第2回内科専門医/第236問(内分泌)/2022

第2回内科専門医試験
2022年度予想

44歳の女性。腹痛と悪心を主訴に来院した。
現病歴:毎年、健診は受診しているが、これまで異常を指摘されたことはない。5日前から37℃台の発熱と咽頭痛があったが、軽い感冒と考えてそのままにしていた。昨日夜から上腹部痛と悪心を自覚し、今朝になり受診した。
現 症:意識は清明。身長158cm、体重46kg。脈拍96/分、整。血圧102/58mmHg。腹部に圧痛は認めない。
検査所見:血液所見:白血球21000/μL、赤血球438万/μL、Hb 13.7 g/dL、Hct 45.5%、血小板40.9万/μL、血液生化学所見:CRP 7.59 mg/dL、空腹時血糖 1443 mg/dL、HbA1c 6.4%、Na 121 mEq/L、K 7.3 mEq/L、Cl 82 mEq/L、BUN 47.2 mg/dL、Cr 1.98 mg/ dL、LDH 252 U/L、AST 38 U/L、ALT 84 U/L、ALP 578 U/L (基準110~360)、CPK 217 U/L、AMY 489 U/L、尿所見:蛋白(±)、糖(±)、ケトン体(2+)。腹部CTでは肝、胆、膵、副腎に器質的な異常を認めない。
この患者において24時間以内に行うべきことを2つ選べ。
a 生理食塩水投与
b 重炭酸イオン投与
c フィブラート系薬投与
d 持効型インスリン皮下注射
e 速効型インスリン持続静注

< ここから解答・解説になります >


解答

a、e
劇症1型糖尿病

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1,317字

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