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Mリーグ観戦記を書く上で私が大切にしていること

(写真は記事を書くとき用の、カメラロールに残っていたものです)

久しぶりのお気持ちnoteです。戦術紹介ではないので、悪しからず。全編無料です。

思っていることをそのまま書きたいと思います。

まとまってないですし、長いので、飽きたら閉じてくださいね。あと、感想とスタンスなので、賛否はあるかと思いますが、悪しからず。


書きたくなった理由

としては、

(めんどくさい人は、「心がけていること」まで飛ばしてもいいです。)

理由その①

安斎さんや、わせりんさんという「昔、天鳳でしのぎを削ってきた打ち手」に「擁護じゃない?」って思われたこと

→もちろん、二人がそう思うのは自由なんですよ。感想ですから。ただ、自分としては、わりとショックだったんですよね。天鳳をゴリゴリ打っていた時期がかぶっていて、やり取りもする中で「麻雀というゲームの見方」について、ある程度以上の共通認識があると思っていたので。

同期たちに、10年弱を経て「お前、変わっちまったな…」と、言われているような感覚でした。

もちろん、麻雀打ちはみんな、麻雀観や業界内での立ち位置というのが変わってゆくものですから、それぞれ考えやスタンスも違ってきているとは思うのです。しかしながら、「彼らにさえも上手く伝えられていないのなら、たぶん色々思っている人はいるだろうから、いっそ言葉でまとめてnoteで発信しておくか」と思った次第です。

理由その②

打牌批判が話題になったこと

→「またこれかよ…」という方もいるでしょうが…。私のMリーグ観戦記も、打牌批判を含むと言えるものですからね。

神域リーグ主催者の天開さんが、話題の発端でした。「打牌批判を禁止しているアマチュアは?」「プロに対しては?」というのが色々な論争を生んでいます。

私個人は、

①「打牌批判しないでね!と言っているアマチュアに、打牌批判するのはやめて『ほしい』」という意思表明をするのは非常に重要

→こういうときに必ず「言ってもなくならないのだから、自衛すべき」という意見が出てくるのは分かります。結局、なかなか人は変えられないですからね。実際、私のYouTubeチャンネルでは、きりがないからブロックすることもあります。

ただ、それでは「新しい世界は広がらない」と思うんですよね。

10年前を考えて欲しいのですが、今と全然違いますよね? どちらがいいかは個人差があるかもしれませんが、少なくとも「麻雀」が色んな層に届くようになったのは、今の方です。

Mリーグを作った藤田さんの影響はもちろん大きいです。雀魂の登場もめちゃくちゃデカいです。

それと同様に「神域リーグ」もとんでもなく大きな影響があります。なんせ、麻雀を全く知らない層が、「麻雀って何?」「面白そうだしやってみよう!」ってなったのですから。

証拠ではないですが、2年前に「神域リーグ」が始まって、選手が決まって人気配信者の方や監督である麻雀プロのコラボがバンバン始まったときに、私のYouTubeチャンネルは、動画を一本も作っていないのにもかかわらず、「過去最高の再生回数」になりました。

「なぜ、あのときにガンガン動画を出さなかったんだ…俺…」というのは置いておいて、それくらい「神域リーグ」はYouTubeで影響があります。(意外と、リア麻寄りの方に知られていないんですよね)

また、そこで麻雀に興味を持ってくれた人が、Mリーグを見る、という流れも出来つつあります。

そこで、「配信者が嫌がる、口汚い打牌批判はダメ」という「空気を作る」のは非常に大事なことだと思います。

「当たり前」「ダサい」となっていけば、少しずつでも無秩序な批判は減っていくでしょうし、麻雀に触れたファンの人も「そういうのを嫌だと思う感覚は健全なんだ」と安心感を覚えてくれると思うのです。

めちゃくちゃ話が逸れましたが、アマチュアに対しての打牌批判を抑えることも、空気感を作る上で大事だと思います。

②では、麻雀プロに対しての打牌批判は?

・打牌内容に乗じた、悪口が多い
→これは論外だと思います。面と向かって言えないことは、コメントとしても書くべきではないと思います。ただ、これが実は多いように感じます。打牌の検討はあってしかるべきだと考えますが、それと「容姿や麻雀以外についての」悪口とは別です。

当たり前ですが、配信者も麻雀プロも中身は「人間」なので、悪口を言われたら傷つきますからね。

・打牌選択に関しての感想は持つのが自然。

→麻雀はゲームだから、当たり前ですよね。「こうした方が良かったんじゃね?」ってのをやめろっていうのは無理です。

・打ち手や誰かに押し付けるのではなく、意見として「最善手は何か」は考えていきたい。

→「プロの打牌が絶対だ!」ということはありません。プロも人間ですからミスはあります。それはしょうがないでしょう。

また、「プロよりアマチュアが弱い」ということは、必ずしも成り立たないと思います

もちろん、強いプロも非常に多いでしょう。また、プロリーグのフィールドは独得で、打ち筋や癖だけでなく理牌やしぐさの読みも入ってくるので、そのあたりも考慮しなければいけないでしょうが、アマチュアにも麻雀の理解が深い人はたくさんいます。

私は今でも、林さんという東京で出会ったスーパー強い方(あさぴんが書いた、天鳳位と雀ゴロの対談本に出ています)をリアル麻雀で尊敬しているのですが、その人より強いプロがたくさんいるかというとそうではないでしょう。

林さんの例は、もちろん私の主観ですが、何が言いたいかというと「ファンの目も肥えている」ということです。場況や人読みを考慮しても、「ん?」と思うような打牌はMリーグにも存在します。

もちろん、「これぞ最高峰!」というシビれるプレーもあります。それを見るために、私はMリーグを発足時から「1戦も見落とさずに」見ています。
(弟応援ガチ勢だったのも理由ですが…遠い目)

ただ、適切な言葉遣いで、選手やファンに押し付けずに、「こっちがよかったんじゃないかな…」とSNSに投稿したり、仲間と議論するのはむしろそれが「麻雀観戦の楽しみ」だとも思います。

では、ここからが本題で、私は色んな方が読んでくださる「Mリーグ観戦記」を書くときに何を心がけているかというと、

心がけていること


選手にもファンにもガチ勢にも読んで良かったと思ってもらえる、Mリーグ全体にとってよい記事を書く

です。

難しくね???

とは思うのですが、モットーはこれです。分けて説明していくと、

選手目線を大事に

→Mリーグの主役は選手です。

また、「自分が選手だったら、どんな記事を書いてほしいかな」というのはよく考えます。

全く規模は違いますが、自分も放送対局に出ることがあるので、選手が「いやいやいや…それは」となるような記事はなるべく避けたいですね。

また、例えば、内容の良いトップだった選手がいて、

「今日、私の観戦記かなー!」

と思ったら、全然取り上げられてなかったらどうでしょうか?

もちろん、複数人に見どころがある場合もありますが、試合の勝者がいい麻雀をしていたら、取り上げるべきだと私は思います。これは、書き手の好みでもありますが、選手の魅力を伝えるのが観戦記最大の役目であると思っています。

また、「選手の意図を説明する」のも重要だと思います。これがともすれば擁護とも取られるのでしょうが、そもそも麻雀は「絶対にコレ!」と正誤を決められる選択ばかりではありませんからね。

麻雀は打ちながら意図を喋れないので、「あ!こんな狙いがあったのか」と、あとで読者に分かってもらえると、観戦記を読む機会も増やしてもらえるのかなと思っています。

他では、「なんでこのミスを取り上げないんだ!」という意見もいただきますが、明らかに試合のターニングポイントになったものは取り上げるようにしています。

それは、「その試合で重要な場面」だからです。試合のハイライト的な感じだからなのと、あとは見ている人が「ここなーーー」と強く印象に残っているだろうからですね、また、選手本人も「大事な場面だった」という気持ちはあるでしょう。

実は昨年度一番読まれたファイナルの、

この記事も、ミスには言及しています。

ただ、「ダメ出しをするのがメインのコンテンツではなく、試合の見どころを伝える」記事なので、わざわざ粗探しばかりをすることはないですね。ミスに触れる記事も、全体の構成を工夫したり、いいプレーももちろん取り上げたりしています。

むしろ、準公式的な観戦記においても「試合のポイントとなったミス」については、スルーせずに書いているつもりなので、「いや、これ以上ってそりゃ厳しいでw」というのが正直な気持ちです。

また、ごちゃごちゃになってきましたが、「選手が見て、いいなと思う」記事にしなければとは思っています。

ファン目線も忘れずに

→似た話になりますが、応援しているチームがトップを取ったときに、全く取り上げられなかったら寂しい気持ちになるかと思います。

さらに、先程も触れましたが、「そうそう、昨日はこういう選択あったよなーーー」

と、大多数の人に共感してもらうことも大事だと考えています。ファン目線で、一番注目度の高かった選択や、印象に残った選手をメインに据えることが多いですね。

試合を見た人には「あ、こういうことだったんだ」という発見を、試合を見ていない人には「Mリーグ面白いやん、今度見てみるか」という興味を、それぞれ感じてもらえたらいうのが毎回の目標です。

これが打牌批判ばかりだと、もやっとする気持ちがどうしても生まれてしまうでしょう。

触れるべきミスは触れますが、批判ばかりには出来ないですし、したくないとも思っています。

ちなみに、「いや、それはこっちの方がいいんじゃない!?」と思ったときには、何切る形式にするときもあります。(何切るだから必ずミスがある、というわけではありませんが)。


しょーちゃん例に挙げてごめんね。


ガチ勢が読んでも良い記事を

→これが一番難しいのですが、私は天鳳勢であり現役プレイヤーなので、「打牌がその状況の最適解なのか」というのもめちゃくちゃ強く意識しています。この部分が「麻雀戦術研究家」と名乗る(なお、浸透はしていない)私の観戦記に求められているものだとも思っているからです。

ただ、Mリーグは「特定少数によるリーグ戦」なので、かなり読みによる部分が多いと感じているんですよね。

例えば、人読みはもちろん、間合い読みや仕草読み、理牌読みも、行われています。選手同士が相手の様子を探っている写真や場面、よく見ますよね?

あと、「この局は捨て局にする」とか「河をこう見せて」といった、リーグ戦全体を戦う上での打牌もあります。それの是非はともかくとして、このあたりは一局の収支で見たら「損だ」という評価になってしまいますからね。視点を変えないといけないでしょう。

例えば、近藤さんは「たいしたことがない手の局は捨てに捨てて、ここぞ!という局で決められる可能性を上げる」勝負所麻雀だったので、パッと見て「何してるんだ???」となる人は多かったと思います。あぁ…近藤さんの麻雀が見たい。

そして、なんせやっぱり選手の思考が深い。最近、多井さんや仲林さん、園田さんや醍醐さんなどなど色んな配信にお邪魔していますが、「そんなところまで見てるの!!」というのは多々あります。

だからこそ、そのまま我々がフリーや段位戦で、その打牌が使えるかというと、難しいとは思います。「その場限りの正着」が多い印象です。

ただ、その中でも「これは我々の麻雀でも取り入れるべき!」というのはピックアップしたいという気持ちは常にあります。そういう打牌が出たら、書くようにはしています。

また、ネットやフリーのガチ勢の方には「ホントにこれ合ってるの?」と感じる選択も多くあるでしょうから、試合の肝となった選択は、めっちゃ掘り下げて書いているつもりです。

ちなみに、選択の良し悪しについては自分の雀力に基づいてフラットに書いています。少なくとも「よくないと思っていることを無理に褒めたり」はしません。そして、自分が考えた結論まで出てから紹介しています。

私の技量不足で「それはちゃうやんけ」と読者が思うことはあるかもしれませんが、打牌の評価については毎回真摯に向かい合っていますし、分析にもこだわって事細かに書いています。

先ほども言いました通り、選手の意見も書くので擁護寄りに見えるかと思いますが、別の選択がいいと自分が感じているときは書くようにしています。

でも、Mリーグでの打牌検証ってなかなか難しいんですよね。

そもそも、時間帯的に選手に取材が出来ないことが多い(深夜検討配信ありがたい…)ので、自分で結論を出さないといけない。

NAGAを載せることもありますが、あれはあくまでも「参考」として引用しています。かなり癖が強いですし、そもそもルールにもあっておらず、また先に述べた「読み」は反映されるはずもない。

ただ、2000半荘以上も解析を見ていれば「調整して、間違っていないことの参考資料」には使えると思います。 

もちろん選択の意図は別に書くとして、「マジョリティとは違うけれど、ここぞ!というときの選択」を、これもアリやで、ってするためには使いやすいと思います。

ちなみに、私が講義動画でNAGAを使っているのは、とんちんかんな批判を未然に防ぐ意味が強いですが、観戦記ではそんなことはないですね。

ここも長くなりましたが、要は「麻雀の選択は我々が思っているほど一択ではない」と最近特に感じます。だからこそ、その半荘を決める一打はこれさらも徹底して分析していきたいですし、「ここはこっちだ!」という点にはこれからも臆さず触れていきたいと思います。

その他いろいろ

①〜③に書いたことに留意すれば、Mリーグ全体にとっていい記事になるかなと思って書いています。

あと、気をつけているのは「分量」と「読後感」ですね。

この記事に表れているように、話し出すと長くなるタイプなのですが、「何を書くか」と同時に「何を書かないか」が大事だと思っています。長々と書くと、どこが見どころかわからなくなってしまいますし、文章を読むのは疲れますからね()。

他には、「読んでよかった」となってもらえるように、構成にも気を配っています。その試合自体や、前後にあったような、微笑ましいエピソードは盛り込んでいます。

文章が上手くなるために、「NHN短歌」を愛読しています。やっぱり、言葉のプロはすごいですね。短歌自体はもちろん、地の文を見てもどれも綺麗で整っています。そういう言葉に親しむことで、自分の言葉も美しくなればいいなと思います。

また、以前教えていただいたのですが、スポーツ新聞も読むのが今後の目標です(ということはまだ読めていない…)。端的にまとめる手法を真似たいですね。

あとは、一番大事なのは「サムネイルとタイトル」です。これが微妙なら、中身がよくても読んでもらえるチャンスが激減すると思っています。毎回、すごく頭と時間を使っていますね。

最後に、なぜMリーグ観戦記を書いているのかと言うと「みなさんの反応が嬉しい」からです。いいね、RT、感想、全部がありがたいです。ファンの方はもちろん、選手が反応してくださるのも、すごく嬉しいです。モチベーションはこれのみ、と言っても過言ではありません。

毎シーズン全試合見て深夜に記事を書くのは、正直めちゃくちゃしんどいです。心が折れそうになるときも毎年必ずあります。

そんな中、反応をしてくださる選手、ファンの方々に支えられて続けられています。これからも精進するので、なにとぞよろしくお願いいたします。

ということで、勢いのままに書きました。

これからも、

選手にもファンにもガチ勢にも、読んで良かったと思ってもらえるような、Mリーグ全体にとってよい記事を書くことを大切に

して、プロでもなく、アマチュアとも言いきれない、私独自の立場から記事を書いていこうと思います!

今年度のMリーグもあと3ヶ月少々!ここからがアツいですよね!Mリーグをともに楽しみましょう!

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