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【崩壊スターレイル2.0】「ツガンニヤ」「エヴィキン人」って?

今まさに世の開拓者たちを魅了しているアベンチュリンくんですが、ストーリーに「ツガンニヤ」「エヴィキン人」などの新しい固有名詞が出てきてHuh?とお思いの方も多いと思います。

今回は原神英語解説くんが、それらの元となった文化について英語圏のインターネットから情報をかき集める過程を皆さんに共有していきたいと思いますが、原神英語解説くんは崩壊シリーズについてもモチーフとなった文化についても素人なので間違いがあればぜひご教示ください。

「ツガンニヤ」のモチーフはロマの人々(たぶん)

ツガンニヤは中国語では茨冈尼亚(cígāng níyà)と書かれますが、その茨冈という言葉を辞書で検索してみるとtzigane/gypsyのことと出ます。

辞書アプリ「Pleco」

gypsy=ジプシーはなんとなく聞いたことがありますが、tziganeってなんだろう?

Collins English Dictionaryさんにお聞きしてみると「特にハンガリーのジプシー」とのことです。

Collins English Dictionaryより

「ハンガリーのジプシー」まで絞られても世界史インテリでない原神英語解説くんにはピンと来ませんので、Wikipedia先生にもお伺いしてみます。

すると表記揺れページがあり、この文脈のtziganeとはロマの人々のことであるとわかりました。

Wikipedia

冒頭でも言った通り原神英語解説くんは文化のスペシャリストではないので、ロマの人々について付け焼き刃の知識を語るのはやめておきます。

しかしチラッと見た感じでは、「歴史的に、社会的地位が低いとされ、信用できない・奴隷などのイメージを持たれていた」っぽいので、アベンチュリンはそういった背景で産まれたキャラクターかもしれません。

「エヴィキン人」=ロマ語で蜂蜜

「エヴィキン人」は英語版テキストではAvginと表記されています。アベンチュリンが、ツガンニヤの言葉で蜂蜜を意味すると言っていましたね。

ここでロマ語のWikipedia英語版のLexicon(語彙)の欄を見てみます。

Wikipedia ロマ語

avginはhoney、蜂蜜という意味のペルー語由来のロマ語の言葉であることがわかりました。ここまで来ればもうアベンチュリンがロマの文化をモチーフにしたキャラクターだという説はかなり濃厚ですね。

なんでAvginに近い発音の「アヴジン人」とされていないのかは原神英語解説くんにはわかりません。中国語も埃维金人(āi wéi jīn)で普通にAvginを中国語読みしているだけのように思えます。
ロマ語の発音ではエヴィキンに近いのでしょうか? それとも「アヴジン人」だとジンジンが重なってしまうから中国語版の金をキンと読んでエヴィキンとか?

人種差別描写について

ここまで実在の民族との関係を仄めかされてしまうと、花火のエグめの差別発言やレイシオのラインすれすれの煽りにこれって色々大丈夫か? と思ってしまいます。

実際英語圏のTwitterは今その話題で持ちきりで、「花火の差別発言は嫌うのにレイシオはいいんだ? カップリングにしたいからってそういうのを無視するのはさあ……」「いや、レイシオはただ単にツガンニヤの教育状況を心配しただけで本当に悪気はなかったんじゃないか?」とかの議論が活発に行われています。インターネットの治安は万国共通ですね。

最後に

ここまで読んでいただいてありがとうございます! ちょっと英語に自信があるだけの素人が浅いリサーチをしただけなので間違っている点等々あるかと思いますが、この共通認識があれば英語圏のインターネット喧嘩にもついていけると思います!

原神英語解説くんは名前の通り普段は原神の英語版キャラクターのボイスやイベントストーリーの解説をしています。スタレの英語解説もしたいと考えているのでご興味ある方はぜひフォローを!

重ね重ね、ありがとうございました!

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