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教育は誰のために

こんにちは。
診療放射線技師のだーはらです。

私の教育に対する考え方を変えた一言があります。

その考え方だと"楽"できないよ


当時の私は職場の中で突出した存在ではありませんでしたが、一分野だけでも自分の武器を持てるよう日々試行錯誤を繰り返していました。
休日も勉強会に参加したり、本や論文を読んだり、過去の勉強会の資料を集めて読んだりと知識と経験を増やすのに必死でした。
勉強には"お金"と"時間"というコストが必要です。
自分がプライベートな時間でコストをかけて得た知識に関しては、自分が担当した検査に反映させることはあっても同僚に教える事はしませんでした。
"教育する内容は、職場内の業務で得られる経験に基づいたやり方に限定する。疑問があれば、まずは自分で調べるべき"
というのが私の教育法でした。
見聞きした情報より、自分で考えて経験した方が身につくのは早いです。
サポートはあくまで最低限。
あとは個人の努力次第。
後輩に関してはそのように考えていました。

その考え方だと"楽"できないよ

そう言われたのは、多くの施設から診療放射線技師が集まる飲み会の席でした。

その言葉を私にくれたのは、大きな病院に在籍している先輩技師でした。
自分だけができる仕事を作ると、やがてその仕事に縛られる事になる
技術を積極的に教えて、出来る人を増やせば自分の負担を減らせる
心配しなくても、向上心を持って仕事してれば次の仕事はどんどん増える
そのような話の中から多くの事を学びました。

自分一人で抱えられる仕事量には限界があり、自分の仕事を同僚と分担する事で自分の負担を減らす事ができる。
自分の仕事を分担できる相手を育てる事こそが教育であり、自分の持つ技術を惜しみなく伝達する事が自分の負担を減らす事に繋がる。

すなわち
"教育を行うことが、将来自分の負担を減らす事に繋がる"

インフルエンザや新型コロナなどのように、急に休まなければならない病気にかかるかもしれません。
自分一人で仕事を抱えていた場合、患者さんはもちろん主治医や多くのスタッフにも迷惑をかけてしまいます。
そういったリスク管理の面からも、『自分にしか出来ない仕事(検査)』はハイリスクなものとなります。

医療という業界も、他の業界と同じく日々進歩していきます。
診療放射線技師の業務も、また変わっていくかもしれません。
新しい業務を始めなければならないときに、教育が終わって完全に任せられる同僚がいれば、その仕事は任せて新しい業務に注力する事が出来ます。

今の段階では、誰かに任せるよりも自分で行った方が早くて確実な業務もあると思います。
しかし、先の未来を考えたとき、誰かにあなたの技術を習得させておくことで、相手にその仕事を任せる事が出来ます。
あなたが出勤できない状況になった時にも、仕事を任せられる人間がいるという安心感があれば、ゆっくり休むことができます。
自分が安心できるように、教育するときは自分の知識や技術を惜しみなく教えるようにしましょう。

他人を教育することで最終的に自分にとってプラスになる

そう考えならが教育に取り組んでみてはいかがでしょうか。

今回も最後まで読んでいただきありがとうございました。

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