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ギリシャ神話~デーメテールと四季~

冷たい風が吹き荒れる日が続きますね。骨の髄まで冷えます。。

さて、今回は私がギリシャの考古学博物館で聞いた神話をご紹介したいと思います。千年も前の古代ギリシャ人が考えた物語・・・ロマンがありますよね!

私が行った考古学博物館はギリシャ北部マセドニア地方のヴェルギナ(Vergina)にあります。
有名なアレキサンダー大王の父フィリップ王のお墓が発掘され、それをそのまま博物館にしています。
どこの国でも、古代の偉い人のお墓は巨大なものですね、、、

フィリップ王のお墓の入り口

お墓の中は見られませんでしたが、入り口のドアだけで圧を感じました(笑)

王様が眠っている場所にはお后様も眠っています。
彼女が遺骨がある部屋にはこんな壁画がありました。

これは冥界の神ハーデースが冥界の女王ペルセポネーを誘拐したところを描いています。ペルセポネーは農業と収穫の女神デーメーテールの娘です。


ペルセポネー
デーメーテー
ハーデース

道を歩いていたペルセポネーを見かけたハーデースは彼女に一目惚れをし、自分の妻にするべく冥界に連れ去ってしまうのです。
冥界に連れ去られた娘と離れ離れになってしまったデーメーテールは嘆き悲しみます。それによって、大地は荒れ、作物が育たなくなりました。

見かねた他の神々がハーデースと交渉し、1年の内の半分はペルセポネーを地上に戻すことを約束したのです。

ペルセポネーが帰ってきている6か月間、デーメーテールは喜びに満ち、大地は緑に囲まれます。冥界に行ってしまっている残りの6か月間、彼女は悲しみ、大地は不毛になり寒くなります。

この物語を通して、人々はなぜ四季が存在するのかを理解したのです:
冬はペルセポネーが冥界におり、春に地上に戻り、夏に母親と再会し、秋に冥界へ戻る。

現代のようにテクノロジーがない時代、人々は様々なことに疑問をもち、自分たちなりに解釈をしていたのですね。

もしかしたら、今私たちが確信していることも本当は存在しなくて神話の物語が本当なのかもしれない、そう考えるとおもしろいですね^^

デーメーテールが娘と再会できる季節がすぐに来ますように・・・


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