私の書評一覧

私は,研究活動の一環として書評というものを重視しています。それには,私が尊敬している地理学者である,竹内啓一さんが多くの書評を書いていたことからも影響を受けています。
研究者は自分の専門分野以外の書籍を読むことも多いですが,時折,他分野なのによっぽど地理学的だと思う本に出会うことがあり,そういうものは地理学者に紹介したいと思う。また,お仲間である地理学者が書いた本は単に称賛するのではなく,内部からしっかり批判するということをやらなければいけないと思っている。
ともかく,学術雑誌に論文を掲載するには大変な審査を経なければいけませんが,書評は大抵すぐに掲載してくれるので,とてもいいんです。何度かは掲載拒否にあったこともありますが,小説とか雑誌とか,そんなものの紹介も何度かやっています。そのうち,展示会とか映画とか,そんなものもやってみたいと思っています。
一部,まだウェブ公開されていないもの。ウェブ公開されているが,フリーではない(認証付き)のものもありますが,ご了承ください。

竹岡敬温:『『アナール』学派と社会史――「新しい歴史」に向かって』同文館,1990年
地理科学 1994年 49: 42-44.

ウォーラーステイン著,丸山 勝訳:『ポスト・アメリカ――世界システムにおける地政学と地政文化』藤原書店,1991年
地理科学 1994年 49: 243-247.

カーン, S.著,浅野敏夫・久郷丈夫訳:『時間の文化史・空間の文化史──時間と空間の文化:1880-1918年/上・下巻』法政大学出版局,1993年
地理学評論 1995年 68: 566-567.

川本三郎編,田沼武能写真:『昭和30年東京ベルエポック』岩波書店,1992年
地理科学 1995年 50: 214-215.

サイード, E. W.著,モア, J.写真,島 弘之訳:『パレスチナとは何か』岩波書店,1995年
地理学評論 1996年 69: 849-850.

ジャメイカ・キンケイド著,旦敬介訳:『小さな場所』平凡社,1997年
地理科学 1997年 52: 259-260.

コルバン, A.著,福井和美訳:『浜辺の誕生――海と人間の系譜学』藤原書店,1992年
季刊地理学 1999年 51: 34-35.

Casey, E.: The fate of place. the University of California Press, 1996年
地理学評論 1999年 72: 184-186.

Ó Tuathail, G.: Critical geopolitics: the politics of writing global space.Routledge,1996年
地理科学 1999年 54: 138-140.

西村孝彦:『文明と景観』地人書房,1997年
地理学評論 1999年 72: 707-708.

石井 實:『地理の風景――古代から現代まで』大明堂,1999年
地理科学 2001年 56: 124-126.

石井 實:『写真集・東京 都市の変貌の物語1948-2000』KKベストセラーズ,2001年
地理学評論 2002年 75: 549-550.

ジョルジュ・ペレック著,塩塚秀一郎訳:『さまざまな空間』水声社,2003年
地理科学 2004年 59: 292-293.

ミッシェル・セール著:『幾何学の起源――定礎の書』法政大学出版局,2003年
地理学評論 2005年 78: 127-129.

ヴィルヘルム・フォン・フンボルト著,村岡晋一訳:『双数について』新書館,2006年
地理学評論 2007年 80: 942-944.

神田孝治編:『観光の空間――視点とアプローチ』ナカニシヤ出版,2009年
地理学評論 2010年 83: 208-210.

神田孝治編:『レジャーの空間――諸相とアプローチ』ナカニシヤ出版,2009年
地理科学 2010年 65: 51-54.

淺野敏久・中島弘二編著:『自然の社会地理』海青社,2013年
地理科学 2014年 69: 88-91.

窪田憲子・木下 卓・久守和子編:『旅にとり憑かれたイギリス人――トラヴェルライティングを読む』ミネルヴァ書房,2016年
地理学評論 2017年 90: 626-629.

三輪律江・尾木まり編:『まち保育のススメ――おさんぽ・多世代交流・地域交流・防災・まちづくり』萌文社,2017年
地理学評論 2018年 91: 267-268.

栗原一樹編:『いまなぜ地政学か――新しい世界地図の描き方(現代思想9月号第45巻第18号)』青土社,2017年
地理学評論 2018年 91: 162-164.

田山忠行編:『空間に遊ぶ─―人文科学の空間論』北海道大学出版会,2016年
地理学評論 2018年 91: 114-115.

シルヴァン・アルマン編,荒又美陽・立見淳哉訳:『私はどうして地理学者になったのか――フランス地理学者からのメッセージ』学文社,2017年
人文地理 2018年 70: 414-415.

渡邊大志:『東京臨海論――港からみた都市構造史』東京大学出版会,2017年
地理科学 2018年 73: 81-82.

阿部 潔:『東京オリンピックの社会学――危機と祝祭の2020 JAPAN』コモンズ,2020年
人文地理 2020年 72: 428-429.

吉見俊哉:『五輪と戦後――上演としての東京オリンピック』河出書房新社,2020年
地理学評論 2021年 94: 35-36.

レンスキー, H. J.著,井谷惠子・井谷聡子監訳:『オリンピックという名の虚構――政治・教育・ジェンダーの視点から』晃洋書房,2021年
地理学評論 2021年 94: 273-274.

小谷一明:『環境から生まれ出る言葉――日米環境表象文学の風景探訪』水声社,2019年
地理学評論 2021年 94: 475-476.

平田達治:『歩く大阪・読む大阪――大阪の文化と歴史』鳥影社,2020年
人文地理 2021年 73: 486-487.

エリザベス・グロス著,檜垣立哉監訳:『カオス・領土・芸術――ドゥルーズと大地のフレーミング』法政大学出版局,2020年
人文地理 2021年 73: 222-223.

大倉健宏:『エンゲージ(Engage) された空間――# ペットフレンドリーな コミュニティの条件』学文社,2020年
地理科学 2021年 76: 106-108.

湯本優希:『ことばにうつす風景――近代日本の文章表現における美辞麗句集』水声社,2020年
地理科学 2021年 76: 178-181.

大田暁雄:『世界を一枚の紙の上に――歴史を変えたダイアグラムと主題地図の誕生』オーム社,2021年
地理学評論 2022年 95: 271-272.

いちむらみさこ責任編集:『エトセトラVOL. 7 ――特集 くぐりぬけて見つけた場所』エトセトラブックス,2022年
地理科学 2022年 77: 184-186.


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