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1083_マレーシア④

マレーシアは東南アジアの中でも、様々な人種が一つの国に暮らしている。人口の大半はイスラム教徒であるマレー系が6割、次に中華系の華僑が3割、ヒンドゥー教徒のインド系が約1割といった程度。

政治については、イスラムのスルタンと呼ばれる王族が中枢にいるので、マレーシアの社会のシステムは概ねイスラム教徒のために制度設計されている。

戒律を重んじるイスラム教徒の国でありつつ、しかし同時に他民族の存在も尊重して、共存している格好となっている。僕はイスラム教徒の国に、来るのはこれがはじめてだ。

イスラム教徒は日本人からしたら、そもそも馴染みがないし、テロのニュースなどからイスラム原理主義者の過激さばかりを切り取られて、自分たちとは遠い存在であるように感じる。

しかし両方ともきちんと規則を守り抑制的である点においては、似通っているように感じる。つまるところ、ルールの捉え方が同じなのだ。

ルールはちゃんと守るもの、みんなで守るべきものととらえているか。はたまた、ルールは煩わしいもので、自分1人が破っても特に問題ないだろうととらえているのか。それによって、その国の有り様が大きく変わってくるのではないかと思う。

事実、日本は治安のいい国だと言われているのは、皆がちゃんとルールを守っているからだ。イスラム教徒も戒律をきちんと守る。

それがバランスよく噛み合えば、適当な人種の多いとされる東南アジアの中でも、とても安全で礼儀正しく、他民族である相手を尊重できる国であると言えるかもしれない。

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