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リスナープレゼンツ配信ライヴ Vol.2

リスナープレゼンツ配信ライヴ第二弾は、折しも七夕当日の7月7日に開催した。

今回の選曲者は、前回の30代男性Kさんご指名の60代男性Jさんであった。指名された時点で1ヶ月余り考える時間があるので、「ゆっくりお考えください」と言ったが、翌日にはラインナップを記載したメールが送られてきた。
それによると、

1−1.はじまりはいつも雨 ASKA
1−2.嘲笑 ビートたけし
1−3.君のために作った歌
1−4.真夏の果実 サザンオールスターズ
1−5.ひと夏の経験 山口百恵
1−6.What A Wonderful World
1−7.終章(エピローグ)

といったラインナップであった。
が、9日後、再度メールが来て、「先日はパッと思い付きで並べてみたが、ちょっとしっくりこなかったので再考してみました」ということで、

2−1.恋 松山千春
2−2.伝わりますか ちあきなおみ
2−3.Sea Side Woman Blues サザンオールスターズ
2−4.酒と泪と男と女 河島英五
2−5.紅い花 ちあきなおみ
2−6.ラブ イズ オーバー 生沢佑一
2−7.大空と大地の中で 松山千春

とガラリと入れ替えてきた。
せっかくなので、2ステージ制ということにして、当日は14曲を歌った訳である。

さて、それぞれのラインナップにどのような思い入れをしてくれたかというと…。

まず前記ラインナップに関しては、

「選曲を指名された時に、まず1−1と1−7が思い浮かんだ。どちらも好きな曲であるし、チャゲアスで始まり終わるという流れがなんかオシャレかな」

として、オープニング曲に「はじまりはいつも雨」、エンディング曲に」終章(エピローグ)」を据えた。時期は折しもまだ梅雨真っ只中でもあり、オープニングには「はじまりは…」はピッタリでもあった。
1−2曲目の「嘲笑」は、当日が七夕であることから、星にちなんだ曲を入れ、織姫、彦星から恋仲を連想し1−3曲目へと繋いだ。それに、Jさんは俺に対して「mickyといえば千春」というイメージを持ってくれているようで、松山千春曲を据えた。そして、次なるは、やはり来るべき本格的夏をイメージして夏ソングを。夏ソングと言えばサザンオールスターズは外せないことから「真夏の果実」をチョイス。
1−5曲目は、夏ソングの繋がりを維持しつつも、起承転結で言えば「転」を意識したようで、基本的に「昭和歌謡」が好きなので、別の歌も考えたが、より「転」を意識すれば、アクセントになるだろうということでの選曲であった。そして、選曲者であるJさんはラス前である6曲目を重要視したとのことで、Jさんが思う「決め歌」がいい、さらに英語曲も聴きたいというところからの選曲。

選曲を終えたところで、全体的に暗くなっていないかと心配されたらしい。また、大好きな曲として、「紅い花」(ちあきなおみ)や「浅草キッド」(ビートたけし)も入れたかったが、他のリスナーさんのウケがどうなんだろうといったことなども想定したそうだ。


そして、この9日後、再度メールが来た。趣旨は「しっくり来なかった」とのことで、今度は「酒と恋歌」をテーマとして、ラインナップをガラリ変えてきた。
Jさん曰く、お酒好き、そして「いくつになっても恋心は保っていたい」というところから、自分らしいかなというところでの選曲であった。

2−1曲目、Jさんのイメージでは、俺から「松山千春は外せない」とのことで、千春さんの静かな曲をオープニングに据え、聴衆を惹きつけようという意図があったらしい。オープニングを受けての2−2曲目に関しては、俺の「色気が好き」ということらしい。
男女関係なく、そのように感じていただくことは、ある意味冥利に尽きるところがある。
そして2−3曲目は、夏歌にもハマっているし、歌詞に「水割り」も出てくるのでというところからの選曲。2−4曲目はご存知「酒と泪と男と女」河島英五さんの曲である。

実はこのJさん、河島英五さんが大好きで、配信に出入りしているハンドルネームも河島さんの曲名からきている。

2−5曲目の「紅い花」は、下戸の俺が言うのは重みがないが、これを歌うたびに「小料理屋でカウンターの隅に陣取り、おでんかなんかの湯気越しに若い連中が楽しそうに飲んでいるのを見て、昔の自分を懐かしんでいるといった場面を想像しては、なんかまったりする曲で好き…」なんて前振りををしながら歌う曲でもあるので、酒好きのJさんも同じような感覚で聴いてくれていたのかも。そして、2−6曲目、Jさんはやはりラス前は「決め歌」と思っているらしく、その決め歌に「ラブ イズ オーバー」をチョイス。配信ではそんなに歌う頻度は高くないのだが、俺的にあるきっかけになった曲として大切にしている旨を前振りにして歌うことが多い。


学生の頃、地元の友達と連れ立ってオールディーズに特化し、ハウスバンドが演奏するライブハウスに行くことがあった。
その日は「生沢佑一」というシンガー
がゲスト出演している日であった。
ノリノリでロカビリーやらR&Bナンバーを歌いきり、「最後に持ち歌を…」ということで歌おうとしたのが「ラブ イズ オーバー」。まだ20歳前後の青二才、「なんでいい感じでノリノリで来たのに最後に演歌なのや」と。その曲に関しては、欧陽菲菲さんや内藤やすこさんといったどちらかといえば、演歌寄りの歌謡曲を歌う歌手のイメージから、そんなふうに思い至ったのはある意味必然であろう。
ところが、生沢さんの歌唱を聴いて、そんなイメージは木っ端微塵に打ち砕かれた。
当時、ブラックミュージックに傾倒し始めた頃でもあり、まだまだ造詣も浅かったが故、原理主義的な思考が強かったせいで、「ブルースはじめブラックミュージックなんて黄色人種が歌えるはずがない」などと気張っていながら、漠然とソウルやブルースを歌いたいと相反した感情が混在し、いわば自己矛盾の状況さえ気付いていないような時期であった。
そんなところに、圧倒的な歌唱力、表現力で「演歌」と思い込んでいた楽曲を一瞬でソウルに変えられるといったことを体感し、「日本にもソウルがあるんだなぁ」と思うとともに、ブルースなどの「異文化」にちゃんと向き合わないとって、意識の方向転換を促された衝撃的な出来事、きっかけになった楽曲であったわけです。

閑話休題

Jさんチョイスは最後の曲、「大空と大地の中で」に至る訳だが、Jさん曰く「最後は悩んだ末、酒にも恋にも関係ないけど、最後は、明るく、希望が見える感じで終わるのがいいかと思って…」として「大空と…」で〆てくれました。

というわけで、Jさんチョイスは2部構成でやったわけで、以降、2部構成でチョイスがちょうどいいねということにルール改正した上で、Jさんからのバトンは50代女性Mさんへ渡されたのであるが、「え〜聞いてないよ」のお約束リアクション。それじゃということで、「ニコイチシスターズ」と言っても過言ではない50代女性Sさんと共同作業でいきましょうよ!ということで、次回は去る8月4日に開催。

こちらの報告もまた後日。

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