、末端のライターであってもチームワークを念頭に置いて、振れ幅と許容範囲を想定した調整ができるに越したことはないと思います。
おわりに
以上が私の自己紹介になります。お仕事のご依頼がありましたらぜひお気軽にお問い合わせください。
報酬につきましては双方の合意のもと、メール等やり取りの記録が残る形で交渉させていただきます。企業様におかれましてはライターに支払う報酬の基準が決まっているかと思いますので、そちらをご提示いただければと思います。なお参考までに、現在恒常的に受注しているWEBライティングの仕事は1記事3,000字前後で税込み6,600円でお受けしております。
以上、宜しくお願い致します。
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