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ファイナルファンタジー4の思い出を感情論で書く

先日は(2023年7月19日)は、スーパーファミコンのRPGである『FINAL FANTASY Ⅳ』の32周年記念だったそうです
この『FINAL FANTASY Ⅳ』通称『FF4』は自分にとってスーパーファミコンでやる初めてのRPGで、かつファイナルファンタジーシリーズに触れた初めてのタイトルでした

FF4の魅力は数多くあります
主人公が現役の軍人であり他国を襲撃して略奪を行うシーンから、その立場を追われるところで始まる異色で大人びた物語の導入
それを支えるBGMの素晴らしさに、スーパーファミコンの進化したグラフィックに、ドット絵の美しさ…
上げればキリがないほどに、ここもいい! あそこもいい! と大好きなところがあるゲームですが
あえて自分が思う、このゲームのとびきりの魅力は

いつでも戦闘がままならないところ

だと考えています
ストーリーの展開の上で操作するキャラクター、パーティメンバーがどんどん変わっていきますが
このメンバーなら安心だ、安泰だ! と思える時ってあまりなくて、常に癖もアクも強い面々の能力や個人コマンドの性能をどうにか理解して、各キャラクターの運用を考えて、成長させて、装備を整えて…
でも物語の中で別れが訪れたり、新たな出会いもあったりと、各地を転戦する主人公たちの厳しい戦いが、RPGの戦闘画面から強く感じられるところ
そして有用な戦術を見出だせた時の震えるばかりの喜びは、それまで味わった事のない体験でした

FF4のパーティメンバーの変化と個人的な感想

ここからはFF4のストーリー中のパーティメンバーの変化の解説を個人的感情論で行った内容になっています
めちゃくちゃFF4のネタバレになってるので、未プレイの方はご注意ください

① セシル、カイン(オープニング~ミストの村まで)

暗黒騎士と竜騎士の2人組パーティで戦える、チュートリアル的な時期のパーティ
ほとんど回復もレベル上げもいらず、優しくこの世界の戦いが学べる

② セシルひとり(ミストの山崩れからカイポの街まで)

ごく短い期間のひとりパーティ
カイポへの道中の敵がなかなか強いが、セシルの『あんこく』コマンドで戦うと心細さ満点になってとてもいい時期

③ セシル、リディア(カイポの街から地下水脈の途中まで)

幼いリディアとの2人パーティ
リディアの加入時のHPは、なんと30!
何の気なしに砂漠で前列のままだと即死してしまう数字
リディアの加入イベントがとても素晴らしいものだから、この子を絶対に護らねばならん! と暗黒騎士らしからぬ感情を、プレイヤーが強く持つ時期

④ セシル、リディア、テラ(地下水脈途中からダムシアン城まで)

ここで賢者テラの加入
リディアと共に魔法が使えるメンバーのため、セシルの直接攻撃と共に少し安定するかと思いきや、地下水脈の敵には魔法攻撃にアスピルのカウンターを行ってくる敵がいるので、魔法使ってればいいってものじゃない、というFF4の戦闘の難しさに気がつく頃
それにしてもこのテラおじいちゃんはめちゃくちゃ癖の強い性能で、特筆すべきは『おもいだす』!
『おもいだす』はついつい、面白がってめちゃくちゃ使ってしまう…全然使いにくいのにやる度に使ってしまうの止められない

⑤ セシル、リディア、ギルバート(ダムシアン城からアントリオンの洞窟クリアまで)

個人的FF4ままならないパーティナンバーワン
初見時の衝撃が凄かったパーティ…というか、とにかくギルバートの性能の弱さに受けた衝撃は凄かった
個人コマンドの『うたう』『くすり』『かくれる』の使い勝手の悪さに役立たずさ、そして瀕死時のオート『かくれる』の発動した瞬間の驚きときたら!
この時点では、すでに6歳児の女の子であるリディアがギルバートより諸々の能力が上がってしまっているので、よりギルバートの悲しき足手まとい感が強まる…
これが、これこそがFF4の面白さが詰まった瞬間のパーティです

⑥ セシル、リディア、ギルバート、ローザ(カイポの街からホブス山山頂まで)


ローザが加入し、弓矢の運用のはじまりと白魔法の使い手の増員となって、ちょっとパーティが安定し始めるのですが、新たに挑むホブス山がアンデットが出る(唯一の物理攻撃であるセシルの暗黒剣が効かない)ボム系の敵が出る(覚えたてのファイアを使うと自爆する)などの、戦闘のやっかいさに晒されるので、やはり難しい! 

⑦ セシル、リディア、ギルバート、ローザ、ヤン(ホブス山山頂からファブール城まで)

ストーリー中はじめての5人パーティの完成
セシル以外の物理アタッカーであるヤンの加入により、安定した戦いが出来るようになる
ずっと心細かったプレイヤーが、頼もしくもちょっとコミカルなヤンさんの加入に、すごくほっとするひととき

⑧ セシル、ギルバート、ヤン(ファブール城防衛戦)

ファブールの火のクリスタルの防衛のためのイベント戦パーティ。彼らが何を考えてこの面子にしたのかわりと謎
イベント戦が始まる前に、セシルがリディアに対して
「リディア! ローザを頼んだぞ!」って言っちゃうのがとても好き
リディアも頼もしく「うん!」って言うんですよ…
リディアは守られるだけじゃない、一緒に戦える強さと意志がある。こんな小さな女の子なのに、ほんとに凄い
結局クリスタルを奪われてしまって、うちひしがれる面々を励ましたのも彼女だった

⑨ セシルひとり(遭難からミシディア着まで)

セシルひとりの時は、ミストの村イベントの直後にもありました
あれから仲間が増えて、しかし失われてしまったという寂寥感に胸を打たれる

⑩ セシル、ポロム、パロム(ミシディアの村から試練の山中腹まで)


ポロムとパロムという子供2人の加入で、シリアス一辺にならないストーリーの緩急が本当に良く出来てるなあっていう感動と、ポロムとパロムの2人の能力がそれまで体験していた魔法の使い手たちとも違う、スペシャリスト感があっていいんです
2人それぞれのコマンド『うそなき』『つよがる』そして『ふたりがけ』の強さと可愛らしさが、また素敵

⑪ セシル、ポロム、パロム、テラ(試練の山中腹からバロン城下町まで)


テラのふたたびの加入から、セシルのパラディンへの生まれ変わり、テラの完全な“おもいだす“による、パーティの強化と、たくさんの激動がある期間
セシルがアタッカーとしても白魔法の使い手としても使えるようになる上に、テラがメテオを除くすべての白魔法黒魔法を使えるようにもなる
しかしセシルはレベル1だし、テラはMPはもう90から成長しない(むしろレベルアップで能力値が下がる、老化が進んでる演出…)ので、ケアがいらないわけじゃない、すごく楽しい時期

⑫ セシル、ポロム、パロム、テラ、ヤン(バロン城下町からカイナッツォ撃破まで


久しぶりの5人パーティ
なかなか手強い下水道とバロン場内のボス連戦も、ここまででそれぞれのメンバーの運用に慣れてきているので、MPの節約やバロン城下町で販売している属性爪の運用でとても快適に行える

⑬ セシル、ヤン、シド、テラ(バロンからトロイア~磁力の洞窟~ゾットの塔)


個人的FF4における最大の癖強パーティにして、最愛のパーティの時期
イケメン、おっさん、おっちゃん、ジジイという今見ても斬新な面子に加えて、回復の専門家がいない、直接攻撃型のキャラが4人中3人、魔法使いはほぼ全ての魔法も使えるのにガス欠が早い、それなのに難度の高い磁力の洞窟とゾットの塔に挑まねばならない、というワクワクするしかないシーズン…ここだけずっとやりたいくらい

⑭ セシル、カイン、ローザ、ヤン、シド(バロン城からアガルトの火山口を経てドワーフの城まで)

ごく短い期間のちょっと変わったメンバー
シドがセシルとローザをお熱いのーって冷やかすところが好きです。おっさんのキャラ立ちに救われる瞬間がたくさんあるゲーム、それがFF4

⑮ セシル、カイン、ローザ、ヤン、リディア
(バブイルの塔(地底)クリアまで)


攻守のバランスが完璧に取れている、とても頼もしく使いやすいパーティ
帰還してくれたリディアは召喚魔法と黒魔法を操れ、ドワーフの城やバブイルの塔で入手できる装備品も強力で快適な楽しさをたっぷり味わえる、ごく少ない期間

⑯ セシル、カイン、ローザ、リディア
(地上からエブラーナ洞窟まで)


ヤンさんの強さや優しさを切なく思い返す上に、シドまで華々しく散ってしまった直後の4人組なので、序盤のパーティより強くなってるはずなのに、1人分のスペースがとても悲しく感じる時期

⑰ セシル、カイン、ローザ、リディア、エッジ
(バブイルの塔~ふたたびの地底~封印の洞窟)
(※幻獣の洞窟~シルフの洞窟)

シリアスな出来事があった後には、コミカルな仲間が加入するの法則が何となくある気がする
エッジは王子で忍者でなげるし盗む、というハイスペック癖つよメンバーで、でも悲しいエピソードもある、という強さがあります

⑱ セシル、ローザ、リディア、エッジ
(魔導船復活~月の民の館)

カインの2回目のアレの後で月に出かけなければならず、なかなかの難易度の月モンスターに大慌てした記憶があります
でも、魔導船の浮上シーンは美しかった

⑲ セシル、ローザ、リディア、エッジ、フースーヤ
(月の民の館~バブイルの巨人)

最後の加入キャラ、フースーヤはなんといっても死亡時のグラフィックがいいんですよね!

⑳ セシル、カイン、ローザ、リディア、エッジ
(月の地下渓谷へ)

このメンバーになるのは2回目ですが、月にふたたび行く前に、セシルがリディアとローザに「君たちはこの船を降りるんだ」とか言うのは正気を疑いました

と、こうしてパーティの変遷をたどってみると、
やっぱり中盤の癖つよパーティの頃の難しさや厳しさが凄く楽しかったし、周回プレイをしていても、あのあたりが一番楽しんでるかも知れない…! と再確認しました
これはドラクエ4でも常々感じていた事なのですが
FF4も実は、おっさんじいさんキャラの良さが物語に素晴らしい彩りを加えてくれている、子供には掴みきれない魅力がたくさんある、難しくて厄介だけど楽しい、そういうゲームだなあという気持ちを改めて感じたのでした
32周年、とてもめでたくて嬉しいです
きっと自分はこれからも、このゲームを思い返したり遊んだり、何度でもします
たくさんの楽しみをこれでもかと、クソガキで攻略の腕の立たない自分を鍛えてくれたゲームだからです

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