当たり前に仕事が出来る人が “絶対言わない” 4つの言葉。「やればできる」は「やらない」とほぼ同じ

みなさんどうもこんにちは
ビジネスマインドチャンネルです

試験をパスするためや資格をとるために勉強しないといけないけれど、なかなか取り組めない。
短期的になら勉強できるものの、継続できないのが悩み……。

こんなことを思ったことが多くの人はあるでしょう。

そのような人は、無意識に “こんな口癖” がありませんか?
もし、これから紹介する言葉をよく使っているなら、改善のチャンスです。

自分の言葉を一番よく聞いているのは自分の耳です。
すなわち口癖とはあなたの思考をジャックするものなのです。

今回は、仕事で成果を出す人が “絶対言わない” 4つの言葉について解説していきます。

それではしっかり学んでいってください。

仕事で成果を出す人が絶対言わない言葉その1!「○○がないからできない」

時間がないから、勉強場所がないから、はたまたインターネット接続が弱いから、図書館が休みだから……。
どれも事実かもしれませんが、「勉強したい!」という意欲があれば、環境が整っていなくても勉強はできるもの。

では、私たちがつい言い訳をして机やノート、読書から逃げようとしてしまうのはなぜなのでしょうか?
その理由には、心理用語で「セルフ・ハンディキャッピング」と呼ばれるものが関係していました。

セルフ・ハンディキャッピングとは、物事がうまくいかなかったときに、落ち込んだり自分を責めたりしないですむように「自分にハンデを課す」行為のことを言います。

たとえば、重要な試験の前日に夜更かしをすることも、セルフ・ハンディキャッピングのひとつです。この場合、「一睡もできなかった」と主張すれば、いい成績をとれなかったときに「寝不足だったから仕方ない」と自分や周囲を納得させることができますよね。逆に、試験がうまくいった場合は、「寝不足だったのによくできた」と自己イメージを上げることが可能です。こうして自分を守るために先手を打っておくことを、セルフ・ハンディキャッピングというのです。

しかし、こういった言い訳は自ら失敗を招いてしまうことがあるため要注意。
学習院大学教授で社会心理学が専門の伊藤忠弘氏は、「採用したハンディキャップのために実際の遂行の成功確率が低下する」と述べています。

つまり、先の例で言うと、「ハンディキャップを課すために夜更かしをしたせいで、実際に試験で失敗した」という結果になりうるということ。
考えてみれば当然ですよね。

「○○がないから勉強できない」「○○だから勉強できなかった」などと言いたくなったら、自分を守るための心理的作用が働いていることに気づいてください。
そして、本当の失敗を避けるためにも、言い訳をしないという選択をしてみましょう。

仕事で成果を出す人が絶対言わない言葉その2「やればできる」

「やればできる」という言葉を、やる気を込めて「自分にはできる!」という意味で用いるのならいいのですが、「やればできるんだけどね……」といった消極的なニュアンスで使いがちな人は要注意。
前述したセルフ・ハンディキャッピングを行なっている可能性があるからです。

新潟青陵大学大学院教授の心理学者・碓井真史氏によれば、「やればできる」という言葉は、勉強や仕事をしない言い訳、口実になりうるとのこと。「やればできる」と言いながら何もしなければ、「やればできる」自己イメージを守り続けることができますよね。
失敗したときの心のダメージから自分を守るために、チャレンジしないという選択をとってしまうわけです。

しかし、たとえ点数や成績に結びつかず、勉強がうまくいかなかったとしても、その失敗は恥ずかしいものではありません。ファーストリテイリング会長兼社長の柳井正氏はこう語っています。

「10回新しいことを始めれば9回は失敗する。」

圧倒的成功者にも、多くの失敗経験があるということ。人は失敗を重ねて成長していくものなのです。

自分を守ろうとして「やればできる」という言葉を口にしてしまったら、「失敗は恥ずかしいことではない」と自分に言い聞かせ、結果を気にせずにとにかく勉強に取りかかりましょう。

仕事で成果を出す人が絶対言わない言葉その3!「あの人のために頑張ろう」


自分のためではなく、他人のために「頑張ろう」と言っていませんか?
人からの評価を成果の原動力としていると、「仕事ができる人」からは遠ざかってしまうかもしれません。

経済・経営ジャーナリストの桑原晃弥氏は、私たちにはもともと「ほめられたい」「認められたい」という意識が備わっているものの、他人から認められることだけを目的に行動してはいけないと言います。

アドラー心理学では、「評価やご褒美を得るために頑張ろう」とすることを「外発的動機」と定義します。
じつは、外発的動機づけは長期的なモチベーション維持には不向きだそう。それらが一度得られれば、やる気を失ってしまうためです。

また、評価するのは他人ですから、期待通りに評価してもらえるとは限らないもの。
「頑張ったのに評価されなかった」という怒りや不満にもつながりかねませんよね。

対して、自分の内側から湧いてくる「内発的動機」があれば、やる気が持続しやすく、達成感も得やすいと言われています。
自分軸で動くので、他人の評価に左右されることもありません。

「あの人のために頑張ろう」が口癖になっている、もしくは心のなかにそんな思いがある人は、そこにどんな背景があるか振り返ってみましょう。
人からの評価を求めすぎているのであれば、主軸を自分に戻してあげるとポジティブな変化が起きるかもしれません。
「自分が知りたいから勉強する」「自分の望みを叶えるために勉強する」といった素直なモチベーションが重要ということですね。

仕事で成果を出す人が絶対言わない言葉その4!「もう間に合わない」


もう試験間近だから、いまさら勉強しても間に合わない。そんな言葉を口にしていませんか?

メンタルコーチで『先延ばしは1冊のノートでなくなる』の著者・大平信孝氏によれば、「もう間に合わない」「いまさらやっても……」と言う人は先延ばしの常習犯だそう。

勉強に限らず日常生活でもやりがちな先延ばしには、「脳の働き」が関係しています。
ルール大学ボーフム校の研究者らにより、先延ばし癖のあるグループは、先延ばしをしないグループに比べて、扁桃体が大きくて前帯状皮質背側部の連結が弱いという、脳構造の違いが明らかにされたのです。
研究チームのエルハン・ゲンチ氏によると、扁桃体が大きい人は、悪い結果を心配しがちで物事を後回しにする傾向があるとのこと。

とはいえ、脳の構造が影響しているからといって、先延ばし癖が直らないわけではありません。
この研究を率いたカロリーネ・シュルター氏は、長い時間をかければ脳は変化に適応できると伝えています。

カールトン大学心理学教授のティム・ピチル氏によると、先延ばし癖を改善するには、できるだけ簡単な行動から始めるとよいのだとか。
たとえ小さくとも「行動すること」に集中すれば、心配な気持ちに左右されなくなるとのこと。

さらに、大平氏は口癖をポジティブに変えることを推奨しています。
たとえば「どうせ間に合わないから勉強はやめよう」と言っていたのを、「遅くなったけど10秒でも机に向かおう」と言う、などです。これだけで行動が変わるそうですよ。


仕事で成果を出せる人になるために気をつけるべき4つの口癖をご紹介しました。
ではなぜ、言葉に気をつける必要があるのでしょうか。その理由は「プライミング効果」にあります。

日本医科大学特任教授・海原純子氏の解説によれば、プライミング効果とは、「先行刺激が行動に与える効果」のこと。
簡単に言えば、見たり聞いたりしたことが行動を左右するということです。

海原氏はこんな例を挙げています。

――「食べる」という単語を聞いたあとに「SO◯P」という単語を見せられると、「SOAP」(ソープ・石鹸)といった選択肢があるにもかかわらず、多くの人は「SOUP」(スープ)を連想する――

それほど、私たちは聞いた言葉にとらわれやすいのです。
自分で話す言葉ももちろん、先行刺激になります。
ネガティブな言葉を使っていると、ネガティブな状況を自分でつくり出してしまうかもしれません。

老子は、言葉と行動の行動の関係をこう語りました。

思考に気をつけなさい

それはいつか言葉になるから。

言葉に気をつけなさい、

それはいつか行動になるから。

行動に気をつけなさい、

それはいつか習慣になるから。

習慣に気をつけなさい、

それはいつか性格になるから。

性格に気をつけなさい、

それはいつか運命になるから。

無意識に発している口癖を変えるのは難しいと思うかもしれませんが、大平氏は「自分の癖に気づくこと」が、最初の一歩として大切だと話しています。
自分がどんな言葉を使っているか日々意識しながら、ポジティブに変換していけるといいですね。

仕事ができる人になるには、失敗への恐れを手放して、自発的に「やりたい!」と思えることが大切です。
まずは4つの口癖に注意して、仕事に対する姿勢を整えましょう。

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