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[monozuku/モノヅク] 製造業のためのスキルマーケット MVP日誌vol.8(インタビューまとめ、サービス深化へ)

こんにちは!
コウヘイくん(@モノヅク事務局)です。

前回、【言語化→文書化→視覚化】の学びについて書いたところ、それを当たり前としないことにぐっちょんが驚いていました。コンサルタントである彼にとってはごく当たり前のことが、業種によって仕事の仕方に違いがあるのだと改めて思いました。
また同時に、ある業界では当たり前すぎる事(ビジネス書でも何年も前から記されていること=効果の立証がされていること)が我々の業界(なのか、規模なのかはさておき)でも常識となれば、多くの業務改善につながることも事実。こういう学びをワーカーの方がお勤めの企業に還元してもらえればと思います。製造業の生産性の底上げ余地はまだまだありそうです。

さて、monozuku/モノヅクは現在、MVP実証実験をしています。製造業に従事している方の”副業” ”製造での表現” に興味がある方、ご登録をお待ちしております!!企業登録も可能となりましたので、自社商品や自社技術の表現にもどうぞご活用ください!!

【monozuku/モノヅク】概要
製造業者と製造業従事者のための副業支援と人材・スキルマーケット。製造業に携わる人たちが自分の得意を活かして、ものづくりの楽しさを表現・販売ができるマーケットプレイスにするために奮闘中。
彼らが多角的に活躍できる場所、彼らの技術・作品が表現できる場所、そしてプロアマ問わず、技術を求める様々な人とつながることができる場所を目指しています。

「工作機械で作るアイデアや商品を思いついたから、表現や販売の場を探している!」
「自分の得意な技術を役立て、貢献したい!」

描く未来は、製造業で働く人たちとって、本業以外の経験で人間の幅を拡げ、より豊かな人生になること。一般の人たちにとって、製造業が普段の暮らしと身近になり、誰でもその製造サービスを受けられるようになること。

コウヘイくん_岐阜県の小さな町工場に従事。現場作業がメインだが、新規事業など非製造業務を兼務。図面通りに作ることより、クリエイティブな作業が好き。プロジェクトリーダー。

ぐっちょん_日系コンサルティングファームに従事。ECサイト構築、新規事業・サービス開発にも携わる。主に事業開発・サービス開発のディレクションとオペレーション担当。

にしやん_デジタル素材販売プラットフォーム企業に従事。アンテナの感度が高く、SNS運用やファンマーケティングにも強みを持つ。本業で新規事業にも携わる。主にマーケティング担当。

2021年末~2022年明け前後は、インタビューを行いフィードバック、サービス設計の深化およびユーザーストーリーの議論を進めていた時期でした。

インタビューまとめ

年末年始の忙しい中、インタビューにご協力くださった方たちには本当に感謝です。こうして自分の足で動いていくことで人とのかかわりが増え、思わぬ人と出会い、そこからまた人脈が拡がっていく。製造業の現場の中だけではまず得られないものが、ここにはありました。

年始からの緊急事態宣言もあり、この頃のインタビューは対面・オンライン両方使って行いました。信用金庫の支店長のご協力もあり、製造業者の方たちの前でプレゼンをする機会もありました。300回は回せとある本には書かれていましたが、のべ25社、39人のオーナーとワーカーの方にご協力いただきました(2022年6月時点)。

インタビューで分かった事と対策や考察
・ノウハウ流出懸念は、ノウハウを言語化する必要がある
 →就業規則の相互確認からスタートし、その後要検証
・価格破壊の懸念
 →そもそも起きるのか、要検証。もし起きるのであれば設備使用料の設定で回避してもらう
・副業の高まりは地方製造業界隈にはまだない
 →時間の問題だが、早すぎる可能性はある
・設備やケガ等の補償に対する解決策が必要
 →フリーランス/個人事業保険加入
・すでに副業をしている人はいるが、製造系は少ない
 →収入目的、自己実現目的ともに
・既存サービスの認知は低いなかで、DIY等のものづくりが好きな人は多い
 →潜在顧客が多い可能性
・副業自体、または副業をしている人への同僚からの風当たりが強い(本業優先)
 →サービスとして介入できないが、何らかの方策を考えたい
・設備使用料の設定と支払い方法
 →本サービスではシステム化したいが、現時点ではオーナー×ワーカーに依存
・オーナーへの金銭的還元は難しいかもしれないので、訴求ポイントを考える必要がある
 →社員の成長という定性的な還元+定量的な還元が要模索

これらの情報から、モノヅクがMVPとして構築しなくてはいけない部分、今は捨て置く部分を切り分ける作業をのちに行います。

サービス設計の深化

最初はぐっちょんとにしやんの二人から始まったmiroのアプリ機能のビジュアライズですが、私も加わり3人がそれぞれの仕様の画面を作りました。引いた画ではこんな感じです。

結構作りこんでいます

この作業のスタートとして、アプリ(サイト)はエンジニアに外注という想定でした。その見積もりと、我々の認識合わせのためにも機能を出し切り、その後に余分なものを削ぎ落してMVPとする、というアプローチ。

その中で、あれ?MVPってそれで良いんだっけ?となる瞬間がありました。機能を出し切ってからの引き算だと、「予算が足らないからこの機能は実装しない」的な視点に陥っていかないか?と。機能を経由してサービスに視点が行っているような感覚。一度、MVPとは何か?という議論をする必要がありそうですねとなりました。

MVPを再定義すると、「最低限検証する部分であり、サービスの核となる部分」。monozuku/モノヅクであれば、「売れる場所(monozuku/モノヅク)があり、売れる環境(オーナーの許可)があったらワーカーは増えるのか?」であり、「何が刺さって何が刺さらないのかを検証する」のかがMVPなのでは?となります。

そこで廉価版のMVPをにしやんが具体化してくれました。

廉価版MVP。各コンテンツで構成。

行きついたのは、monozuku/モノヅクアカウントで既存のサービスを使って販売をするという形。これをすることには2つの効果があります。
・決済機能の実装が不要になる(機能実装、運用のコストメリット)
・すでに利用者の多いサービスからの買い手の逆流入を狙う(広告のコストメリット)
さらに、入り口としてランディングページを作成することで各コンテンツのワンプラットフォーム感を出す。という建付けになりました。

にしやん謹製の簡易版ランディングページのイメージ

作るのがランディングページだけになったので、外注先はエンジニアの方でなくても構わないとなりました。実際、最終的には私が作ったのでその費用も抑えることが出来ました(なんとかなるもんだ)。