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「六韜三略読んだら、情報リテラシーの大切さが身に染みる」

〜はじまりはじまり〜

N氏)「リーダーはこうあるべき的な主張してる本とかっていっぱいあるやん?」

インタビュアー)「ありますね。」

N氏)「経営者としての苦悩なんてさ、別に今に限ったわけじゃないんよ。今も昔も、組織のトップに立つ人間の悩みって共通してんの。」

インタビュアー)「ほう。例えば?」

N氏)「優秀な人材不足、部下がついてこない、部下のやる気がない、組織全体のまとまりがないとか。あと金」

インタビュアー)「………つまり、人間関係と資金で悩んでいると。」

 N氏)「大元はな。だって、組織って人間関係の集合体やぞ?大半の悩みには人間が絡んでくる。社会にそのものにも言えることやけどさ」

インタビュアー)「まあ、人間の営み=人とのつながりと言って過言じゃないですもんね。」

N氏)「だからこそ、今日の社会のありようはすっごく危ういんやけどね。っと脱線しちゃったわ」

インタビュアー)「まあまあ、これくらいなら許容範囲です。N氏が今回語るのは、そんな組織のリーダーお悩み解決に大きく貢献する本でしたよね?」

N氏)「まあ、大きなテーマとしてはそうなるんかなー。ぶっちゃけ、この本は組織論やリーダー論だけじゃ収まらんよ。」

インタビュアー)「それだけじゃ収まらない?」

 N氏)「うん。その程度で収まるような本じゃないわ。組織は人間関係の集合体で、社会も本質は同じなんやぞ?」

インタビュアー)「つまり、人間関係についても学びを得ることができると?」

N氏)「その通り!さらに分かりやすく噛み砕くなら、人生についても学べるよ」

インタビュアー)「大きくでましたね。人生ですか」

N氏)「人生やでー。人間って、誰かと関わらな生きてけんやろ?やから、生きるとは人間関係をどう構築するか…って言えなくもない。」

インタビュアー)「類は友を呼ぶって言いますもんね。」

 N氏)「そーいうことやぜ」

インタビュアー)「さて、前置きはここまでにして。これからN氏には、六韜三略について語っていただきましょう。」

N氏)「ま、よろしくー。」

本編にいざゆかん

六韜三略ってなーに?

インタビュアー)「さてN氏。あなたに一つ聞きたいことがあります。」

N氏)「んー?」

インタビュアー)「六韜三略って、そもそもどういう本なんですか?」

N氏)「まあ知ってる人は知ってるやろうけど、あんまり知名度ないもんなぁ…。よろしい、教えて差し上げよう」

インタビュアー)「よろしくお願いします!」

N氏)「六韜三略ってのは、古代中国の兵法書かつ、最古の兵法書なんよな、実は。」

インタビュアー)「中国の兵法書って言えば、孫子なんかが有名だったと思うのですが……。あれより以前のものなんですか?」

N氏)「というか孫氏が参考にした兵法書やな。」

インタビュアー)「えっ」

N氏)「中国の有名な軍師、ほぼ全員読んでると思う。なんなら三国志の話の中でも激推しされてるし」

インタビュアー)「すごい本じゃないですか!」

N氏)「すごい本やで?最古の兵法書って肩書きは伊達じゃーないもん。それだけ、時の流れに逆らって残り続けたものやからな」

インタビュアー)「ちなみに、六韜三略はいつ頃に書かれたんですか?」

N氏)「あっ、その前にちょっと説明しなあかんわ。六韜と三略って、一応別物なんよ。表向きとしては、太公望って人物が書いたことになってるから、セットになってるだけやで」

インタビュアー)「表向きってことは、実際は大公望が書いてるわけじゃないと?」

N氏)「諸説あるけど…。六韜は大体、紀元前330年代くらい。三略は大体、紀元前220年代。めちゃくちゃアバウトだけど、有力な説ではこの時期らへんに書かれたことになってる」

インタビュアー)「すごくこう……書かれた時期ばらついてますね」

N氏)「大公望は、周っていう中国の王朝の建国を助けた軍師なんよ。周が建国したのは、紀元前1046年ぐらいな」

インタビュアー)「なるほど、太公望が書いたわけではないと。じゃあ、なんで表向きは太公望が書いた風になってるんです?」

N氏)「六韜は、太公望と周の王様との会話形式で話が綴られてるんよ。三略の方は、とある伝説が関係してる」

インタビュアー)「とある伝説?」

N氏)「張良という古代中国オタクなら誰もが知ってる、超有名軍師がいてさ。そいつが色々あって老人から授かった兵法書が三略だった……。」

インタビュアー)「という伝説がありました、ということですか。…………説明雑過ぎません?」

N氏)「ネタバレ、ダメ。ゼッタイ」

インタビュアー)「(説明がめんどくさくなっただけだろ、こいつ)」

N氏)「ともかく、三略の方は六韜以上に日本人に親しまれてたらしいよ。柔道の極意の大元になったりしとるからな」

インタビュアー)「今の日本も、六韜三略の影響を大きく受けているということでしょうか」

N氏)「なんなら、今も世界規模で影響を与え続けてるんやろうね。時代に関係なく、この本を愛読してる人は多いからさ。」

インタビュアー)「ふむふむ、歴史ある由緒ある書物…それこそが六韜三略というわけですね。」

N氏)「そういうこった。」

六韜三略が教えてくれるもの

インタビュアー)「さて、N氏。六韜三略を読んだ時の第一印象はどのようなものでしたか?」

N氏)「殷の紂王悪く言われすぎだなって思ったかな」

インタビュアー)「はぁ…。」

N氏)「殷という国を破って周という国を作った王様たちと、王を支えた軍師太公望。この二人の応答形式で話が進んでくからさ。まあ、悪く言われるのは分かるけども…」

インタビュアー)「N氏的には強く印象に残ったと」

N氏)「いやだって本当にボロクソ書かれてるし。そんだけ自分たちを正当化したいの?ってツッコミが止まらなかったわ」

インタビュアー)「そんなにひどく書かれてたんですか?」

N氏)「まあ酷かったよ?でも、実情がどうだったかはともかく。悪いリーダー像としては、いい参考なんちゃう?殷の紂王は」

インタビュアー)「なるほど。悪いリーダーになりたくないなら、反面教師にすればいいということですね?」

N氏)「そーいうこと。殷の紂王はな、一言でいえば堕落した王やった。少なくともこの本の中じゃそう語られとるわ。」

インタビュアー)「具体的には?」

N氏)「国が滅亡しかかってるくせに、現状を認識すらせず、酒池肉林の日々を過ごしまくった愚王やな。」

インタビュアー)「よっぽどこき下ろされた描写で描かれてるのが、なんとなく想像つきました。」

N氏)「やろ?実際は必ずしもそうじゃなかったって説を見た覚えがあるから、鵜呑みにするのは危険やろうけど。まー悪い例よな。」

インタビュアー)「そうなんですか?」

N氏)「うん。史記っていう本の注釈に書いてたんよ。詳しくは覚えてないけど」

インタビュアー)「覚えてないんかーい」

N氏)「覚えてないんよー。すまんな。お詫びがてらの余談をすると、酒池肉林の語源は殷の紂王の宴やで。」

インタビュアー)「酒と肉をガバガバ飲んでたから…とか?」

N氏)「いやいやー、もっとタチ悪いよー。男女を裸にして池や林の間を追いかけっこさせたりしながら、何日も酒宴をすることやからね。」

インタビュアー)「うっわ…」

N氏)「引くよな。気持ちが分かりすぎて辛いよ。国が傾いてる時にこんなことしてたからな、殷の紂王。」

インタビュアー)「それだけ王が腐ってたから、国が滅んだんでしょうか?」

N氏)「さあ?そもそも国が腐ってたから、王も腐ったって可能性もあると思うで?王だけが悪いってのは物事を単純に見過ぎじゃない?」

インタビュアー)「では、王の周辺の人間や国を司るしきたりのようなものが腐ってたと?」

N氏)「冷静に考えてみーよ。国の状況がやばいのに、それがトップに伝わってないってどうなんよ?」

インタビュアー)「つまり、王が現状を見ようとしなかったのではなく、王にまで情報が行き届いていなかった…ということですか?」

N氏)届いてる情報が凄まじく歪んでて。しかも、特定の情報源しかない。さらに、殷の紂王は他の情報に耳を傾ける気がなかったのかもしれん。あるいはそういう風に誘導されてたか」

インタビュアー)「だから殷の紂王は、自国が滅亡しかかってるってことに気づきすらしなかったと。」

N氏)「さらに、国のトップに君臨してるっていう本人の立場もあったやろうねー。」

インタビュアー)「情報を得るうえで、自らの立場も大きく影響するということですか?」

N氏)「大いに関係するがな。自分に都合のいい情報ばかりを聞いて、耳が痛いけど聞くべき情報は無視するの、心当たりない?」

インタビュアー)「心当たりがありすぎて…なんとも言えない気持ちです。」

N氏)「それが当然なんよ。だって人間だもの。そして、王様だって人間や。」

インタビュアー)「もしかして。………自分に都合のいい情報しか言わない人間ばかりを重宝し出してしまう…とか?」

N氏)「冴えとるやんけ!その通り。ただでさえ、立場が上であるほど、耳の痛い忠言は聞こえてきにくくなるやろ?それを自分で加速させるって、皮肉な話やと思わん?」

インタビュアー)「上の立場の人間ほど、そういうバイアスにハマりやすくなってしまうんですね…。」

N氏)「いや、それだけに限らんよ?人間である以上、そういう色メガネはかけてしまうもんやし、現代でもそういう罠に引っ掛かってしまいやすい。」

インタビュアー)「でも、現代って情報が溢れてるって言うじゃないですか。都合の悪い情報にも耳を傾ければ、」

N氏)「都合の悪い情報は流れにくくなってるよ。ここ最近特にな。」

インタビュアー)「え?」

N氏)「現代人が利用する情報源は、テレビ、新聞、ラジオ、SNSやろ。ここは間違いないな?」

インタビュアー)「そうですね。他にもあるでしょうけど、主力な情報源はそんなところでしょう。」

N氏)「まず、テレビとラジオについて話そか。二つとも、N○Kとか例外は除いて、テレビ局やラジオ局に対してお金を払わんよな?」

インタビュアー)「まあ、その通りです。」

N氏)「でもさ、考えてみ?スタジオのセットとか、タレントのギャラとか、言うまでもなく莫大なお金がかかってる。なあ、この辺の費用どうやってチャラにしてんの?」

インタビュアー)「うーん。………広告代?」

N氏)「正解!つまるところ、自分たち庶民はテレビ局に対して何もお金を払ってない。つまりテレビ局からすれば、視聴者はお客さんじゃないわけや!」

インタビュアー)「つまり、テレビやラジオの情報は、広告代を払う企業にとって都合がいい情報に偏ってしまうってことですか?」

N氏)「ザッツライト〜。そりゃスポンサーに都合が悪い情報は流せんでしょ。テレビやラジオだけだと、どうしても情報が偏っちゃうわな。」

インタビュアー)「では新聞は?」

N氏)「読者がお金払ってるから、まーテレビやラジオよりは読者の声は届きやすいかな。どの道、広告主の方が大金払ってるから、スポンサーに逆らいにくいのはこっちも変わらんよ。」



インタビュアー)「でも、ここ最近SNSが出てきたじゃないですか!あれなら、」

N氏)「SNSってのは、Googleとかの検索エンジン、YouTubeとかの動画配信、インスタやTwitter、Facebookのことって理解でいい?」

インタビュアー)「はい。」

N氏)「Googleってさあ、実は情報統制されてんよ。」

インタビュアー)「は?何を突然おっしゃるんですか?」

N氏)「結構問題になってるんやけどね。日本じゃあんまり知られてないかもしれんけど。ほれ。」

インタビュアー)「えっ…。」

N氏)「ちなみに、Googleに限らんよ。Facebookじゃ、アメリカ元大統領トランプが垢BANされたり、Twitterじゃ、何故か特定の投稿内容が削除されたりなどなど。言論の自由って、あるようでないんよなー。」

インタビュアー)「大問題じゃないですか。」

N氏)「大問題やで、そりゃ。でも、これがまかり通ってるのが現実なんよ。悲しいけども。」

インタビュアー)「逆に言えば、こういう状況だからこそちゃんとした情報を握ることが大切ってことなんですね。」

N氏)「ぶっちゃけ時代とか関係なく、いつでもどこでも、ちゃんとした情報を知っとくのは大切ってこった。そのためには、複数の情報源を持っとくことが大切なんやぜ。」

インタビュアー)「N氏、そろそろ文字数が5000文字突破してるので、一区切りしましょうか」

N氏)「えええーまだ語り足らんのやけど。うっそやろ」

インタビュアー)「結構ボリューミーに語ってましたけどね。」

N氏)「六韜三略の内容、ほぼ語ってないんやけど。六韜三略の概要と、殷の紂王disっただけやん。」

インタビュアー)「そういえば、殷の紂王って話の中でよく登場するんですか?」

N氏)「いや、ほぼ出てこんよ。極稀に太公望の口から、悪い例を出す時のみ出てくるレアキャラやで。あいつ」

インタビュアー)「………前編と後編か、全編中編後編くらいに分けて分量増やした方がいいかもしれませんね。」

N氏)「さんせーい」

自分のnote、見てくれてありがとう! もし、「この記事いいなー」って思ったら、スキとかシェアとかしてくれたら泣いて喜ぶよ。いや、まじで。 サポートに入れてくれたお金は、本買うか自己投資に回させてもらうよ。 未熟者やけど、どうぞよろしく!