見出し画像

【M-1グランプリ2023】令和ロマン優勝で誰も出順に言い訳できない

ヌードバーを1番に選出した栗山監督、あんたの采配は結果的に正しかったことを二度も証明したよ。
「M-1完全攻略ガイド」って本出せるぞ高比良くるま。マジ凄すぎるぞ。令和ロマン。ダントツ芸歴も若くて、初出場トップバッター優勝。才能と作戦だけで駆け抜けたなホント。
2023年12月24日俺は計34本の4分漫才を見た。クリスマスイブにそんなことあっていいわけないだろ。何が嬉しくてクリスマスイブの136分を漫才に使ってんだよ。
そう思いつつも、結局M-1が大好きな俺、テレビの前から一歩も動けず。
今年のM-1のファイナリストが出た時点で、俺は令和ロマンから霜降り明星の時のようなエネルギーをビリビリビシビシ感じてた。
令和ロマン獲るんじゃね?ってずっと言ってた。
後からはいくらでも言えるので、3連単予想貼っときます。

惜しい!絶妙!でもやっぱ令和ロマンに何かを感じてた。元々魔人武骨の時から、なんならNSC主席で卒業してそれでご褒美で出てたTV見た時からちょっと気になるコンビだった。
なんか謎にずっとひょうひょうとしてる2人というか、焦りがないのが見てて気持ち良すぎる。
それもブランディングの一つなのか、そもそもそういう2人なのかは分からんけど、スッと懐に入ってくる感じがやばい。
あの一番手のネタの、「マジでみんなで考えたくて」の時にしゃがんで語りかけてくる感じが全て体現してる。

まぁダラダラ喋っても仕方ないんでざっと感想書きます。

1組目 令和ロマン
正直密やかに優勝を願ってるコンビがトップバッターで出てきて来年もまた戻ってくるか〜って思ってたら、ドカウケ。
さっきも言ったけど、客を仲間にするのがヤバすぎる。ちゃんとツカミ。「松井ケムリさん率いる皆さん」とかもその作戦の一つだろな。
日体大→正門裏門→日体大の流れで爆発からの、「か、か、か!新しい学校のリーダーズ」でダメ押しの1発。
若手で度胸ありすぎて平場も偉そうなキャラ演じて、場の空気読む力がありすぎる。得点出た時にコレあるわって思わせてくれてありがとう令和ロマン。

2組目 シシガシラ(敗者復活)
シシガシラが上がってくる敗者復活戦ってなんだよ。渋すぎるだろ。国民投票なら絶対にありえないからな(笑)。
でも今年のシステムほんと良すぎた。最近決勝未経験組が敗者復活戦から上がってくることがなかったから、いい改善だと思う。審査も順当だったと思うし。
シシガシラのネタ、ずっと好き。ハゲネタをやり続けてハゲネタが極まってしまってるの大好き。あれだけハゲハゲって言われても可哀想にならないのも脇田がプロの被害者だから成り立ってる。敗者復活のネタもやばかったんだけど、決勝のコンプラネタも予選じゃドカウケだからな。
また松ちゃんに進化したNEOハゲ漫才見せてやってくれ。

3組目 さや香
実質優勝候補。関西に優勝トロフィー持って帰ってきてクレェ〜って思ってた。
去年逃した優勝獲りにここまで帰ってくることがまず強すぎる。その胆力というか、根性というか、そういう熱がネタに乗ってパワフルってさや香の為にある言葉じゃんってなった。
ホームステイでやってくる、ブラジルのエンゾってなんか名前も絶妙なんよな。石井がダラダラ喋っておりてくるのも、M1の舞台に場慣れした強者感あって超好き。
こんな王道熱血漫才してその後、伝説の視せ算が待ってるとはまだこの時の俺は知らない。

4組目 カベポスター
正直なんでこんなに点が伸びないのか全く分からんかった。静か動で言えば明らかに静の漫才なんだけど、それであんなに何回も爆発起こしてるのは正直やばい。
いつの間にかエース級のコンビになってるし、永見に関しては探偵ナイトスクープの探偵やしエリートすぎるだろ。
浜田のツッコミの声も天性のツッコミボイスすぎる。名前が浜田でツッコミってもう、重たすぎる十字架背負ってるにも関わらず、その十字架を完全に自分のものにしてそんなことすら気にならない浜田オリジナルが完成してる。
でもそんな浜田もドロドロロって噛むところにまた人間味を感じる。いやぁカベポスターが優勝するところ早く見たいな。

5組目 マユリカ
ずっとキモダチから、ずっとおもろかった。駆け足で登場する坂本、せり上がりでちょっと待機してた。
マユリカも悲願の初決勝で、余裕で爆発起こしてたな。2人が作る空気感もずっときしょくて、でもおもろくて、中谷の悲鳴に近いツッコミもほんまに面白すぎる。
ネタの終盤、坂本の胸ぐらを掴むあたりで会場ドカウケ、そのままの勢いでネタ終わるの気持ちよかったやろなぁ。
あと平場も100点満点すぎた。審査員全員からオモチャにされる中谷、キモダチにずっと怒ってる坂本。平場-1グランプリ明らかに優勝。

6組目 ヤーレンズ
去年の敗者復活戦と違ったのは、明らかに風格。おもしろのオーラがなんかあの2人に纏わり付いてた。審査員も言ってたけど、ずーーーっとニヤニヤしちゃう面白さ。
楢原のどれかのボケが確実に誰かに刺さるようになってて、出井のツッコミもトーン変わらず抑えたツッコミなのが好き。ツッコミかと思ったらたまに乗るし、そこも好き。
大家さんに挨拶しに行くってネタ、場所は玄関先から何も変わってないのに、その狭い空間であれだけ面白いこと思いついて、それをネタにできるヤーレンズ、正直化け物。
最後笑いすぎて疲れたって松ちゃんから言われてたのも最大級の褒め言葉よな。

7組目 真空ジェシカ
面白すぎる。B画館って何w
どうやったらそんなん思いつくねん。そう、真空ジェシカはどうやって思いつくねんのオンパレード。
B画館、Z画館、エンジンのスマホ、三谷後期高齢者、お前らをどう殺すか、ちゃんとZランク感があってまさに天才。
あとツカミのオラクルと田中俊之、なんであれを面白がれたんだ、あれが面白いって気づくの天才だろ。
松ちゃんが敗退かって残念がってたのもよくわかる。奇抜なことして上がれないから、ちょっと寄せたら、奇抜なことしろって審査員は好き勝手言いやがる。真空ジェシカだけ、真空ジェシカと戦ってる感じがするな、もはやもう笑い飯の風格さえ感じてきたよ。

8組目 ダンビラムーチョ
原田フニャオ、「長く歌うのが面白いんだけどなぁ」ってM-1ネクストデイで言ってたよな。俺は天体観測歌ってる時、死ぬほど笑ってたぞ。
決勝で何やってんねんって笑いが好きすぎるし、大原のほんまにその効果音で合ってる?っていうメロディも、全部全部おもろかったよ。まさにM-POP。
全然歌ネタって感じもしなかったし、歌ネタ特有のテンポに縛られる感じもなかったから、ここもなんでそんなに点が伸びなかったのか分からなかった。ダンビラ、去年の敗者復活も歌うだけで笑い起こしてて、自分達の最大の武器を確実に理解してる感じがしたな。
歌ネタ以外でもずっと変なネタしてるし、これからもダンビラムーチョオリジナル期待してます。ありがとう笑かしてくれて。

9組目 くらげ
いやおもろかった。このコンビも商品名言うだけで笑かすって天才だろ。
絶妙な順番で並べられた名前やばいって普通に。「ちふれ?」で笑い起こせる人間こいつらしかいないだろ。
色々言った後の「みんなのたぁぼう?」も良すぎる。
くらげに関しては、ニンの部分がもっと伝わってればなって正直思った。敗者復活戦にくらげが出てた時も、なんでこいつこんなに女心わかってんだよってネタしてたし、くらげがM-1で爆発起こす日もそう遠くないと思うな。

10組目 モグライダー
芝さんが抱えてるともしげという特大の爆弾。最終組で大爆発起こすだろうなと思ってずっと待ってた。
安定の面白さ。あの漫才を漫才として成立させられるのは当然の如くあの2人しかいない。
なんかもう凄みも感じたよ。どこまでがアドリブでどこまでが台本かもう全くわかんないし、そのジャズ感がモグライダーの魅力すぎる。
ともしげのあたふたを、余裕綽々でいなす芝さん。カッコ良すぎる。平場でもみんな期待してたのかモグライダーのネタへじっくり考察してるのもかなり良かった。
結局ともしげがカンチョー(緊張)してる方がネタとして仕上がるのもモグライダーの抱えるジレンマだよな。

最終決戦

1組目 令和ロマン
圧巻王道漫才。一本目しゃべくりできたと思ったら、2本目はコント漫才。
そもそもが大衆に向けた演芸である漫才の中に若者に刺さるワードを散りばめてるの策士すぎる。なんならもうくるまがケムリの顔を撫でながら喋ってる時点で視聴者の俺らはもう令和ロマンワールドに誘われてたな。
単純作業じゃなさすぎるマイムもうますぎるし、達者の一言に尽きる。あとクッキー工場の蚊帳の外から冷静にツッコミを入れてるケムリもやばいよ。
トヨタにこんな人いませんからの、自社である吉本いじり、そりゃウケるわ。

2組目 ヤーレンズ
ラメイジンググレイス歌ってる時点でもう大好き。これ去年の敗者復活戦でやってたと思うんだけど、その時よりほんと格段におもろくなってた。
全ボケ全ツッコミがヤーレンズの面白さを纏ってて、笑いを司る器官を刺激してくる。
ベンジャミンバトンっておもろいよなわかる。語感が良すぎるんよ。んで店主はベンジャミンバトン?って言ってる割に、ラーメン屋の名前が麺ジャミンバトン〜スープなラーメン〜。〜数奇な人生〜までしっかり拾ってくる感じももう大満腹って感じ。
このネタの最後の締め、「あ、お客さん!」「なんですか?」「いらっしゃいませ!」「それは最初に言うんだよ」オシャレすぎる。さすが麺ジャミンバトン〜スープなラーメン〜。痺れたよヤーレンズ。

3組目 さや香
視せ算。完全にやっている。
始まった途端からあげ4のテイストや!ってなって俺は大満足だったんだけど、みるみるウケてないさや香、ほんとに面白かった。
決勝で何してんねん系の漫才が好きすぎる。逆バリ的な気持ちであまり見たくないんだけどそれでも面白すぎた。
一本目まで正論を話してた新山の頭が2本目でおかしくなってて、お客さんも審査員もあんぐりポカーン。面白い。
アフタートークで、視せ算やるための1年間って言ってて、決勝の決勝まで本当の自分たちを隠し続けて実際にそれをできる場所までやってくるさや香ほんとに最強。
やりたいネタがあってそれが出来たらM-1辞めてもいいかな?って言ってたらしいけど、俺は決勝でからあげ4を見るまでさや香を応援し続けるよ。

開票も史上初らしいな。
ヤーレンズ
令和ロマン
ヤーレンズ
令和ロマン
ヤーレンズ
令和ロマン


令和ロマン!!!

いや日本シリーズかよ、オリックス阪神オリックスみたいないっちばん盛り上がる開票。
なんだ今年のM-1、伝説が多すぎるよ。
松本人志の最後の1票で優勝決まる感じも、芸歴若くトップバッター優勝する令和ロマンも見どころありすぎるんだよ。暫定席の3連エンゾも楽しすぎたし、くるまの言う通り、いい大会になったんじゃないかな。

これまでの錦鯉やウエストランドの苦労人優勝組とは違い、そう言う食えてない的なエピソードやバックボーンがないまま、才能と努力と戦略で勝ち切った令和ロマン。
この2人からうまく生きるコツみたいなもの確実に学べそうな感じもする。言語化できない魅力が2人にはあるし、史上初M-12連覇も見て見たい。2人の根底にある、純粋にお笑いが好きな気持ちが達者な小慣れ感に隠れてひしひしと伝わってくるのも好感が持てる。
平場も大喜利もネタも強い2人、まだ芸歴も若いし、戦士である2人をまだこれからも見ていたい。タレントではなく芸人としてこれからも活躍してくれることを切に願う。

ちなみに紹介したい番組があってこれね。


ロゴかっこいい。

令和ロマンが気になる人は見てほしい。これ面白すぎた。
2人の人となりもなんとなくわかる。カルチャーについて議論して、正解を出す。
かなりサブカル寄りな内容なんだけど、それでもこうやって物事を分解して考える2人だからあそこまでM-1を攻略できたのも納得した。
あと永野の使い方もベスト。そして散りばめられてるセンスもかなりいいから是非。


8時間も漫才見させられて、憔悴し切ったけど、それと引き換えに今年も感動を与えてくれた漫才師にラブ。
また来年誰が優勝するか、マジでみんなで考えようぜ!

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?