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『生成AI』を活用して新しいスポーツを考案しよう!コンテスト2023 総評

<はじめに>


この記事では、デロイト トーマツ コンサルティングでは、2023年10月から12月までの2か月間、一般の方に向けて開催していた、『生成AI』を活用して新しいスポーツを考案しよう!コンテスト2023の総評をまとめております。
今回のコンテストでは、生成AIの可能性を念頭に、競技性の高いスポーツではなく、レクリエーション性が高く、年齢や性別、体力、技術を問わず、誰もが楽しめる新しいスポーツを様々な方から募集することで、生成AIの普及およびDiversity, Equity, & Inclusionの推進を目指しました。
 

<コンテスト開催の背景>


生成AIは2023年の「新語・流行語大賞」のトップテンにも入り、今年を代表する言葉となりました。
生成AI活用にはリスクもあり慎重な検討が必要である一方で、弊社ではあらゆる人が利用可能な生成AIは、人とAIが協創する新しい時代である 「The Age of With」 の到来を告げるものという期待も持っております。そこで、人とAIが協創した際に生まれる新しい可能性を広く募りたく、約2か月間、生成AIを活用して年齢や性別、体力、技術を問わず、誰もが楽しめる新しいスポーツを考案するコンテストを開催いたしました。弊社としてはかねてよりスポーツビジネスやDiversity, Equity, & Inclusionの推進にも注力しており、コンテストを通じて生成AIの普及だけでなくスポーツやDEIにも新たな視点を提供していきたいという想いもありました。
 

<コンテスト概要>


【応募受付期間】 2023年10月2日(月)から2023年2023年12月3日(日)
【応募資格】 日本国内在住の応募時点で15歳以上の方(ただし、中学生はご応募いただけません)
【賞品】 最優秀賞(1団体)賞金100万円、優秀賞(2団体)デロイト トーマツ ロゴグッズ等
【審査基準】
・誰もが楽しめるスポーツとして魅力的かどうか
・生成AIの活用方法は適切か、生成AIに頼り切らず人間の創意工夫が感じられるか
・多くの人からの賛同を得られているか(SNS上でのエンゲージメント数)
 
コンテストの詳細については、以下をご覧ください。
https://www2.deloitte.com/jp/ja/pages/about-deloitte/articles/news-releases/nr20231002.html
 

<反響>


応募賞金100万円というインパクト、生成AIを活用したコンテストというのはまだ前例がほとんどなく、多くの方に反響をいただきました。
応募にはPR動画や企画書など複数書類の提出を求めていたため応募ハードルは決して低くなかった中で、10代から60代まで幅広い年齢の方から全部で50件近いご応募をいただきました。また、今回審査基準の一つにSNS上でのエンゲージメント数をあげ、各応募作品のPR動画を投稿しておりましたが、PR動画も累計数十万人にみていただくなど、当コンテストは多くの方からご注目いただいております。
 

<コンテスト応募作品を通じた気づき>


生成AIは幅広い年齢の方に活用されている
当コンテストへの応募最年少は15歳、最年長は64歳でした。割合としては10代・20代の方々からの応募が多かったですが50代以上のご応募も複数件あり、改めて生成AIが世代を問わず浸透しつつあることが明らかになりました。

ハイレベルな生成AI活用
弊社として当初想定していたコンテストにおける生成AI活用シーンは、主に新しいスポーツアイデアの洗い出し・ブラッシュアップなどでした。一方で、応募作品の中にはそうした活用に留まらず、新しいスポーツアイデアをより効果的に伝えるために企画書やPR動画にも生成AIを活用されているなど、生成AIを幅広く活用されている様子が見受けられました。文章生成AI活用時にも単に質問をするのではなく出力形式を具体的に指定する・役割を与えるなどの工夫が見受けられ、多くの方が生成AIをハイレベルに活用されていました。コンテスト応募作品を通じ、改めて人とAIが協創する新しい時代 「The Age of With」が到来しつつあることを実感いたしました。

<応募作品例>


受賞作品以外も含むコンテスト応募作品はこちらからご覧いただけます。ご応募いただいた皆様、まことにありがとうございました。
受賞作品はこちらからご覧いただけます。

<コンテストを振り返って~生成AI今後の展望~>


生成AIの登場は世界を喜ばせ、驚かせ、かつてはまだ遠い未来のことと思われていたAIと人が共に歩んでいく社会への扉を開きました。斬新なアウトプットを生成する驚くべき能力を持つ生成AIの可能性を、皆様もコンテストの応募作品・受賞作品を通じて感じていただけたのではないでしょうか。生成AIは人々の生活・企業の在り方そのものを変革する可能性を秘めています。
デロイト トーマツ コンサルティングはコンサルティングファームとして、クライアントの成長支援はもちろんのこと、社会課題解決と新産業創造でクライアントと社会全体を支援しています。
生成AI活用においてもクライアントと社会全体を導いていくため、ソリューションの開発やユースケースの整理を進め、クライアントからの様々な相談に乗っています。
例えば、公的機関において生成AIを住民サービスに活用する際のサービス高度化とプライバシー保護の両立方法、ヘルスケア業界において生成AIを業務に活用する際の安全性、生成AI普及に伴う採用基準や人材育成といった人事部門の変革方法など既に多岐にわたる業界のクライアントを支援している状況です。これからもクライアントを導く存在であり続けるために、他企業との提携も積極的に行っております。グローバルではNVIDIAとの戦略提携拡大、Google Cloudの生成AIとの戦略的なアライアンス拡大などにより生成AI活用支援体制を強化しているほか、国内でも株式会社オルツと生成AIの領域で、AIクローン活用、個別LLM開発などの共同取り組みを開始しております(全て2023年12月現在)。こうした提携を活かし、一層クライアントの悩みに応え、導く存在になっていきたいと考えております。
どのような種類のAIにも潜在的なリスクはあります。安全性、倫理、権利の問題など生成AIが抱えるリスクは決して軽視してはなりません。そうしたリスクにしっかりと向き合い、クライアントの皆様と共にルールメイキングをしながら、生成AIにより拡がる未来をこれからも描いていきます。
コンテストを通じてそのような可能性・未来がみえてきたことをうれしく思っております。

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