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渡辺京二著 ちいさきものの近代1

素晴らしい、渡辺京二さん

明治維新のなんたるかを教わった、そしてその後の変化は、国際情勢にあわせざるを得なかっただけだと、これは夏目漱石が喝破したとか、国としての緊急避難だったとか、爾して慧眼である

そして、この緊急避難として始まった国民国家の形成・展開こそ、わが近代のビッグ・ストーリーであると齢90の渡辺さんは云う、この小さきものの近代に書いてが、すでにお亡くなりになったとか、残念なことだ

描かれた徳が国家は、養子などを含め、優秀な姉弟を引き立て、人的には、流動的であった、国として、みんなが生き生きと生活できる国をつくってきていた

明治国家もまた然りである、世襲は、役割りとしての士農工商を固定したのであって、人は、自由に行き来していたのだ

家業を継ぐ人を確保し、人材を動かしていた制度だったのだ

教わった歴史なるものは、今の政権とその背後の権力者にとって都合の良いものであって、この教わった偏見をいかに止揚するかが課題である

ともかく、渡辺さんは、偏見の少ない見方を教えてくださる、数少ない言論人だ

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