どうも、エニーバニー富島 春です。
今年は1週間に1回投稿できれば良いと思って頑張ってます。

小学4年生の頃、僕は初めて同じクラスになるA君がいた。
A君とは話も合い、すぐに仲良くなることができた。まだ幼いこともあり、すんなり打ち解けた僕たちは、放課後に遊ぶようになった。
だが、仲良くなって3ヶ月が経つ頃、僕はあることに気付いた。
最初にそれに気付いたのは、A君が空に飛んでいる飛行機を見つけた時だった。
「あ、飛行機だ!」とA君が言ったとき、僕はまずA君が差す方向を見るために、彼の手を見た。 
すると、A君は「小指」で飛行機を指差していた。

僕は飛行機よりA君の小指しか見れなかった。仮にその飛行機があのJALの飛行機だったしても、「なぜ小指なのだろう?」が勝った。ここで、A君がコップを持っていて致し方なく「ももち」のように小指で差したのではないかと思ったそこのあなた。なかなか鋭い。だが残念、A君はその時手ぶらだったため致し方なくない。多分違う言い方があるけど、致し方なくない。 
僕はその小指で差すA君を見て正直、「キモっ」って思ってしまった。そしてその堂々と小指で差す姿が見ていてとっても恥ずかしかった。
それからと言うもの、A君が何かを指差す時は対象物ではなくA君の小指しか見れなかった。 そして、小学4年生の僕なりに小指で差してしまうようになった原因を考えてみた。

1、親も小指で差してる

これしか出なかった。マジでこれしか出なかった。と言うか、もうこれであって欲しいとさえ思った。それくらい考え付かなかった。今もう一度考えて、強いて言うなら小指のない特殊お仕事だった方々へのマウント。
だが、これだけはないと思いたい。
僕は小指があったし。というか今もあるし。
そして僕がもっと驚いたのは、そんなA君が鼻をほじるときに、「人差し指」を使っていたことだ。 
逆だろ。絶対に逆だろ。と思ったのと同時に僕はあることに気がついた。A君の小指はみんなにとっての人差し指なのだと。そしてA君の人差し指はみんなにとっての小指なのだと。だから僕の家のインターホンを押すときも小指で押すし、あっちむいてほいだって小指で上下左右を差すし(これに関しては動揺を誘えてちょっと強いかもしれない)、トンボを捕まえたい時も小指を回すし、もしA君が「E,T」の主人公だったら、みんながよく知るポスターのあの写真も、小指と小指を合わせていたかもしれないと。
そう、これはあくまで多様性なのだ。
僕はそれに気付いた時少し大人になれた気がした。そんな二分の一成人式の日の朝。

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