見出し画像

散文2024/01/23

 カムチャツカ半島を丁寧に剥がし、プレパラートに載せる。
 万能ねぎが語り出すロバスト性は次第にブロッコリー現象を伴うさつまいもに移行する。ナポリタンはんこに付着したジンテーゼは6億光年の彼方からのビート板だった。それを知らぬ者はいない。
 うまさ際立つうま塩コーヒーの背後でラッキーチュロスは貧窮問答歌を高らかに歌う。
 言うまでもないことだが、四角柱の大群は、ユーラシア大陸横断に成功し、その後で酒粕に埋没する。それを歓迎しながら、シクロオレフィンポリマーの共重合をやってのける。
 寒天に念仏を聞かせ、水曜日と金曜日にお琴教室に通わせる。
 ガス体の散弾銃が和平に淫したとき、祈りをやめた反物質が猫の声を真似る。それは、あまりに有名な、あるところのものではなくあらぬところのもの、の仕業だった。冥界のファンファーレを握りつぶす。

 そこまで書いたあと、彼は横断歩道を渡った。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?