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「劇場版ほんとにあった!呪いのビデオ100」感想!

池袋にて見てきました!トークイベント含めて面白かったので、感想と考察をまとめちゃいます。
ネタバレありなので、未視聴の方はご注意をお願いします!


時代をまたぐ投稿映像。

とある投稿映像に声をあてている際、「この映像を見たことがある」と言うナレーター中村監督。それは以前に別の投稿者から送られてきた、お蔵入りの映像と酷似したモノだった。
やがて、スタッフ達にじわじわと襲いかかる怪異の数々。全てはあの映像が原因なのか…
…というのが簡単なあらすじ。

1999年と2022年前後、それぞれに送られてきた投稿映像。この謎のみに迫る内容であり、オムニバス形式ではない特別感が劇場版ならではです。
映像が投稿された時代背景にそれぞれ意味があり、それが真相への糸口になるのは、伏線として面白く、なかなか上質な本格ミステリー感がありました。

テーマは二律背反?

個人的に、対立構造がわかりやすく描かれているように思いました。
他の調査で忙しい現スタッフと、ナレーターでありながら代打で調査をおこなう事になる中村監督。
映像の考察にふたつの意味を見出す民族学者。
ホラードキュメンタリーなのに、自然と笑いを誘う取材の数々。
全ての物事には表があり、裏がある。
それは「呪いのビデオ」もしかり。
フィクションとノンフィクションの垣根を行ったり来たりする本シリーズの節目として相応しいテーマだと思います。

シリーズ史上最大の挑戦作では

今作では、映像に深い関わりのある建物内を取材すると、心霊現象が映ってしまうのですが、そのわかりづらさが初期を彷彿とさせて、昔ながらのファンはニヤリとしたのではないでしょうか。最後のオチも「movie2」を思い出させたり、ファンサービス満載な内容だなぁと思っていたのですが…

よくよく考えてみると、
今回の元凶ともいえる投稿映像、厳密に言うと心霊映像では無いんですよね。
これって、シリーズ初なのでは!?
(全てを網羅している訳ではないので、間違ってたらごめんなさい)

最新作にして、全く新たな試みに挑戦したのは、中村氏から作中で感じる「YouTubeへの対抗心」が成せるモノなのか…

主人公、中村監督

暗闇の建物内をどんどん進んでいく新人女性スタッフ、日頃の激務で中村監督にイライラしがちの演出担当、実の母だけでなくその友人達への取材に、カメラやマイクを持たされてこき使われる旧投稿者、偉そうだけど今作の探偵役として活躍する民族学者、変声が違和感バリバリの大学院生…
そんな濃いメンツの中、翻弄されながらも奔走する中村監督のキャラクターが好きになる映画です。
最後の建物内を探すシーンの怖がりっぷりや、「赤色」の危険性に思わず着替えはじめるシーンなど、今回の笑いどころは全部中村監督が担っていました。
上映後のトークショーにて、なんとシリーズの映像をほとんど見ていないという衝撃的な告白をした中村監督。
そうか、だから、
あんなに入れ替えが激しいスタッフ陣の中、長年ナレーションを勤めてこれたのかと、ひとり納得していました。そのスタンスならば、今後も安心ですね。

改めまして、シリーズ100突破❗️
おめでとうございます❗️


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