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都合よく解釈するひとたちに読んでほしい『まちづくり幻想』

以前、うまくいかないときは「言葉が通じてないときがある」と書いたことがあるのですが。

特に「応援」「協力」の意味がわからない人が身の回りにいます。いや、これ、ほんと…。

最初は意味(やること、すべき行動)が分かってないとは露ほども思わず、木下斉さんの『まちづくり幻想』を読んで、「もしかして…応援の意味が分かってないのかも?」と思うに至ったのでした。

例えば行政などの「後援」に関して、一般的なイメージと実際のイメージが違うことがあります。
行政にとって「後援」て、実際には何もせずポスターやチラシに名前を入れるだけのことが多いのです。
でも行政などと縁のない人たちからしたら、何かしら具体的な行動で協力してくれるものと思いがちだと思います。「行政はうちには協力してもらえない」「応援してくれない」と思う原因はそこです。でもそれはいじわるされているわけではないかもしれません。残念ですが他の人や団体にも同様の対応をしています…。
何も協力はしてくれませんが、後援が入っていることでポスターを配布できる場所が広がったりします。後援をうまく利用するのは主催者次第ということなんでしょう。でもそれを前提としてお互い知らないから、意思の疎通がないと感じるんだと思います。

後援はないより良いですが、場合によってはチラシなどの配布や設置の協力さえも大してないこともあるほどです。せめて配布くらいは協力してもらいたいですよね。その辺は「応援」「協力」というのが何をしたら良いのかが具体的に分かっていないんだと思います。
もっと言うと、温かく何もせず文句言わず見守ることだと思ってる方が多いかもしれません。要は特に何も動かない、ということです。それはもはや協力でも応援でもないんですけどね。
個人レベルだって良いから口コミで周囲に宣伝して応援してほしいものです。

木下斉さん著『まちづくり幻想』の、私にとっての醍醐味は「立場別の視点」が書かれていることでした。

ある一定の年齢や立場のひとたちは本を読んでも「自分はできてる」と確認(錯覚)して終わってしまうのだけど、本当はできてないのです。
この本を読むと、その人それぞれの立場で何をすべきかが具体的に書いてあり、よっぽど自分を下に見積もらない限り自分の立場ですべき具体例が書かれているので、自分ができてないことに気がつかざるを得ません。
これで気がつけないようでは!もう!お手上げ!

例えば新規店舗が開業したときに「どんな具合かお手並み拝見」とばかりに「見守り」という名でお店に買い物にも行かない人がおり、それを「応援・協力」だと思っている人がいるようです。そうじゃなくてまずは一回買ってみる。あるいは開業したことを周りにお知らせして、行ってみる人を増やす。それが本当の応援・協力ですよね。
場合によっては誰かに会う際に手土産として持っていくのもありですよね!
そうやって実際にお客になったり、関心のある人が増えるように宣伝をすることがどんな立場だろうと誰にでもできる応援と協力ですよね。

そして大体ある程度の立場、年齢のひとは、自分の主催イベントの会場で自分がお金を使えば良いと考えてます。その日その時だけの時間のかからない、労力のいらない手っ取り早い応援だからです。逆に言うと、それ以外のことはしてくれないので宣伝もしません。結果、次回もその人の周りでお客さんは増えません。お偉いさんも、気がついたときにはプライベートででも話題にして、言いふらしましょう!

配慮っていうのは大事で、Aについて聞かれたらYesかNoで話を終わりにするようではダメで、Aが何を意図してるかも理解して、あるいは会話で確認して、「こういうことなら協力できますよ」と何かしら代替案を出すことで協力することができるんです。それを行政はなぜか提案しないのが普通と思い込んでる人がまだまだ多いです。近隣の自治体では改善が進んでいたとしても、個人的に情報を取りに行くなどしないと仕事の仕方が更新されていきません。あくまでまずは個人の行動だと思います。
人は協力してもらえると貢献したい気持ちも自然と湧いて来るもので、それをきっかけに何が良い方向に進んでいくか未知数です。一緒にワクワクすることしていきたいものですね〜!

まずは誰かの協力を期待せず、だけど活動目的などはちゃんと周知していきつつ、自分でできることから積み重ねると良いですね。

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