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力が入りすぎとはどういう意味か

こんにちは、井口元気です。

スポーツ指導の場面でこんなシーンは経験したことはないでしょうか?

力むな!
力が入りすぎ!
もっと力を抜いて!

僕は野球出身なので、バッティングのときによくこんな会話がコーチと選手の間で飛び交います。

投げる動作の時も多いですね。

走る時も、跳ぶ時も、「力む」ことはあまり良くないようです。

とはいえスポーツは爆発的に大きなパワーを発揮して行うものです。

大きな力を発揮しなきゃいけないのに、力んじゃいけない

この逆説に頭を悩ます選手も多いのではないでしょうか

少なからず僕はその一人でした。

力むとは何なのか。

それを簡単に解説します。


🌟①動作を行う前から力が入っている

爆発的な動作というのは、一瞬で大きな力を発揮することが大切です。

「一瞬」というのがキーワードですね

投げる
打つ

が、恐らく例として分かりやすいと思いますが、ピッチングを例えにしましょう。

こちらをご覧ください。

広島東洋カープ大瀬良投手のブルペンでの投球練習の動画ですが、投げる前はとてもリラックスしていて投げる時だけ一瞬で大きな力を入れているのが分かりやすいかなと思います。

力みすぎ、無駄な力が入りすぎ、と言われる選手は、投げたり打ったりする前にもう力が入ってしまっている可能性があります。

全く同じフォームや力感で投げる必要はありませんが、力んでしまうという人にはイメージしやすいと思います。

🌟②力を入るべきタイミングが違う

先ほどの話に共通するところでもありますが、力を入れるタイミングを間違えると、周りから見たら力んでいると見えたりします。

スクワットジャンプに例えると、


⬆️①ここから加速して

⬆️②ここで一番しっかり地面を蹴ると

⬆️③力強く飛べる

②の局面ではなく①の局面から地面を蹴りに行くと、高く飛べません。

ゴルフでいうと構えて振りにいく瞬間から力が入ってしまう現象ですね。

本当は、当たる瞬間にMAXの力が入っているべきなわけです。

こういう選手は、力を入れるタイミングを勘違いしている可能性があります。

🌟③予備動作が不適切である

これは技術的な話にもなってくるのですが、

スイングならテイクバックやバックスイングと呼ばれる動きを指します。

ジャンプだと、しゃがみこんだ時のポジションですね。

一例としてこれらのポジションにエラーがないか、チェックが必要です。



さっきのスクワットジャンプでいうとこのシーンです⬇️



これらの予備動作でエラーが生じると、運動メカニズムに狂いが生じ、本来力を入れたいタイミングとズレてしまう場合があります。

その場合、力んでいると判断される場合があります。

🌟④道具が選手に合っていない。

野球少年のバットが重すぎる場合重さに負けてしまい、ヘッドを走らせるより前のタイミングで必要以上の力が入ってしまい、力んだスイングになる場合があります。

選手が幼かったり、身体が小さい場合は道具のチェックも必要かもしれません。


まとめ


力む原因は様々で、上記の原因のさらに奥深くにも原因は潜みます。

筋力、可動域、メンタル、イメージ力、単に練習不足などが潜在的な原因のケースもあります。

各々のスポーツに細かい技術的要因はあれど、本質的には、

最低限の力で行う適切な予備動作

一瞬で爆発的な力の発揮

という本質はどのスポーツも変わりません。

力む、という悩みを抱える方の解決の一つになれば幸いです。




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