チラシ7

モノの価値とは?

先日開催しましたポップアップイベントにて、大阪の本町にあるレザーショップ、スナワチの前田ショータさんとトークイベントをしてきました。

その時話した内容を、前田さんがコラムにしてくれています。前後半ありますが、かなり面白い内容だと思いますので、ぜひご覧ください!

(前半)

(後半)


2人の持ち物自慢から始まり、色々なお話をさせていただきましたが、それはぜひコラムでお読みください(笑)

このトークイベントの中でも、一番最初に話したのが、今回のテーマである「モノの価値とは?」という事です。


モノの価値、分かっていますか?

現代は本当に物的に豊かになりました。お金さえあれば、大体のモノは手に入れる事が出来ます。

アパレルにおいても、ひと昔は「クソほどダサい」人が結構いました。しかし、今はまあまあ皆さん「オシャレ」です。

でもモノや情報が溢れるにつれて、本来持っている「モノの価値」がどんどん失われていっているように感じます。

そもそも、モノの価値ってなんでしょう?


モノか道具か?

「モノの価値」というのは、買うまでは「モノだけの価値」でしかありません。しかし、それを「道具」として使っていくと、「その人だけの価値」が生まれてきます。

例えば、私が販売しているGrant Stoneという革靴。

販売する者として、どうしても「この靴のコダワリは、うんたらかんたら」と言わざるを得ないところはあります。

しかし所詮、靴は靴でしかありません。

靴屋が言っちゃおしめぇよっ、って台詞ですが、事実なので仕方ありません。でも、その「たかが靴」に情熱を持って取り組む人たちがいて、その情熱に絆されて販売を決意した私のような人間もいます。

靴を買って、キレイに磨いて飾って終わり

これでは、どれだけ良い靴を買ったとしても、「モノだけの価値」は生み出されません。せいぜい、SNSやブログの閲覧者が増える程度です。


でも、靴は本来「歩くための道具」なのです。

「見た目はカッコいいけど、歩いたら疲れる」

それはモノだけの価値としては良いかもしれませんが、道具としては失格です。


「靴を履いて、外に出かけてどういう経験をするか」

その積み重ねにより、モノは道具へと変わり、その人だけの価値が生まれてくるのです。


Grant Stoneのコピー「出かける準備は出来ているか?」は、そんな想いも込めて付けています。

フライヤー表

(良いコピーだなぁ)


ヒト・コト・トキを紡ぐ

「モノ消費からコト消費、トキ消費へ」

こんな事が言われるようになったのが、まさに「モノの価値」を見失っている証拠です。

モノを道具として使うと新たな価値が生まれてくる、と先述しましたが、そもそも道具として使う以上、その「目的」があるわけです。

この目的ってやつがミソで、こういう日々の準備が積み重なって、「記憶」へと昇華されていきます。

・今日は誰々に会うから、この服にしよう
・ここぞという時の勝負ネクタイ
・旅行に行くときには、いつも使うバッグ

こんなモノに対する思いは、大小あれど皆さん1つぐらいはあると思います。

「そのモノを見れば、過去の記憶が呼び起こされる」

モノと良い付き合い方をしていれば、別にヒト・コト・トキと別々に消費する事もなく、これらの記憶を紡いでくれますよ

画像1

Coachショルダーバッグ(10年モノ)


タシナム、という事

最後に、この前のイベントは「タシナム+タノシム」という名前にしました(トップの画像がそのチラシです)

私はこのタシナム(嗜む)という言葉が好きで、それは先述した「モノが道具に変わる」事だと考えています。


別に新しいモノを買う必要はありません。今持っているモノを、1つでも「道具」に変えて、長く愛してみませんか?

そうすれば、本来の「モノの価値」が見えてきて、嗜みが楽しくなってきますよ。


「出かける準備は出来ているか?」

合同会社ゲットゴーイング

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