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Children First 例会報告

 2年国語の説明文「どうぶつ園のじゅうい」の授業VIDEOを中心に、学習集団づくりの実践を検討した。

 子どもたち一人ひとりが考え、回答が出た子どもと回答が出なかった子どもに分かれたとき、「お助けがいる人」「友だちの力を借りたい人」と聴いて挙手させ、回答が出た子どもが回答が出なかった子どもに説明させに行くシーンが話題になった。

 回答が出た子どもは、「答えはこうだよ」と教えてしまう。回答が出ていない子どもは、答えを説明されても、「どこからそう考えたの?」「どうしたそうなの?」「なぜ、これではダメなの?」と聞き返せないのではないか。「助け‐助けられる」関係を「あてにする‐あてにされる」関係にどう変えればいいのかというのである。

 回答が出た子ども、わかっている、できている子どもが、わからない子ども、できない子どもに、「どこに困っている?」「どこまでわかった?」と尋ねさせてはどうかというアイデアが出された。説明するのではなく、質問するのである。子どもの関係性をどう転換するのかという点が、学習集団の授業づくりにはある。

 さて、「どうぶつ園のじゅうい」の授業であるが、教材解釈をするなかで、教師が確かめたいことを宮崎市フェニックス動物園に問い合わせたところ、出前講座もしていただけることにもなり、子どもたちも学習の期待感が持てたことが報告された。さらに、「はじめ(序論)‐なか(本論)‐おわり(結論)」に分けた後、「お仕事はいくつか」と説明文全体をおおまかにとらえ、「いつ、どんな仕事をするのか」と時を表す言葉と順序を確認し、「毎日ある仕事とある日の出来事」を分ける。さらに、それぞれの仕事を本文中にある言葉で探したり、短い言葉でまとめたりしている。本文全体を常に読みような単元構成にしている点が報告された。検討した授業は、じゅういさんの仕事のわけを整理するところである。教科書のてびきを参考に、子どもに合わせて、手引きで示された課題の順序を入れ替えたり、課題を分けたりして単元を構成しているのである。

 じゅういさんが見回りするわけは、①びょうきになったときに、すぐに気づくことができるからであり、②いたいところやつらいところをあんしんして見せてくれるようになるからである。この段落の文章は、わけにわけが重ねられたり、「元気なときにようすを見ておく」と「顔や声をおぼえてもらう」という「見回り」という仕事の具体的な行為が混在して書かれている。2年生にはわかりにくい文章になっており、整理して書きかえた文章で授業をした方がよいのではないかという意見も出された。少なくとも、見回りという仕事の具体的な行為と見回りをする理由は、表にして整理する必要がある。

 次回は、11月18日(土)に5年生「面積」の授業を検討するとともに、算数おもしろ問題を交流する。12月は、12月9日(土)を予定しています。


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