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Mark Levinsonワイヤレスヘッドホンno5909

はじめて有線接続は必要ないかもしれないと感じたヘッドホン



ー 比較試聴 ー

ハイエンドオーディオ機器メーカーMark Levinsonが遂にワイヤレスヘッドホンを発売しました。といっても2022/6/24に発売されすでに2年ほど経ちましたが。Mark Levinsonの生き生きとした音楽に惚れ込んで、自身そこまで高くない機器を導入していますが、十分満足して使っています。そのMark Levinsonがワイヤレスヘッドホンを発売したというので前から気になっていました。

このサイトに記載しているように、わたしはLinux Audioの音の素晴らしさに惚れ込んでしまっております。そしてさらにその素晴らしい音をそのままBluetoothワイヤレスヘッドホンで再生することのできるBlueALSAの導入に取り組んできました。正直、BlueALSAを実現するには結構な時間と努力を要しました。

ようやくほぼ確実にBlueALSA再生ができるようになり、実際にヘッドホンでその素晴らしい音楽を聴いてみました。こちらにも記載しましたように、やはりソニーのLDACは他のコーデックの追随をゆるさないひとつ高いのレベルの音を聴かせてくれると感じました。

そもそもわたしはヘッドホンとしてAKGのモニター的な音がが気に入っており、BluetoothヘッドホンもAKGのものを好んで使っています。ところが残念なことにAKGはBluetoothがあまりお好きではないようで、わたしが実際に購入したN60NCはAptX止まりでした。そしてこれを使ってBlueALSAで聴いてみました。およそ期待通りのAKGの音は聴こえてきましたが、どうも音質が硬くて今ひとつ気に入りません。美しい音であることには間違いありませんが、高音の伸びとか自然な感じが乏しく、音がどうしてもAptXらしい硬質なのです。もちろんAptXが構造的に行う48 kHzへのリサンプリングは44 kHzへとさらにリサンプリングしてより自然な音でも聴いてみましたが、音の素性は根本からは変わりません。ちなみに2024年5月、ついにAKGも重い腰を上げてLDACヘッドホンN9を発売しました。これがもうちょっと早かったならMark Levinsonのヘッドホンは買っていなかったかもしれません‥。

しかしどうしてもLDACで聴きたいということで、中古でソニーのMDR-1000Xを見つけて購入し聴いてみました。ソニーヘッドホンの音は低音がしっかりと出て迫力があります。そしてその低音は比較的よく締まっていてとてもいい感じです。問題は高音や余韻です。音の伸びや余韻は今ひとつであるものの、やはりAptXのN60NCとは一味違っていました。とてもいい感じです。やっぱりLDACじゃね、って感じました。

あらためてMark Levinsonが発売したまさに最初のワイヤレスヘッドホンの情報を見てみますと、さすがMark Levinson。LDACにもちゃんと対応しています。加えて、AptX-HDなど各種コーデックにも対応しているじゃありませんか。音のことを本当に真心から考えているな、というのがよくわかります。この辺り最初の作品なのにさすがです。

ということで以前からこのno 5909が気になってはいたのですが、障壁があります。皆様もすぐおわかりのようにその"価格"です。ヘッドホンに12万円は流石にちょっと高いです。気になりつつも当面は諦め様子を見ていました。

しかしどうしてもこれが気になっていたので、ある時ネットのページやYouTubeの動画やらをいろいろ拝見してみました。およそどのサイトにも、これはすばらしい、いい音だ!などと書かれていましたが、音の細かい点など今ひとつ詳細が不明です。具体的かつ詳細な比較試聴がほとんどありませんでした。そして基本、「音がいい」だけです。これじゃなんだかよくわかりません。大枚を叩こうかという気にはなりませんでした。

あるとき、フリマのサイトでこれが売られているのを見かけ、その音がややモニター的であるというような情報を目にしました。迫力とかドンシャリでなくモニターです。そもそもモニター的で音の美しさ自体を楽しむわたしにはもしかするとぴったりなのかもしれません!ちなみにその売り手はその音が好みではなかったようです。この情報はとても参考になりました。この情報を見て今回、ついに大枚叩いてこれを購入しました。以前このサイトに載せていますが、わたしはすでにB&WのPx7を所有しております。ところがこのPX7はAptシリーズまでしか対応しておりません。でも結構いい音です。いざ勝負、ということで

B&W Px7 vs Mark Levinson no 5909

についてコーデックもしっかり加味した上でじっくりと比較いたしました。このページではその結果についてご報告いたします。




B&W Px7 vs Mark Levinson no 5909


比較試聴に用いたシステム

MacBook Pro A1278 13-inch Core i5-2435M 2.4 GHz Cash L3 3 MB
OS: Xubuntu Core 21.10 kernel: linux-image-5.13.0-30-lowlatency
Application: mpd, BlueALSA


土俵を同じとするためにまず両者を同じAptX-HDで試聴比較しました。両者同じAptX-HD 48 kHzでの比較です。

Px7

Px7

なんといっても特徴的なのは低音の押し出しと迫力です。グッと迫ってくるような低音はソニーのヘッドホンと違ってとても重く強く響きます。それでいて嫌味がなく耳の奥にグッグッとくる印象です。主旋律メロディーもしっかりと聴こえます。高音もちゃんと出ています。AptX-HDはそのままだと勝手に48 kHzにアップサンプリングされていますが、わたしは自然感が好みなので最初は敢えてこれをCD音質の44 kHzにリサンプリングして聴きました。ただそうしますと、若干籠った感じに聴こえます。これをオリジナルの48 kHzで聴くと「伸びと艶のある音」となりますが、当然ながら若干、硬くて作ったような感じの音となります。ネットの情報などを見てもどうもAptXコーデックはそのような傾向を持つようです。その感じはAAC然り、SBC然りです。その点、ソニーの創ったLDACは違っています。素晴らしいの一言です。96 kHzとアップサンプリングされているのに硬さが少なく伸びと艶のある音です。音の自然さが違います。さて話を戻してPx7のまとめです。

低音域
押し出しが強く迫力があってグッと身体全体を包み込んでくれるような圧力感のあるそれでいて暖かくて素晴らしい音です。ただ若干、音の締まりが甘い感じもします。

中音域
メロディーを美しく聴かせてくれる豊かな響きを持った音です。強い低音の中でもしっかりと主旋律が聴き取れます。ただ、あえて申し上げれば音の伸びが若干不足気味な感じです。

高音域
高音はAptXでは48 kHzのdefault設定では「硬い音」になります。伸びというよりは硬いです。それを自然に聴くべく44 kHzにリサンプリングしますと硬さは取れますが申し上げましたように若干、籠った感じになります。このあたりがAptXを含めたこの機器の限界なのでしょう

総括
B&Wらしく豊かで迫力のある低音を持ったとても素晴らしいヘッドホンです。ただLDACに対応していないのでこのヘッドホンの持つ性能を十分生かしきれていない感が強くとても残念です。

ちなみにこのヘッドホンはヘッドホンアンプ接続でも、PCとデジタル接続でも聴くことができます。このうちヘッドホンアンプについてはアンプの性能にかなり左右されますので割愛するとして、USB経由のデジタル接続の音の感想について追記しておきます。

接続自体は簡単で本体のUSB-cとPCのUSBをケーブルで接続すればいいのですが、一つ大きな問題点があって、この方法で聴くためには96 kHzサンプリング周波数でしか聴くことができません。そのためPCの出力サンプリング周波数を96 kHzにアップサンプリングする必要があります。96 kHzのハイレゾ音源であればそのままで問題ありません。Linux Audioでmpdを使った再生法ではmpd.confファイルでサンプリング周波数を設定する必要があります。

その方法を使って聴いてみました。そうしますと音源が96 kHzであることもあって高音の籠りはかなり減少して伸びのあるいい音、でもいかにもアップサンプリングらしい硬めの音となりました。オリジナルが96 kHzのハイレゾ音源でも同様です。しかし、AptX-HDで聴くより明らかに自然感の高いとてもいい音です。ただ、この方法だと有線接続ですので、このヘッドホン本来の聴き方ではありません。線が邪魔です。総合的に言えば、敢えてこの方法で聴くというほどでもありません。でもBluetooth接続よりは明らかに音は素晴らしいです。


no 5909

no5909

Mark Levinsonのno 5909です。価格が倍以上するのでPx7と比較するというのはちょっと無理がありますが、ここで敢えて比較しました。そして結論から申し上げれば、これは「次元」が違います。そんなに人に誇れるほどではありませんが、これまでBluetoothヘッドホンをいろいろと試してきました。各ヘッドホンにはそれぞれ特徴があって、それぞれいい点がありました。しかし、「有線接続にはどうやっても叶わない」という点については上記のPx7も同じでした。

ところが、このno 5909は、「有線接続は必要ないのでは?」と初めて感じさせてくれました。これはほんとうに初めてです。ネットの情報ででいろいろとBluetoothヘッドホンの音がいいぞ!とさんざん言われてきていますが、有線接続との直接比較記事はほぼ見たことがありません。Bluetooth接続は有線接続には叶わないという一部の一般の方々の書き込みを少しだけ見かける程度でした。でもこれまで実際、わたしがいろいろなBluetoothヘッドホンを使ってみて感じたのは「Bluetooth接続は有線接続には決して叶わない」ということでした。ところがこのno 5909はほんとうに初めて「有線接続でなくても十分聴ける」と感じたのです。これはすごいことです!びっくりです。

これまでno 5909の評価についてはネットでいろいろ見てきました。ただ、ネットの評価というのは音自体の詳細な検討、評価はそこそこであり、機器の作り材質とか、使い勝手とか、音というより「機械」について述べてあるものがほとんどで、その音については「すばらしい」ということだけでした。

ハイエンドオーディオのブランドである、音がいい、作りがいいなどといわれても、いったいどんな音なのか、ということがさっぱりわからない情報ばかりです。12万円もの高価なものを購入する動機としては不十分です。ところがあるときフリマのサイトを見ておりますと、ある方が「低音はさほど強くなくモニター的」と書かれていたのを見つけてわたしの好みに合致するかもしれないと思った次第です。

身辺整理として自分の所有していた機器を処分して、少しお金ができたので、上記感想を信じて遂にこれを購入する決断をいたしました。このような経緯でようやく手に入れたMark Levinsonのno 5909です。これを得意のXubuntuCore Audioで聴きました。

まず最初はPx7との比較のためにAptX-HDにコーデックを落として聴きました。no 5909の音の特徴は、迫力こそ強くはありませんがとてもしっかり締まった低音と、ものすごく伸びと響のある高音です。そして美しい中音域です。ドラムの音は決して大きくは聴こえないのですが、極低音がドスンドスンと耳の奥にきます。高音では耳にここちよい絶妙な刺激を感じさせます。これはAKGのヘッドホンと同じ傾向の音です。それに加え極低音のしっかりと締まった音が身体の芯に響き身体全体を揺らすような音です。高音では心地よい刺激があってしかもびっくりすることには「倍音のびびり」が聴こえます。倍音のびびり感が聴こえたのは後にも先にもこのヘッドホンが初めてです。それでいてメロディーもしっかりと響きます。Px7あるいは他のヘッドホン、中〜高品位程度の有線ヘッドホンよりも明らかに優れています。以下にもう少し分析的に述べます。

低音域
決して強くはありません。ドンシャリとは縁もゆかりもない音です。でも極低音がしっかりと出て身体の芯に響きます。これぞ低音です。低音の締まり感は他の機種の追随は許さないと感じました。本物の低音というのはこういうのではないでしょうか。

中音域
ヴァイオリンの音やオーボエの音など豊かな響きをもって聴こえます。余韻が素晴らしいです。さらにその上、ヴァイオリンなど弦の音の「雑味」が聴こえるのです。いわゆる「ヤニの飛んできそうな音」です。でも決してうるさくなく、艶があってメロディアスです。この響きは高音の響きの良さが相俟ってさらに響きと余韻を聴かせます。旋律がしっかりと頭に入り込んできます。

高音域
これは特筆ものです。自然感が半端じゃなく、高音の伸びが素晴らしいです。ハーモニー倍音のビビり音を聴いたのにはほんとうにびっくりしました。大型のしっかりしたスピーカーだとこのハーモニック倍音のビビり音が聴こえますが、Bluetoothヘッドホンで聴いたのはこの機が初めてです。他の機器ではこのビビり音は聴いたことがありません。それくらい高音の伸びがあります。余韻が豊かで素晴らしく、結果、広い臨場感が感じられます。

総括
no 5090は有線接続は不要かもしれないと初めて感じさせてくれた機器です。それくらい素晴らしい創りです。 Bluetoothの経験に乏しいMark Levinsonが初めて創ったヘッドホンなのに、他の追随を許さない逸品に仕上がっています。AptX-HDで聴いてもこれを十分感じられますが、LDACを使って聴きますと、ほんとうに「いつまでも聴き続けていたい」という気持ちにさせてくれます。この後あらためてAKGの中品位の有線ヘッドホンで聴いてみますと、音が少しだけ貧弱に聴こえてしまいました。no 5909は単なるBluetoothヘッドホンではありません。大型オーディオシステムを彷彿させる音の豊かさ、響きを持っています。すばらしいの一言です。

これをAndroidやiPhoneなどでなく、Linux Audioさらにいえば
わたしが推薦するXubuntuCore AudioのBlueALSAでLDACを用いてお聴きになることを強く強くお勧めします。世界が違います。ちなみにLinux AudioでもPulseAudioだと簡単な操作で聴けますが、音が硬くて残念です。聴き続けるにはしんどい音です。


no5909:各コーデックでの比較

Linux AudioのALSAという高音質出力方式ではakqzという有志が作成されたBlueALSAという超高音質Bluetooth Audioが利用できます。iPhoneやAndroidあるいはAndroidでのオーディオ専用機よりも音質は優れています。さらにこのBlueALSAの素晴らしいところはいろいろなコーデックを指定して再生することができる点です。今日はaacの気分かな、とかやっぱりLDACがいいなとかいろいろ試して自分の好みで聴くことができる点です。加えてサンプリング周波数も指定できます。

話は少し脱線しますが、SBCにはじまってAptXまでサンプリング周波数はCD音質の44 kHzではなく、それより若干高くDVDなどで採用されている48 kHzに設定されています。音源周波数をアップサンプリングしていることとなります。その結果どうしても音が少し鋭く硬いものになります。より自然に聴きたいのであれば多くの音源ではCDの44 kHzであるべきでしょう。ところがそれを敢えて少し高くして流しているのです。そういった聴き比べもこのBlueALSAは可能です。ちなみにLDACはどうやら音源を96 kHzにアップサンプリングしているようです。いるようですと申し上げたのは、このあたりSONYは少しぼかして提示してあり、96 kHzまでの音とだけ示されています。しかし実際にはどうも全て96 kHzにアップサンプリングされているようです。もともと96 kHzの音源であればそのままということではありますが。ちなみにQobuzでは96 kHzの音源がすごくたくさんあります。新譜は大概この96 kHz以上のハイレゾで配信されています。

話を元に戻します。わたしはこのイチオシのno5909を各コーデックで聴き比べてみました。ここで各コーデックは基本、デフォルト設定のままとしておきます。すなわちSBCからAptX-HDまでは48 kHz、LDACは96 kHzです。残念ながらLDACを無理やり48 kHzにダウンサンプリングして他のコーデックと比較する方法は見つからなかったので、LDACについては44 kHzにダウンサンプリングして聴いてみた感想も書き添えておきます。

SBC
高音に伸びが乏しくて硬い、中音にふくよかさがない、低音も硬い印象、聴いていてすこししんどい

AAC
SBCに比べて中音域に少しふくよかさが出る、でも低音に伸びと迫力がない、高音の伸びが乏しい、全般に貧弱な感じ、だが聴いていて辛くはない

AptX
高音がぐっと伸びてくるが、中音域をはじめとして音が全般に若干篭っている、硬い音く聴いていて少し疲れるが、音の篭りのためか聴いていてそこまで疲労感は出ない、高音は硬め、だが余韻は結構感じられる

AptX-HD
高音がとても伸びてよく響く、しかしどうしても少し音が硬め、中音域も音が全般に硬い、低音の伸びはかなり強いが深みに乏しい、全般として少しゆとり感のある音、でも音が硬いために聴いていて若干しんどい

LDAC
良い意味でヴァイオリンの音などの弦特有の雑味が感じられる、緻密な音とである、高音がかなり伸びる、Px7やソニーのヘッドホンのように低音の迫力は強くないが、極低音に圧と低音全体にふくよかさが強く感じられる、中音域もかなりふくよかである、聴いていて疲れがこない、それでいて良い意味での高音の刺さる音や倍音のびびり感も聴こえる、倍音のびびりは他のコーデック、これまで聴いた他のヘッドホンでは聴き取ることができていない、全般的にとてもゆとりのある美しい音

LDAC 44 kHz
ヴァイオリンの弦の響きが少し乏しくなる、ヴァイオリンの音の雑味が消える、高音の伸びも若干少なめとなるが、心地よく耳の奥を刺激する高音も維持していて悪くはない、だが96 kHzに比べると微妙に篭って聴こえ、音のゆとり感もほんの少しだけ減る

Analog Cable
とにかく出力効率が低い、だが音量を上げてゆくとLDACより音の実態感は高まる。高音のキレが良くなり自然感が少し増加する。しかし低音が乏しく、全般的に少し違和感を覚え、聴き疲れするようなところがある、自然さという意味ではLDACの方がむしろ良い

Digital Cable
とにかく出力効率が低すぎる、デジタルプリアンプが必要である、音は良好でアナログ接続より安心感が出る、しかしなにせ音量が乏しい、結果として総合的にはLDACの方に軍配があがる、音質自体は決して悪くはない

AptXに関してはAptX-Adaptiveがあり、サンプリング周波数が96 kHzにアップするので聴き比べてみるべきところですが、残念ながら現時点、BlueALSAでこれが利用できないので割愛せざるを得ません。ただ、「AptXシリーズは音が硬め」でこれは基本、AptX-Adaptiveでも同様であるという情報があり、その意味でやはり現時点、LDACは最高のコーデックだと考えます。ちなみに、最近発売されたAKGN9ではLDACが採用されました。N9はなんとLDAC以外はAACとSBCのみの対応です。AptX関係はスパッと切りすてたのです。AKGもようやく重い腰を上げてBluetoothヘッドホンに本気を出しつつあるようですが、そこでAptX関係を切りすてたのは今回の試聴の結果から考えてみても悪くない決断と思われます。このno5909はAptXシリーズにも対応しており面白みはありますが、わたしとしてはAptX関係は使わないと思います。やはりLDACです。ソニーはLDACの詳細についてはほとんど情報を開示していないようでLDACという名前の由来さえ明かしていません。でもその実態は素晴らしく、これがソニーではなくMark Levinson no5909で本当の意味で有線とほぼ対等になったというわたしの結論です。10万円あまりと高価なヘッドホンではありますが、オーディオファンにはとてもありがたい素晴らしい作品です。さすがハイエンドオーディオを扱うMark Levinsonの作品です。


結論

わたしはMark Levinsonとなんら金銭的あるいは物質的に関係のない立場のものです。いわゆるCOI (Conflict of Interest)の全くない者です。そして、このno5909について自費で購入ののち自分として評価した結果、今まで聴いたなかで最も素晴らしいヘッドホンと判断いたしました。YouTubeなどでなされているように各メーカーの高級機種を直接比較視聴することはわたしにはできません。そこでPx7と比較試聴することから始めました。また古い物ですが、MX-1000というソニーのLDACヘッドホンも所有していて聴いております。その上で、このno5909は最も素晴らしく高品位なハイエンドオーディオを、あえて申せば「比較的廉価」な価格で楽しむことのできる素晴らしいヘッドホンであり、これまでいろいろなBluetoothヘッドホンを使ってきて、初めて有線に勝るとも劣らないと感じさせた作品であると結論づけました。

Mark Levinson

2024/5/12


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