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関係をなめらかにする工夫

鳥取でNPOを経営するゲンヨウです。PTAのこととかもやっています。下記の記事がいろんな人が紹介していて、読んでみてなるほどなと思ったので、僕も気をつけていることを書いてみます。

1.衝突が起きる構造を考える

今回は、学校と保護者とPTAの動きで考えます。子供のためにいろいろ学校が決めたりやったりすることがあります。大体は教育委員会とか県とか国とか上部組織が決めることなので、そこまで各学校の裁量権のない決定が多いです。

内容によっては、保護者にとっては不都合なもの(多くは急に決まったりするので、時間調整などに手間がかかる事が多い)もあり、クレームになったりします。

学校も子供のため、親も子供や家庭のためを思っての動きがぶつかったりするわけです。特に学校の決定は、多数派を軸に決めるので、少数派の考えや実情は考慮されにくかったりします。学校の先生が、教師という仕事しかやってない人の集団ということもあったりします。

決定したことの多くは、クレームで覆ることもなく、対応に時間がかかる、納得してもらう、譲歩してもらうまで対応はしないといけないということが多いです。ここを誰か先生なり学校関係者がマンツーマンで対応することになります。

お互いがお互いの言語や理解で話すので、ずれが生じます。共通言語や理解が無い状態です。学校からすれば、当たり前の〇〇も保護者からすれば異世界言語ですし、学校の先生からすれば、保護者の△△も異世界言語になります。

異世界言語の戦いなので、衝突がおきてしまう

2.第三者のポジションで関わる

そんな異世界言語の翻訳者が必要になってきます。もしくは、異世界対戦が起きる前に、学校側に異世界言語を伝える人が必要です。

そんな役割をPTAとして担っています。みんなこどもに良い環境を届けたいと思っているのに、ぶつかっちゃう。それはもったいないのです。

(1)同じ目線の保護者として

同じ保護者なので、急に日程調整やモノを確保してほしいと言われたら大変だという部分は理解できます。いや、大変ですよ。職場がシフト制だと早く決まるところもありますし、打合せなどを入れている場合や、土日お仕事の方もいます。仕事の数だけいろんな事情や調整方法があるわけです。

家の事情も違います。3世代同居の場合もあれば、親子だけというパターンもあります。家で見られる大人がいる場合、いない場合、近くに住んでいてヘルプに来れる場合なども様々です。

PTA活動でもなるべく、条件が大変な方の目線で考えるようにしています。大事なのは、家族が前向きに進むことであり。なるべく負担は増やしたくない。結果的に、余力がある家にとっても助かることも多いので。

(2)行政とシゴトした経験を活かして

僕は対行政の仕事が長いので、行政側としての『ここはムリ』という部分もわかります。若い頃はそれでぶつかったりしましたが、いろいろと企画を重ねさせてもらうことで、譲れる部分、譲れない部分があること、手続きや段取りが特徴的であることも知りました。

譲れる部分について話をしながら、譲れない部分について確認していくのが大事です。民間だと、「良いこと→やりましょう」と単純に決められたりする場合もありますが、対学校(公立)の場合はたとえ良いことでも自分たちだけでやってよいかわからない場合が出たりします。

手続きで時間や段取りが多い場合があります。国→県→市町村→各学校みたいな感じですね。枠組みがあって、現地に近づくにしたがって判断していくことが最近は多く感じますが、それでも大枠のルールが決まってこないとやりようがない場合もあります。

(3)両者の間に立って、お互いの情報を翻訳する

お互いに状況が違い、理解していることも違うわけなので、両者が歩み寄れる部分、理解しあえる部分をしていきます。情報共有、状況共有することで解決できることは増えていきます。

認識できることで、情報の出し方・タイミング・表現方法などを変えることができます。より共有しやすい方法を選ぶこともできます。

3.多様な人が参加するコミュニティに必要な機能

学校がわかりやすいですが、多様な人が集まるコミュニティです。世代もバラバラ(そこまで広くはないけど)、子供世代、親世代、同居してる場合は祖父母世代も関係してきます。

お仕事、家族構成など変数は増えていき、いろんな事情が出てきます。学校からすれば一律に対応できれば良いですが、結果的に個別相談とかクレーム対応に時間を使ってしまうのが逆効果になったりもします。

こういう場合は、第三者が関係性を滑らかにしておく機能が重要になってきます。僕は予防的に動くことが多いので、何か起きる前に動いちゃうのですが、あった後もできることは多いです。

学校は一つの例ですが、地域自主組織など地域で連携して動くことなどがこれからは増えてきます。各地域ごとで判断する機会なども増えます。
そんなときに、多様な人が参加する場所で関係性を滑らかにする人がいることで、いろんな場面がやりやすくなると感じています。

おせっかい的な人と言えば、そこまでですがちゃんと機能として認識して、そのための人材育成とか、環境づくりとかも踏み込んだ方が良いんだろうなと思ったりする最近です。

今日はここまで。


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