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【道化の神様】「お父さん、一生ついていきます!」

この記事は前回の続きです。見てない方はこちらから👇

【お父さんミッションの報告】

早速、店にいるKさんに報告しに行きました。

僕:
お父さんミッションなんですけど…これを見てください。

Kさん:
どれどれ…?


スマホの画面には…

なんと!

コマネチ姿のお父さんがいるではありませんか!!!

あまりの嬉しさと感動で思わず2人で手を取り合って叫びました。

「うおー!!!やったー!!!!!」

落ち着いた頃、Kさんから質問されました。

Kさん:
すげーじゃん!どうしてこうなったの?聞かせて聞かせて!

僕:
お父さんからコマネチの写真が送られたときに、「なんでこんなアホなミッションを理由も聞かずにやってくれたの?」と聞いたら

『幸平とお父さんとの関係性が良くなることを考えてのミッションかなと思ったからやったんだ。』

と言われたんです。

Kさん:
うおー!素晴らしい…!

僕:
これ送られたときにめちゃくちゃ尊敬しちゃって、続いてお父さんに聞いてみたんです。

僕「コマネチの写真を難なく送ってくれたけど、昔からこういうのやってたの?」

父「そりゃあ…会社でも無茶ぶりを受けることもあるし、あえて自分が道化になることを率先してやってきたよ」

と言ってて

Kさん:
うわ!マジか!知らんかったんか!

僕:
知らんかったんです…。でも、確かに思い返してみれば忘年会とかで替え歌を歌ったりしてたなと思ったんですよ。

Kさん:
ということは、家族に見せる姿が違っていたってことか!

僕:
そうですね。『幸平には見せてなかった。』と言われて…「いやいや!家でも見せてくれよ!(笑)」と伝えて。

Kさん:
それでそれで?

僕:
そういう姿を見せる以前に、まぁそもそも会話があまりなかったっていうのがあったんです。フランクに話すのって小学生くらいまではあったんですけど、中学から通知表制度が始まって、僕も部活をやってたし、喋る時間が段々無くなっていったんです。

だから、いざ喋ろうと思っても真面目なことを話す機会くらいしか無くて…。そしたら段々お父さんが僕自身に関心が向いてないように感じちゃって僕もソッポを向いてたんです。

Kさん:
なるほどなぁ。しっかし「愛する子供のためだったら親はできないことはない!」と俺が言ったじゃん!本当によかったなぁ…。

僕:
はい…。すごいことですよね。

Kさん:
エライぞ!何がエライってあなたが一番エライ!

僕:
ありがとうございます(笑)

Kさん:
俺の訳のわからんミッションを素直にこなしたから立派だった…。よくやった!

僕:
ありがとうございます!

Kさん:
何の疑いもなくようお父さんにリクエストした!

僕:
あの〜実際はですね〜めちゃくちゃ躊躇したんですけども、お母さんに相談したら「サラッとお願いしてみれば良いんじゃない?」と言われまして。それで実践したらサラッと言えたんですよ。

Kさん:
どうやって言ったの?俺から課題が出たって言った感じ?

僕:
そうですね。会話のやり取りとしてはこんな感じです。

僕「Kさんから課題が出てて、お父さんにお願いしたいことがあって…。」

父「何でしょう。」

僕「え〜と、バカ殿のアイーンか、変なおじさんの踊りか、コマネチの3つのうちのどれか1つを写真に撮って送って欲しいって言われたんだよね〜。」

父「ん〜じゃあ、コマネチで。」

僕「え!?まさかの!?一番ハードル高そうなやつじゃん!アイーンとか変なおじさんの方が簡単じゃん!」

父「いやぁ、だって他の選択肢は顔を作りこまないといけないでしょ。」

僕「え、そこ!?」

Kさん:
ハッハッハ!お父さん最高(笑)

僕:
「そういうノリ!?」と思って…(笑)

Kさん:
すごいじゃん!

僕:
でもコマネチの写真見たと思うんですけど、実はちゃんと顔を作り込んでたんですよ(笑)

Kさん:
そうかぁ。とにかくだなぁ、お父さんは何でも全力投球だなぁ(笑)手を抜くことを知らんな(笑)

僕:
そうですねぇ(笑)

Kさん:
良かったなぁ…。

僕:
はい…。あ、そういえばその後好きな芸人の話になったんですけど、色々出てきてて、僕も好きな人ばっかりで〜。

Kさん:
結構ユーモア通じる人だったんじゃない?(笑)結構芸人向いてるし、お笑い好きじゃん!

僕:
そうなんですよね〜!

Kさん:
よう親子なのに知らんかったなぁ!

僕:
まあ、中学からこういうやり取りが少なかったからですかね〜。

それでお父さんから聞いてきたことですけど、まず、好きなバラエティ番組が『俺たちひょうきん族』

好きな芸人が…
・ツービート
・やすしきよし
・THEボンチ
・B&B

エンタの神様に出てくる芸人では…
オリエンタルラジオ

上の芸人ってKさんの間で「絶対にない!」って話をしたじゃないですか…。前回の話、覚えてます?

Kさん:
覚えてる覚えてる!

僕:
だからこれ聞いて「オリエンタルラジオ好きなんかい!」って叫びましたよ。

Kさん:
好きだったんかーい!

僕:
あとですね、エンタの他の芸人で言うと…
・フリップネタの人
・アンジャッシュ

あと、コミックソングで言うと…なごり雪の替え歌で『なごり寿司』という嘉門タツオのやつが好きとか…。

Kさん:
ハハハ!なごりずしあったわ!結構色んなの知ってるじゃん!お母さんも知ってるの?

僕:
いや、お母さんも知らなかったらしいんですよ!

Kさん:
えぇぇぇぇ!?そんな何十年も連れ添って!?

僕:
お母さんも初めて知ったらしいんですよ。こんなフランクに喋ったりとか、まさかコマネチをやるような人とは思わなかったらしいです。

Kさん:
こんなにお笑い好きなのは知ってた?

僕:
それも初めてですね。

Kさん:
それを聞いてお母さんはどう思ったの?お母さんの反応のほうが知りたいわ。

僕:
ビックリしたらしいです、めちゃくちゃ。

Kさん:
そうかぁ。お母さんに見せた?この写真。

僕:
そもそもお母さんが撮ったので。

Kさん:
ハハハハハ(笑)

(パチパチパチ)

素晴らしい!いやぁ…良い報告でした。

僕:
この流れで気づいたのが「お父さんって僕よりもかなりプライド低いじゃん!」ってことだったんですよ。

Kさん:
そうかぁ。良かったなぁ。

僕:
はい。なんで厳格なお父さんだと思い込んでたんだろうかと。どっちかというと、笑いの方が本来のお父さんだったんですよね。

Kさん:
良かったなぁ。これで幸平ファミリーも変わったね。3人仲良く。

僕:
はい!

Kさん:
もう帰っても大丈夫だな。十分だぁ。

僕:
本当にこのミッションを終えた後に気づいたことなんですけど、今まで自分が好きなことや楽しいことが見つからない理由がわかったんですよ。

Kさん:
なに?

僕:
僕が一番好きなのが『家族との時間』だったんです…。

Kさん:
あぁ〜。そうか〜。

僕:
それをずっと気づかなかったのは『気づかないことによって厳格な父親像を作り上げることができるというメリット』があったんですよ。

でも、それがデメリットだと本当の意味で気づけた瞬間に、家族との時間を過ごすことが自分にとってすごく嬉しいことだったんだと思えてきて…。

Kさん:
それは家族には言った?

僕:
お母さんには言いました。まだお父さんには伝えてないですね。

Kさん:
そうかぁ…。良いですね〜。

僕:
なので、多分大好きな家族との時間を過ごすことによって
・楽しいこと
・好きなこと
・自分のやりたいこと

が自然と見つかってくるんじゃないかなと。

Kさん:
そうね。俺がなんでこのミッションを出したかというと、理由は2つあって。

【お父さんミッションを出した理由】

まず1つ目が

『あなたがまだ学生だから』

学生の本分は勉強することでしょ。

何の為に勉強するかと言ったら…
卒業してから社会に出て、社会に適合してちゃんと稼げるようになるため。それから将来の友人とか恩師と出会うためとか。色々な経験をするために、学ぶために学生という身分なのさ。

本来は稼ぐための身分じゃないわけさ。

だって何かを稼ぐんだったら…
学生やらんで大学やめて就職したらええやん。だけど、学ぶことよりも「稼がないといけない」とそういうふうに追われているように感じる原因は借金があるからなんだよ。

借金があるから「それを早く返済しなあかん」という想いで「勉強よりも稼げる自分じゃなきゃダメだ」というのがあったから、そのバックボーンをなんとかしなあかんなという話。まず学びに集中できるように借金をチャラにしてもらえって話が1つ目の話。

2つ目が

『お父さんに対して厳格な父像という幻想を抱いていたこと』

これがあるとあなたが実家に帰っても、家庭に戻ったらお父さんとの間の関係でギクシャクして修行期間でせっかく緩んだ状態がまた戻ってしまう。その危険性があった。

だから、もう戻っても安心だ。

僕:
まだ戻らんですよ(笑)なんで帰そうとするんですか!存分に味わってから帰りますけど(笑)

Kさん:
ハハハ(笑)まだな(笑)

まあ、ここに来て本来は2人で教材作るって話だったけど、結局たこ焼き店を手伝ってもらうほうが時間食っちゃったな。

だけど、ここにいてあなたにもメリットに感じることがあったと思うんだよね。どう?

僕:
そうですね!

Kさん:
かなり得てるでしょ?お店を手伝ってくれてたけども、それ以上のものは受け取ってくれてるはずなのさ。

僕:
確かに確かに。

Kさん:
だからあなたはもう十分。安心してる。

僕:
本当ですか!

Kさん:
うん、帰っても大丈夫だ。

僕:
大丈夫です。帰らないです(笑)

Kさん:
帰らないのはわかってるよ(笑)もう十分課題としては色々乗り越えたって意味ね。

僕:
え、じゃあ第3章の話(※1)〔記事の最後から読めます〕って、親子関係の話だったんですか?

Kさん:
いや、そういう訳じゃ無いよ。それはまた今度話すね。さあ…もうほぼこれであなたは上手くいくよ。焦らずに人生ゆっくりちゃんと地に足つければやっていけるよ。

結局、世の中の誰があなたを否定しようと、あなたのお父さんとお母さんだけがあなたを肯定してくれたら生きていけるのさ。

僕:
それはそうですね!

Kさん:
そうじゃない?やっていけるんだよ。それが一番素晴らしいことなのさ。家族単位でモノを考えてごらん?

お父さんはこんな恥ずかしい写真を送ってこれるくらいあなたのことを大事に思ってたってことじゃん。

僕:
「純米大吟醸酒を買ってプレゼントしないと!」ってなりましたもん。

Kさん:
お礼言った?お父さんに。

僕:
言いました言いました。

Kさん:
なんて言っとった?お父さん。喜んどった?

僕:
いやまだ返信はないですけど、これ送るときに「依頼のブツを送ります。取り扱い注意😁」と来ました(笑)

Kさん:
ハッハッハ!(笑)SNSとかにあげんなよ?

僕:
流石にあげないですよ!

Kさん:
俺は十分に見せてもらったから。これにて、課題クリア!

僕とKさん:
(パチパチパチ)


最後に…

本当にお父さんがこんなに芸達者だとは思わなかったです。

コマネチの写真が送られたとき、思わず「お父さん一生ついていきます!」とヤンキーの後輩のように尊敬心が出ましたもんね。タイトル通り、道化の神様でした。

実際、小学生頃の記憶を思い返してみれば、確かにお父さんは面白い人だったんです。

でも、中学生になってから成績や通知表など将来にとって真面目に考えてないといけない空気が家庭内に充満しました。その時から、どこかお父さんとは真面目な雰囲気でしか喋れないしフランクに会話できない雰囲気があり、僕はお父さんに対して苦手意識がありました。

もちろん、今思えば、『お父さんは僕や僕の将来を思ってあえて壁役になってくれてたんだ』と気づきました。それを気づけたのは、間違いなく息子のためなら恥を捨てる覚悟でコマネチの写真を送ってくれたからです。

そこから
「もっとお父さんのことを知りたい!」
「もっとお父さんと仲良くしたい!」
「埋められなかった12年間の思い出をこれから埋めていきたい!」

と思えるようになりました。

ここまでの未来を見据えていたかは知りませんが、この課題があれば何か大きな変化が訪れるとKさんは見抜いていたのでしょう。

このお父さんミッションがなければ間違いなく僕は『厳格なお父さん像』を壊せてなかったし、神奈川に帰っても一定の心の距離感は感じていたかもしれません。

このミッションが最後で本当に良かったです。良い締めくくりになりました。

次回の記事では

『3ヶ月間の修行期間で何が具体的に変わったのか』を報告したいと思います。

是非、続きも楽しみにしていてください!いいね&フォローもよろしくお願いします!

(※1)第1〜3章の話についての話はこちらから↓


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